八ヶ岳 小同心クラック(敗退) 2019.03.17

20190317小同心クラック07
大同心と小同心を眺める


<メンバー>
なお、たろー

<コース>
美濃戸(5:20)~赤岳鉱泉(7:10~8:00)~大同心稜~大同心基部(9:45)~小同心クラック取り付き(10:10~10:30)~大同心基部(11:00)~大同心稜~赤岳鉱泉(12:10)~美濃戸(14:00)


<感想 なお>

 今シーズンの冬季バリエーション第2弾は石尊陵推しのたろーさんと小同心クラック推しの私で相談し、譲ってもらって小同心に決定。

 岩壁を登りたい。そして何よりあの大同心を間近で見たかった。天候に不安があったので日帰りに変更。撤退覚悟で挑みました。

 北沢を歩き赤岳鉱泉に着くといつも通りの賑わい。たろーさんを見失い危うく迷子撤退になるところでした。

 ここからなかなか急登の大同心陵を詰めて大同心基部へ。見上げると凄い迫力。ジャンダルムを初めて見た時の感覚。異様だけど威厳がある感じ。

 この頃にはさっきまで青空さえ見えていたのに怪しげな雲行きに。

 ここから小同心基部までトラバースなのですが、短い距離ながら落ちたら終わりの切れっぷり。怖い。慎重に歩き小同心基部に着いた頃には吹雪。辺りは真っ白。すぐ側にあるはずの大同心さえ見えない。

 この天候で稜線は歩けない。3ピッチなので登って懸垂もあり?と思いました。が、残念ながら私達にはシングル50m一本しかない…長さが足りない…。

 ダブル50mを買おうと心に決めた瞬間です。

 撤退決定。来た道を戻りますが恐怖のトラバースは着けて来たはずのステップがどんどん降る雪で消えつつあり更に怖さ度UP。あのまま「行っちゃえー!」って登ってたらどうなっていたか…撤退を決めてくれたたろーさんに感謝。

 偵察になってしまいましたが見上げた壁は登攀が楽しめそうないい感じでした。

 天候判断、撤退判断、装備に関しても色々学ぶ事がありました。大同心を間近で見る事もできて私にとってはとても有意義な山行になりました。

 今度は大同心も小同心も登ってやるー。

<写真>
20190317小同心クラック01
北沢は南沢より歩きやすい

20190317小同心クラック02
アイスキャンディー

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大同心稜は深い雪

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早くも根を上げる人

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大同心

20190317小同心クラック06
ねずみ色が濃くなってきた

20190317小同心クラック07
大同心と小同心

20190317小同心クラック08
これを登り切れば

20190317小同心クラック09
トラバースする先行P(見えるかな?)

20190317小同心クラック10
壁を登る先行P

20190317小同心クラック11
恐怖のトラバース

20190317小同心クラック12
吹雪のなかアイスを楽しむ人たち

<感想 たろー>

 南八冬季バリエーション第2段。時期的にはこれがラストチャンスだったので、少々の悪天予報でも撤退覚悟で出撃しました。

 愛知県を1時に出発という強行軍でしたが、赤岳鉱泉には7:00に到着。何とか気圧の谷が通過する前に登攀を終えれるかなと考えていましたが・・

 取り付きまでは大同心稜を登りますが、どっかりと積もった雪と寝不足でペースが上がらず、先行者のトレースがありましたが取り付きまで2時間以上かかってしまいました。

 大同心基部からの怖~い軟雪トラバースを経て取り付きに就く頃には吹雪状態。こんな天気でも先行パーティーがいて、登攀待ち。

 既に取りついているパーティーは我々からみても「大丈夫かな」って感じの初心者がいる。登攀中に待たされるのも厳しいし、稜線に出た所を突風に煽られたら危ないなあとの思いもあり、泣く泣く来た道を引き返します。

 ついさっきまで自分達の刻んできたトレースが消えかかっていたのにはびっくりしました。

 徹夜で運転し、雪の中を2500m位まで標高上げて、結局クライミングせずに帰って来てしまいましたが、まあ無理は禁物。いい勉強が出来たと思う事にします。

 登攀自体は楽しく登れそうなレベル。次は晴天の時に行きたいな。

 ドタバタにお付き合い頂いたなおちゃん、ありがとう。

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