渋川 沢登り 2018.06.30

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釜の中のビレイ 初体験


<メンバー>
たろー、なお、めぐち、くろ、こうじ、なべちゃん、とー、ita、michi(一般)

<コース>
愛郷の森(9:00)~渋川入渓~おにぎり岩(10:10)~2段8m(10:40)~滝谷出合・昼食(12:20~13:30)~林道(14:00)
~愛郷の森(14:30)


 本日、沢デビューするということで、色々と準備をしてきたが、前夜になって不安が一気に押し寄せる。『寒かったらどうしよう。逃げ場無いよな。。』

 結局3時間ほどしか眠れず、朝からテンションはがた落ち。更に追い打ちをかけるような雨である。

 トンネルを抜けると空が明るくなったが、テンションは低いままである。登山口へ到着し、準備を始める。沢靴を履き、脛当てを着け、ハーネスを履く。

 登山口から100歩で入渓。『ん、冷たくない(^^)』

 子供の頃から毎年泳ぎに行っている地元の川は、真夏でも冷たく、腰まで浸かるのに数分掛かるが、今日の川はそのままザブザブ歩いて行ける。『これなら寒くないかも』。

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100歩で入渓

 川の中を積極的に歩くのは初めての経験である。川面が反射して水面下が見え難く手探りならぬ「足探り」しながら慎重に進む。最初の堰堤を右から、次の堰堤を左から巻き、懸垂下降で降りる。

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渓流の雰囲気に

 最初の滝へ到着。

 『さあ、どうやって攻めるか考えてみて!』とたろーリーダからの提案。普通は左側の岩角を登るらしいがitaさんは岩の中央部分をよじ登る。続いて一般参加michiIさんが岩角をスイスイと上がっていく。なおちゃんもそれに続くが、岩角でレイバックをうまく決められず苦労。michiさんが上から垂らしたスリングを掴んで何とか登攀。『次は私の番!』と準備していたら、スリングが回収されてしまった(>_<) 20180630渋川04
最初は3mの滝。岩角から登るのが普通らしいが…itaさん、そこから行くの?

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みんなが滝芯の登り方を考える中、一般参加のmichiさんはセオリー通り

 前の二人を参考に岩角でレイバックを決めながら登攀成功(^^) ※ボルダリングや外岩の経験が生きたねぇ。他のメンバーは水量の多い滝芯をくぐる。

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そして滝芯へ突っ込むめぐち

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果敢に攻める

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続いてとーさん

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溺れてない?

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こうじさんは難なくクリア

 続いて大きな滝つぼに到着。どこから登るかを見定めるため、胸まで浸かりながら滝つぼへ近づく。
※この頃になると、冷たさへの不安は自然と無くなっていた。

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続いて2段8Mの滝『めぐち、どうやって攻略する?』

 itaさんがロープを準備しだした。「ビレイしてもらえますか?」と言われたが、セルフビレイを取る場所など無い。『どこでビレイすればいいですか?』と質問すると、「なるべく近いところでお願いします!」との回答。近いところって、滝つぼに浸かってビレイか・・・

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まずitaさんがトライ

 itaさんが滝の左端を登り、最初のテラスでカムをセットする。クリップのタイミングで岩登りと同じようにロープを繰り出すが、『まてよ、セルフ取ってないんだから自分が前に行けばいいだけか』と心の中で呟くが、『けど、いつもと違うことしたら混乱するからやめとけ』と思い直す。三つ目までクリップしたところで、そのまま登ろうとするが上手くいかない様子。

 考えた挙句滝の裏側へ回り込む。10秒待っても20秒待っても姿を現さない。『どうしよう、ロープを引くべきか?』と悩んでいたら、滝の裏側から三つ目のカムをセットしたところまで戻ってきた。生きてた!

 気を取り直して、左端を登り始める。瀑布が容赦なく襲い掛かるが、それに怯まず登り切った。腰まで浸かってずっとビレイするのはやっぱり寒かった。。一度上がりたいなぁと思っていたが、itaさんがそそくさとセカンドビレイの態勢に入る。『うーん、行くか』

 ハーネスへロープをセットし、滝つぼまで泳いでいく。最初の取り付き部分でなかなか良い足場が見つからず苦労するも何とか這い上がる。3つ目のカムを外したところから上は、瀑布との闘いである。左のクラックを登るか、それともitaさんと同じルートで登るか、何度かトライしてやっと登りきる。なかなかの達成感である。

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セカンドで何とかクリア

※この後いくつもの滝が出てくるが、最初の滝が一番面白かったかな(^^)
michiさん、たろーさんも後に続く。

 他のメンバーは左から巻くということで、登ってしまったメンバーのザックを荷揚げ。そして最後のなおちゃんは精魂尽き果てたのか、登りきるとバタンと倒れこんでしまった。その後、小さいながらも攻略が難しい滝が次々と現れる。

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他のメンバーは左から巻く

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なおちゃんも果敢にトライ

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核心を登る

 2mの滝は中央突破のitaさん以外は右からクリア。チョックストーン3mの滝。左からトラバースで上がれないかと何度かトライするが、壁から剥がされて滝つぼへ落ちる。他のメンバーはチョックストーンの下に回り込んだ後、左に体を振ってから登っていくが、私の手前でなべちゃんが相当苦労している。

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そんなところからは誰も登れないって。。。

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チョックストーンはどうする?

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裏に回り込んで、、

 登ってはダメーってなって、宙ぶらりんに。私が見本を見せましょう!と言わんばかりに交代を提案。『右手はここ、左手はここ。この状態から左足をここに乗せるやろ』、右足も寄せたあと、左足をハイステップに乗せて一気に登りきる。『分かった?』と下に居たなべちゃんに声を掛けたが…。結局最後は三人がかりで引き揚げた。

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左に体を振って、

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そこじゃないって!

 深窯3mは右側にお助けロープが垂れている。そのロープを掴んで登ろうとするめぐちに『ロープ掴むな!』と後ろから声が掛かるが、続いて登ったとーさんはロープを掴んでもお咎めなし(笑)こうじさんはパワーで登っていく。

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ロープ掴むな!と声が掛かる

 左から3段40mの滝が合流する場所で昼食。

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3段40mの滝前でお昼を食べながら3m滝の攻略方法を検討する

 目の前には最難関3mの滝。itaさんが滝をくぐり、体をこっちに向けて背中と両足を踏ん張ってずりずりと這い上がっていく。たろーさんもそれに続くが跳ね返される。その後たろーさんの肩に乗り、右からなおちゃんが這い上がる。Iさんは右の岩の中央を何度もトライするが、結局断念。

 他のメンバーは上からのビレイで安全確保されながらゴボウで登る(引き揚げられている人も居たけどね)。

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ここか?(michiさん)

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こうやろ!(itaさん)

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こうか!(たろーさん)

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なおちゃんはたろーさんのショルダーで登る

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他のメンバーはロープを掴みゴボウで登る

最後の斜め滝は、瀑布を物ともせずに登ていく猛者と、左から巻く我々とに分かれた。

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瀞場でとーさんが流されそうになる

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最後の斜め滝はぬるぬるなので左から巻く

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たろーさんはビレイされながら登る

登りきると林道に出た。当初は折り返して沢を下る予定であったが、みんなが遊びすぎたせいで時間切れとなり、林道を下る。

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イワナ?

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お疲れ様でした

 池田牧場でジェラートをいただき、ズッキーニのお土産まで買って帰路に。

 下山後、『こんな沢ならまた来たいです』と言うと、「今回みたいな滝が連続する沢は特殊やで~」とたろーさんに言われ、『そっか、、』と少し残念がるが、たぶん来月も水の中に居るのだろう(笑)

記)くろ

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