八ヶ岳 小同心クラック 2022.09.10-11

20220910-11小同心24
祝!アルパインデビュー


<メンバー>
たろー、なお、がび、りー

<コース:1日目>
美濃戸(14:45)~赤岳鉱泉(16:40)泊


冬季に2回敗退している八ヶ岳の小同心クラック。まずは偵察がてら無雪期に登ってみようという事で、敗退パートナーのなおちゃんと計画します。せかっくなのでとサークルのメンバーに声を掛けるとガビ&りーコンビからエントリーがあり、4人で挑む事に。

 ゆっくり目に出発し、14:00頃美濃戸口に到着。林道入口には美濃戸駐車場満車の標識にバリケードがかかっており、びっくり。ここから歩くのか~とゲンナリしていると車が1台下りてきたので、これ幸いと美濃戸に向かいます。美濃戸の駐車場はいっぱいでしたが、既に何台か帰ったのか数台の空きがありました。夏に来るのは初めてだけど、こんなに混んでるのね・・。

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美濃戸駐車場

 宿泊装備と登攀具に加え、5テンと食材と鍋一式を入れたザックは久しぶりに体感する重さでしたが、何とかコースタイムで赤岳鉱泉到着。辛うじて空いていたスペースにテントを張り、まずは生ビールで乾杯。久しぶりに山小屋の恩恵にあずかりました。

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赤岳鉱泉、テントがいっぱい

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賑わっています

 落ち着いたら夕食の準備。今回はシンプルに白菜と豚肉の無水鍋。久しぶりのナベはおいしかった。仕事で昼過ぎに愛知を出発したガビ&りーコンビも無事到着し、翌日の登攀に備えて英気を養いました。

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白菜と豚肉の無水鍋


<コース:2日目>

赤岳鉱泉(6:20)~大同心稜~大同心基部(7:30)~小同心基部(8:10)~小同心クラック~横岳(10:45)~硫黄岳(12:00)~赤岳鉱泉(13:25~14:25)~美濃戸(15:50)


 夜中に出発する人たちの足音に何度も起こされ睡眠不足のまま、朝を迎えます。朝食を食べ、急いで身支度をして出発。大同心沢沿いの踏み跡に入り、大同心稜に取り付きます。

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大同心沢の入口

 大同心稜はやっぱり急~。朝から心臓をバクバク言わせながら高度を上げて行きます。横岳~硫黄岳の稜線が近づいてきたなと思ったら目の前に大同心がドーン。

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急登の大同心稜

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硫黄岳~横岳の稜線

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大同心がドーン

 大同心の基部では雲稜ルートに取り付くパーティーがいました。傾斜はほぼ垂直でちょっと信じられません・・。

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雲稜ルートに取り付くパーティー

 大同心の基部を回り込むと正面に阿弥陀岳がバーン。無雪期に八ヶ岳を訪れるのは初めてですが、緑の八ヶ岳もかっこいい。

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阿弥陀岳

 小同心基部へ降りていく所では大同心南稜を登る女子2人のパーティーが。うーん、ここか何とか行けそうかな。

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大同心南稜

 ルンゼを少し下り、トラバース気味に登って小同心基部に到着。先行する3人パーティーが登っている最中だったので、準備を整え順番待ち。

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小同心基部に向かうトラバース

 ルートがクリアになったので、まず私となおちゃんチームがスタート。1P目は前回敗退のトラウマを払拭すべくなおちゃんがリード。最初は順調にロープが伸びて行きましたが、チムニー状を直上する所にさしかかると少しゆっくりに。前回の敗退ポイントなので慎重に登っているようです。

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1P目スタートのなおちゃん

 コールがあっていよいよ私の番。久しぶりのクライミングシューズに戸惑いながら登って行きます。ほぼ垂直に登って行く所は沢には無い動きでちょっと怖かったのですが、ホールドもスタンスもしっかりしているのですぐに慣れてきました。

 終了点に到着し、2P目をリード。課題のチムニーも中に入り過ぎず上手く外を回り込んで登る事が出来ました。少し広いテラスでピッチを切ってなおちゃんをビレイ。

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核心のチムニー

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2P目を登り切るなおちゃん

 2P目終了点から少し登ると小同心の頭だったので、後続のガビ&りーチームが登って来るのを待ちます。

 小同心の頭からは歩きのパートなのでアプローチシューズに履き替えて横岳を目指します。横岳の稜線をたくさんのハイカーが行きかっています。

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小同心の頭から横岳

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大同心のドーム

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小同心、大同心横並び

 横岳山頂で大休止の後、記念撮影をしたら硫黄岳を経由して赤岳鉱泉まで下ります。鞍部から硫黄岳の登り返しが地味にきつかった・・

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横岳で記念撮影

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さあ、下山

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硫黄岳の爆裂火口

 硫黄岳山頂で軽く昼食を摂って赤岳鉱泉まで下り、テントを撤収したら美濃戸まで。肩に食い込むザックの重さに辟易しながら駐車場に辿り着きました。

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さあ、帰りましょう

 積雪期の偵察のつもりで来た無雪期の八ヶ岳クライミング。これはこれで楽しいなあと思いました。他にも我々にも手が届くルートがいくつかありそうだし、他にも参加したいメンバーも居るみたいなので、また企画したいと思います。

記)たろー

<がびちゃん編へ続く>


 鈴ハイカレンダーに「小同心クラック」の企画を見つけ、慌ててペアを探しました。土曜は昼過ぎまで仕事だけど日曜はOK!というりーちゃんと、八ヶ岳山荘の仮眠室を利用してテン泊メンバーに追いつくパターン等いろいろ検討しましたが、結局土曜日中にテン場まで来られるなら5テンを担いでいってもいいというタローさんのお言葉に甘えることにして、速攻エントリー。

 そんな訳で、りーちゃんと私は土曜の午後に名古屋を出発、赤岳鉱泉に夜8時頃到着しました。夕飯はタローさんが鍋を用意してくれていて、夜到着組は着替えるだけですぐ夕飯にありつけるというありがたさ。タローさん、ありがとうございます!

 中秋名月で外も明るくちょっと寝不足気味でしたが、翌朝は5時起床で小同心のとりつきまで急登を登ります。取りつきに到着し、先行パーティーが抜けるのを待ちながら、後続いなくて良かった~(いたら焦るし・・)と思っていると、3人組パーティーがやってきました。(ガーン・・・)でも、よく見ると、あれ?見たことある顔だよ!?なんと、ふなっしーとただしさんとそのお友達でした。土曜が仕事で出られず今朝未明に出てきたとのこと。後続パーティーが身内だと分かり、私はずいぶん気が楽になりました(し、この後私はふなっしーに感謝することに・・)

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登攀待ち、緊張の瞬間(ピリピリ)

 登攀は、なお&タロー、リー&ガビのつるべ式。40m+25m+10m(+歩行)ぐらいの3ピッチで、アルパインヌンチャクをメインで使いました。少し緊張する場面もあったけど、ガバも多くて景色を楽しみながら、あっという間に横岳山頂に抜けることができました。ピナクルで支点をとるとか、チムニーに入り込み過ぎない方が良かったとか、私には学びの多い登攀でもありましたが、アルパインヌンチャクを使ったリードができたことはすごく嬉しかったです!

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ガビちゃん、スタート

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2P目リード奮闘中のガビちゃん

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ふー、クリア

 重たいのに5テンを担いでいってくれたタローさんはじめご参加の皆さま、貴重な機会と楽しい時間をありがとうございました。ぜひまたよろしくお願いします!

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精魂尽き果てたがびちゃん(硫黄岳にて)

記)ガビ

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