<メンバー>
たろー、なお
<コース>
裏道入口(7:30)~前尾根取り付き(8:45)~前尾根登攀~櫓のコル(12:00)~裏道~裏道登山口(13:20)
一番好きな山行形態は沢登りですが、登山界の超マイナージャンルである沢登りオンリーでは鈴ハイでの活動に限界を感じていました。何か新しいジャンルを開拓したいと思い考えついたのがバリエーション登山(アルパインクライミング)です。
登山道を使わずに山頂を目指すのは沢登りと通じるものがあり、これなら鈴ハイ内で一緒に楽しむメンバーを得やすいのでは無いかと考えました。
という事でまずはトレーニング。行先はマルチピッチの練習が出来る御在所前尾根に決めました。
ただ、前尾根をちゃんと登ったのは7年前(しかも連れていってもらった)。ロープを頻繁に出す沢にも最近は行って無いので自分以外の面倒を見る事は出来ません。なので、メンバーは最近前尾根に頻繁に通っているなおちゃんと二人になりました。
裏道登山口に車を停めて北谷をてくてく歩きます。ガチャと50mロープを入れたザックはずっしり重く、アルパインをやるには歩荷能力も無いといけないなあと感じます。
1時間と少し歩いて前尾根の取り付きに到着です。絶好の登山日和なので順番待ちも覚悟していたのですが我々以外のパーティーは無く何と一番乗り。後続も見えないのでクライミングに集中できそうです。久しぶりのクライミングシューズに足を入れると気が引き締まります。
取り付きのP7クラックは難易度的には今回のルートの核心です。ここをリードで越えられるかどうかが自分の登攀力を確認する上での重要なポイントになります。どっちがリードするかジャンケンで権利を勝ち取りいよいよクライミング開始です(ドキドキ)。
垂直に近い岩壁を登るのは沢で滝登りするのとはだいぶ違いましたが、なおちゃん購入のカムもばっちり決まり、思ったよりもスムーズに登る事が出来ました。P7の中間点で一旦ピッチを切り後続をビレイします。支点からはリードを交代するというツルベ方式も、ビレイデバイスの付け替え、登攀具の受け渡しもスムーズに出来ました。P7上部のちょっと小難しいスラブをフォローで超えると一安心です。
P6から上はノーマルルート(一番易しいルート)を選んだので難しい箇所は無く、ロープワークの手順確認をメインに登って行きます。後続も全くいないので見晴のいいスラブの上で大休止。
高度感はある
次のピッチに歩いて移動し、さあ登ろうかという所で足に違和感が。よく見るとクライミングシューズの底とアッパーがパカッと分離しているではありませんか。8年以上前に買った物なのでそろそろ限界だったのかもしれません。もう難所は超えていたのでアプローチシューズに履き替え、すべてセカンドで登る事にします。(場所が場所だったら重大なトラブルになっていたかも・・反省です)
途中、ガスで包まれ一気に寒くなりましたが午前中にP2櫓のコルまで到着。櫓は我々だけでは力不足なので又の機会にチャレンジする事にします。前壁ルンゼを使って裏道に降り、あとはスタスタと歩いて下山しました。途中、藤内小屋のおじさんに「こんな寒い日に岩登りする奴はそうおらんよ」と言われ空いていた訳が判りました(先週まで沢に行っていたんだけど)
なにはともあれ久しぶりのクライミングは無事終了。登攀もロープワークも思ったよりスムーズで何とか次のステップに進める目処が立ちました。やっぱり連れて行ってもらうのでは無く自分たちでチャレンジをしていくのは楽しいです。
もっとトレーニングする必要がありますが、来シーズンは前穂北尾根、剱八峰、北岳バットレス辺りを目標にしたいと考えています。みなさんも一緒にチャレンジしませんか?
記)たろー
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