<メンバー>
なお、たろー
<コース>
美濃戸(6:45)~行者小屋(8:45)~ジャンクションピーク(9:40)~阿弥陀岳北稜~阿弥陀岳(11:50)
~行者小屋(12:50)~美濃戸(14:20)
今冬シーズン、何か新しい事に挑戦しようと考えていたのが、バリエーションルート。アイゼン、グローブで岩や雪壁を登る技術とロープワークが必要になって来るので、昨年の屯鶴峯のアイゼントレからスタートし、西穂独標、御在所後尾根、大黒尾根、堂満ルンゼと少しずつステップアップを積み重ねてきました。
そして、本番。スタートとして選んだのは八ヶ岳の冬季バリエーション入門コースの阿弥陀岳北稜。天気予報では24日は晴れだが強風、25日は曇りで微風。今回、景色は二の次なので風が弱い25日に決行です。
なおちゃんと二人パーティーになってしまったいましたが、一番一緒にトレーニングして来たので逆に安心できます。
ロープワークで苦戦する事を想定し早めのスタート。何とか美濃戸まで車で入れたのはラッキーでした。南沢を黙々と歩き行者小屋へ到着。こんな天気でもテント村が出来ていたのはさすが八ヶ岳。
行者小屋から阿弥陀岳を見上げ北稜らしい稜線を眺めます。下から見るとかなり急に見えるけど大丈夫かな?
取り付きは文三郎尾根へ少し登り、右の樹林帯へ入って行くトレースを辿ります。先行者がいるのでラッセルやルーファイは必要なかったけど、なぜか心臓のドキドキが止まらない。急登だからなのか緊張のせいなのかは内緒。
ジャンクションピークを過ぎると視界が広がります。目の前に延びる雪の尾根の先に岩稜も見える。岩稜手前の斜面は先行Pがロープを出して登っています。
斜面の下まで来て「なんだ、大したことないな」と思い、そのまま登ります。だが取り付いてみるといつもと勝手が違い、緊張の登り。ガイドには「初心者がいる場合はロープを出した方が良い」とあるのはこういう事か。
斜面を登りきると確信の岩稜1P目。先行していた5人Pが準備をしていたので、休憩がてら眺めます。3人+2人で登るようだ。
先行Pが登っていったので次はいよいよ我々の番。一番よく登られている岩稜の末端から少し登った左側のルンゼから取り付きます。5mほど上に残置支点があったのでそこまではフリーで登りました。
しかしそこからが経験不足を露呈。二人して支点まで登ったはいいけどまだロープをつないでいなかった。狭い岩の上でザックを下ろしロープを出してつなぐ。こういう事は登る前にやっておくべきでした。登る事ばかり考えて周りが見えていませんでした。登り自体はそれ程難しく無く、あっさり超えます。
2P目の第2岩稜は先行Pが登っている最中。順番が空くのを待って取り付きます。岩稜はあっという間に終わり短いナイフリッジが現れます。ナイフリッジを超えるとなだらかな雪斜面となったのでピッチを切ってなおちゃんに登ってきてもらう。
2P終了点から阿弥陀岳頂上はあっという間。緊張したけど無事、阿弥陀岳北稜をクリア、頂上で握手。頂上には先行Pの他に何人かの登山者がいたので写真を撮ってもらいました。
空は相変わらずの曇り空なので早々に下山。中岳沢は雪崩の巣だと聞いていたけど雪も少なく大丈夫そうだったので沢を下ります。あっという間に行者小屋に到着です。
行者小屋からはテクテク歩いて美濃戸まで。車には15時前には到着しました。
トレーニングをして臨んだ冬山バリエーション入門。やっぱり新しい事に挑戦するのは楽しく、少しマンネリ気味だった冬山もこれで新しい世界が広がるような気がしました。いっしょに挑戦してくれる仲間とこれからもっと世界を広げてみたいなあ。
なおちゃん、ありがとう。
記)たろー
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