<メンバー>
たろー、なお、ふみふみ、なべちゃん、michi(一般)
<コース1日目>
切明温泉(6:45)~渋沢ダム(10:15)~入渓(10:30)~千沢出合(11:15)~高沢出合(13:30)~黒沢出合・C1(14:55)
2019年のお盆遠征は魚野川本流。長野県北部を流れる自然あふれる秘境の沢。どちらかというと優しい沢ですが、今年は長梅雨のおかげでこれまで沢泊の練習が出来ていなかったからこれくらいの難易度がちょうどいい。
10日の夜に出発し、志賀高原のスキー場付近で車内仮眠。先行していたmichi君と合流し発哺温泉のゴンドラ山麓駅近くに車をデポ。車1台で秋山郷に移動します。
切明温泉の雄川閣の奥に車を停めて出発。車道を少し登ると林道への入り口があります。そこから渋沢ダムへ向かう林道はブナやミズナラなどに囲まれ気持ちいい道です。
吊り橋で対岸に渡るといきなりの急登で標高を200m上げ、みなヒイヒイ・・。しかしその後は水平道でなかなか良いペースで歩く事が出来ました。トンネルをいくつか超えると渋沢ダムに到着です。
入渓はダムを右岸に渡った少し上流から。もろにバックウォーターの中に降りたのでいきなり胸までの渡渉です。水はとてもきれいですがとても冷たいです。
千沢出合までは結構な水量で渡渉を繰り返しながら進みます。幸い日差しが強いので水が冷たくても気持ちいいです。
千沢出合を過ぎても水量は多く、さすが本流遡行って感じです。瑞々しい緑と清冽な流れの中をスクラム組んだりへつったりしながら進んでいきます。
初めて滝が現れました。大ゼンです。先行Pが滝つぼで竿を出していたのを横目に(釣れたのかなあ)我々は左から巻き上がります。
大ゼンの上からはmichi君となべちゃんが釣りをしながら登って行くというので、私とふみふみさんは先行しテン場の確保へと向かいます。
黒沢出合のナマリ岩の横の泊適地は先行Pが既にタープを張っていました。少し上流に整地された場所があったので、タープを張り、薪を集めます。そうこうしているとなべちゃんたちが登ってきました。釣果は2匹。先行Pが居たので思わしくなかったみたいです。
焚火が起きたら楽しい宴。メニューはプルコギ丼にイワナの刺身。昨日は殆ど寝ずに移動してきたので、お酒もほどほどにバタンQで寝てしまいました。
つづく
<コース2日目>
C1(7:15)~奥ゼン沢出合(10:05)~小ゼン沢出合(10:50)~庄九郎沢(11:15)~C2(14:15)
タープの夜はいやな虫もおらず快適な一夜でした。ナマリ岩で泊まっていたパーティを見送って7時過ぎに出発です。
歩き初めてすぐに淵が現れます。朝一から泳ぐのを嫌って左からの突破を試みます。フィックスロープは無視して左の岩の間を登りましたが、少し難しく、なおちゃんが足を滑らせて胸を打ってしまいました。一瞬、ひやっとましたが何とか歩けそうなので遡行再開です。
やがて前方に巨大なスクリーンの様な滝が現れます。カドキリゼンです。ここは左からなべちゃんのリードで突破。スタンスが細かいので後続にはロープを出しました。
カドキリゼンを皮切りにナメ滝が次々と現れます。イワスゴゼンは右から巻き気味に登ります。スリバチゼンも右から巻き気味、ヘリトリゼンはやはり右から直登(だったかな)
現れる滝も難所というほどでもないので快適な沢旅が続きます。周りはブナ、ミズナラの大木に囲まれた癒しの空間。コゼン沢出合を過ぎ、燕ゼンを超えた辺りに快適なテン場がありましたが時間が早いので先に進みます。
庄九郎沢出合を過ぎるときれいな一枚岩のナメ床になりました。飛騨の沢上谷みたいです。
庄九郎大滝は右のルンゼから大巻き。巻きの途中にボロボロのフィックスロープのあるトラバースルートがありましたが、あまりにも怖そうなのでそのままルンゼを詰めると踏み跡が出てきます。沢への復帰は簡単でした。
そろそろ今日のテン場が気になります。快適なテン場は限られていてその上、我々は5人の大人数。南沢の出合までに良い所を見つけたい。話をした先行Pも後続Pも目指す所はガイド本にある芝沢付近だといいます。秘境と言えメジャー沢は賑やかです。
幸運にも芝沢の手前で快適なテン場を見つけたのですぐに場所確保。すぐに後続Pが来たので滑り込みセーフでした。タープを張ったら薪を集めて焚火の準備。倒木から鋸を使って切り出すとそれ程苦労せずに集まりました。
今日もmichi君がテン場のすぐ下で2匹釣り上げてくれたので今日は塩焼きにして順番にかぶり着きます。なおちゃんはこれをやるのが念願だったらしい。
あとは焚火囲んで楽しい宴会。やっぱり沢泊は楽しいなあ。
<コース3日目>
C2(7:05)~南沢出合(7:50)~北沢~Ca1900(10:45)~ヤブ漕ぎ~登山道(11:55)~寺子屋峰(12:30)~東館山山頂駅(13:50)
2泊目のタープ泊も快適な朝を迎えます。今日の核心は稜線に出るまでのヤブコギです。果たしてどうなる事やら。昨日と同じようなペースで出発の準備をし、7時過ぎに出発。
歩き初めてすぐの芝沢出合付近では。初日から前後しながら歩いている3人Pの方たちが出発の準備をしていた。ここがガイド本にあるテン場なのでしょう。
周りの木には20cm以下のイワナはリリースとありました。という事は普通に20cm以上のイワナが釣れるという事なのでしょうか。
小滝は出て来るが難所というほどのものは無く、晴天の下、気持ちよく水の中をバシャバシャと歩いて行きます。
南沢との出合にもきれいに整地されたテン場跡がありました。魚野川は秘境とは言いながら入渓者の多い人臭い沢です。北沢に進むと谷は徐々に細くなってきます。
谷の方向が南を向いた辺りCa1790mで西から流れ込む支流に入ります。谷はどんどん小さくなり、周りの雑木が覆い被さってきますがまだ何とか普通に歩けます。
Ca1900mで寺子屋峰から南の尾根の鞍部を目指してヤブコギ開始。鞍部まで標高差50m 30分で稜線に出るつもりでしたが、数m先が見えないヤブに方向を見失い、50mも余分にヤブを漕いでしまいました。それでも何とか1時間程度で登山道出る事が出来ました。
登山道は快適そのもの、寺子屋峰で昼食休憩を取り、後はスキー場を歩いて東館山のゴンドラ山頂駅へ。下山はゴンドラを使って発哺温泉まで。楽をしてしまいました。
後はデポ車で再び切明温泉に向かい、秘湯で汗を流して帰路に着きました。天気に恵まれ穏やかな沢旅を楽しむ事ができ、いい夏の思い出になりました。
参加の皆様お疲れ様でした。
<なべちゃんの感想>
今回は初めての沢泊を経験しました。焚き火を囲んでお酒を楽しんで、夜は、タープの下で野宿をして、本当に自然を満喫する事ができました。
今回、魚野川の下流から源流まで歩けたので、下流の水量の多い所は、渡渉ポイントの重要性、上流は登攀要素があり、最後の藪こぎもみんなで進むと楽しいなと感じました。
しかし、1人では、遭難するなと思いました。帰りは、ゴンドラを利用して楽に帰る事ができました。初めての沢泊は、とても楽しい夏の思い出となりました。ありがとうございました!
<なおちゃんの感想>
秘境…この言葉に何故か惹かれるのは私だけではないと思う。魚野川を調べてみると川魚天国らしい。これは「釣ったばかりの魚に塩をして木の枝にぶっ刺し焚き火で焼いてかぶりつく」という私の夢を叶えるチャンス。でもぶよに好かれてしまう私はタープ泊が不安。それってほぼほぼ野宿やん…。
結果、私のかぶりつく夢は叶い(私は釣ってません)、タープ泊は快適そのもの。三日間NO刺され。癒しの渓相ときれいなブルーやらグリーンやらの水。今夏のいい思い出になりました。
<ふみふみさんの感想>
ずっと行きたかった魚野川沢泊(ずっと行きたいとこ多いけど、、)。
そしてお天気に悩まされ今夏初沢泊!!(そして、秘湯切明温泉♪♪♪)
コレ!コレ!
沢泊の醍醐味はみんなで助け合って、声掛け合って、スクラム組んで、、、どんどん行程を進んで行く!
仲間との一体感で力が湧き、まさにワイルドで自然体になれる時間。
貸切の自然の中で過ごす貴重な時間。
あっ、詳細な沢行程は他のメンバーにお任せし、
私は得意な温泉情報へ、、、、笑
秋山郷最奥にある秘湯、切明温泉を堪能しました(ずっと行きたかった〜)。
百名山の苗場山と鳥甲山に挟まれた秘境にあります。
スコップで掘って入る野湯はまた今度のお楽しみに取っておきます。
沢泊後に贅沢なかけ流し温泉で締めくくり、やっと沢泊に行けた満足感に包まれ、幸せ感いっぱいのお盆遠征なりました。
ありがとうございました!
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