台高 野江俣谷 沢登り 2022.06.05

20220605野江俣谷06
ザ・ゴルジュ(イガミ滝)


<メンバー>
たろー、なべちゃん、けい、まひろ、のろっち、おけい

<コース>
絵馬小屋谷出合(7:50)~不動滝~イガミ滝前~谷復帰(10:40)~崩壊地(13:45)~エスケープ~登山道(14:30)~絵馬小屋谷出合(16:10)


 昨日の東多古知にひき続きなべちゃんが台高の沢に連れていってくれました。夕方から雨が降り出すかもとの予報がありましたが、本降りになる前に下山できて良かったと思います。

 スメールでの集合でみんなと合流したら、そこからは二台の車で行きます。荒れた林道をしばらく行くと終点に着きました(僕らのプリウスαではとうてい無理な林道でした)

 林道終点には、早くも1台の車が止まっていて おそらく釣り人の車だったんでしょう? タローさんから”釣りの人が居たら注意して”と言われ、 文句を言われる前にさっさと後ろを通り抜けました。

 入渓してしばらく行くと今日の核心(僕の中では)のゴルジュに着きました。両側の壁がそそり立っていて奥の方は暗い闇になっています。何か異次元の世界に入ってしまったような、映画の1シーンでも見ているかのような不思議な光景でした。

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まずは小手調べ

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水線で行きます

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先が見えない・・・

 ポカーンとしている新人3人にタローさんが”これがゴルジュだよ”と嬉しそうに説明してくれました。なべちゃんとけい君も何か嬉しそうにニヤニヤしています。”こんなのどうやって登るの? 泳ぐの? まじか? ” 僕のなかでいろんな気持ちがめぐります。しばらくして、タローさんから”巻くよー”の指示がありました。

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不動滝のゴルジュ、中は真っ暗

 右岸を少し登ったところで、ロープを出してのトラバースになります。ここで、僕は右岸?と思ってしまいました。僕らの進行方向から見れば左側なのにどうして右岸なんだろう?後で調べたら沢ヤの人たちが言う右岸、左岸は、水流の向きから見た呼び方だそうで僕は逆に考えていました。(注、沢屋じゃなくてもそう言います)”そんな事も知らんとよー行ったなー”といわれそうですが、、、(すいません 汗)

 トラバースは、そそり立った壁の棚になったところ(バンドって言うのかな)をねらってなべちゃんがリードで進んで行きます。最後から2番目で僕が行ったのですが、タローさんを引き上げる時 もたついてしまい”ロープがゆるゆるだった”と言われました。もっと練習しないとメンバーのフォローもできないと情けない気持ちになりました。

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まずはバンドトラバース

 滝の上部に出たところで なべちゃんとけい君がルーファイをしています。ここも壁が立っていてとても登れそうにありません。”どうやって突破するのかなー”と思っていたら、タローさんが”左側のバンドづたいに行けばいいんだよ”と教えてくれました。僕はこのルートを最初に見つけた人は”神”のような存在だと思いました。

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イガミ滝、この先にルートはありません

 確かにバンド帯づたいに行けば壁を避けられますが、その先はどうなっているか 分からないはずです! おそらく何度もトライして撤退もあったんじゃーないかと思います。その努力と突破してやろうという思いに感動してしまいました。

 バンド帯をトラバースして少し登ると中継点につきました。そこからは急斜面の林を四足歩行で登ります”ズルズル滑る土の斜面”にかなり苦戦しましたが、なんとかうえの作業道まで行けました。みんなが待っている所にたどり着くと何だか”ホッ”とします。
しばらく歩いて滝を巻いたあたりで、懸垂で沢に降りました。懸垂するポイントは2箇所あり僕は奥の30mロープで足りるところから降りました。

 けいくんとまひろくんはもう少し高いところからで、懸垂途中に岩がハングしている箇所があり空中を懸垂する形で降りなくてはなりません、最初にけいくんが降りその後まひろくんが降ります。僕は下から見ていたのですがかなりの高度感があり見ている僕の手にも力が入ります!

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懸垂は緊張するなあ

 無事みんなが降り終えてホッとしていると けいくんが”まだ数100mしか進んでないよ〜”と言ってます。確かに安全には来れたかもしれないですが、時間が掛かりすぎてしまい目的地のナンノキ平に着くのが怪しくなって来ました。タローさんがよく(一人に掛かった時間×人数)が思っている以上に時間を費やしているんやなぁと実感出来たし反省すべき点だとも思いました。

 しばらく歩いて休憩出来そうなスペースがあったので休んで何かお腹に入れます! 緊張していると空腹感も余り感じませんが、食べ始めると改めて自分がお腹が空いていたことに気付かされます!

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遡行再開

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緑が美しい

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鶴小屋滝

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こんな形の滝が多い

 休憩後、ペースをあげて小滝やゴルジュを乗り越えて進んで行くと15m滝の下に出ました、右岸を巻き上がる為ロープを出して登ります。下から見ているとそれ程急斜面には見えませんでしたが登っていくとズルズルの土壁でかなり苦戦しました、通過したあとで”こういう時こそゴルジュハンマーか”と思っていたら、おけいさんも”やっぱりいるね ゴルジュハンマー”って言ってました。

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直登に挑戦

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これは巻き

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バシャバシャと楽しい

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こういうのはナベチャン好み(登れません)

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小滝が楽しい

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15m滝、右岸の泥壁を登る

 無事滝を巻き終え下ると そこは川幅いっぱいに流木や大きな岩、土砂で埋め尽くされていました。崩落地だそうです ありきたりな言葉ですが”水の力は凄い”と思います! ゴルジュといった綺麗な地形を作り出すのも自然なら、こういった荒れ地にしてしまうのもまた自然なんでしょうね。自然は綺麗で美しいものっていうのは、人間のエゴなのかなぁ、、、

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崩壊地に出た

 残念ながら、今回はここまででエスケープする事になりました。50代トリオ(おけいさんは認めて無い)の3人はもうバテバテです。 すいません!!下山は登山道まで谷を詰めあげる感じで行きますが、ここからおけいさんの”あとどのくらい”が始まります。

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右岸の枝谷をエスケープ

タローさんとなべちゃんが
“あの尾根を登れば登山道にでるから、もう少しだから”

おけいさん
“本当にこの尾根を登ったら 登山道に出るんですよね! 騙してないよね!!”

苦笑いのタローさんが携帯の地図を見せます。
“ねー騙してないでしょ”

納得のいかないご様子のおけいさん
“のろっち なぐさめて”
“無理です!”

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ねえ、まだ~?

こんなやり取りを数回繰り返し やっとのことで登山道にでました。
色々ありましたが みんな無事で帰れて良かったよー 本当にお疲れ様でした。

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やっと登山道に出た~

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戻ってきました

最後にこんなレベルの高い沢登りにまだ新人の僕達3人を連れて来てくださり本当にありがとうございます!

記)のろっち

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