<メンバー>
たろー、なべちゃん、いさお、michi(一般)
<コース:1日目>
白毛門登山口(6:00)~JR巡視小屋(7:25)~武能沢(8:15)~十字峡(9:55)~2段40m滝(13:10)~二俣・Ca1390m(14:25)泊
秋の貴重な三連休は北アルプス小倉谷再訪の予定でしたが、台風直撃であえなく中止。ただ、台風は思ったよりも早く抜けてくれるようで、後半2日は晴れの予報。ということで、これも何年も前から計画しては中止していた谷川の湯檜曽川に行くことに。
メンバーは小倉谷の8人から4人に減ってしまいましたが、未見の沢だしテン場も乏しいみたいなのでこれくらいのほうが機動性があっていいでしょう。土曜日は移動日とし、台風の後を追いかけるように雨の中、東へ東へ向かいます。22時頃土合駅前の空き地で前泊。雨は上がっているようです。
翌朝、白毛門登山口前の駐車場に車を止めて出発。最初は白毛門への登山道を進んでしまいましたが、これは間違い。いったん車道に出て湯檜曽川の右岸の登山道を進みます。
登山道はいきなり土砂が道を埋めていて、マチガ沢の駐車地まで車で進むのはむつかしそう。きれい整備された登山道を木漏れ日を浴びながら歩いていきます。
JR巡視小屋を過ぎ、武能沢の道標(ここだけなぜか道標がある)に来たら小休止。いよいよここから遡行開始。武能沢を少し下ると湯檜曽川です。
出合いからすぐに魚止め滝のゴルジュ。台風のせいか水量多め、季節も季節だし、さすがに水線突破は厳しいなあと思っていると右岸に残置ハーケン&スリングを発見。それもここぞという場所に複数設置されており、おかげで濡れる事無く巻き道に上がれました。さすが関東の超メジャー沢。そのまま巻き道を歩いてゴルジュを通過します。
ゴルジュを過ぎると谷は大きく開けます。紀伊半島の沢と違って樹林が少なく、空が広い。雪国の沢の特徴でしょうか。腰まで水につかる事もありますが、快適に進んでいけます。
そして湯檜曽川の名所の一つ、うなぎの寝床。50mほどの直線水路ですが、川浦谷ほどの威圧感はありません。左岸から簡単に巻けますが、私以外のメンバーは当然のように泳ぎ。
ウナギの寝床を超えると谷は左に折れます。滝を超えるとナメ滝が続き、さらに正面には抱き返り沢の大滝が見えています。青空に大滝、グラビアだなあ~。
本流はここで再び左折。正面の抱き返り沢と右から入る大倉沢で十字峡になっています。しかし、こんな90度でカクカク曲がる沢も珍しいなあ。
十字峡を超えると今度はアナゴの寝床。ここで先行Pに追いつきました。結構な人数だなあと思ってよく見たら2人×3P(全部男女のペア)。さすが超人気沢です。この後はこの人たちとテン場獲得競争を意識しながらの遡行となります。
この後も見栄えのする滝が適度に表れて退屈しません。抱き返り滝は中段まで登って右岸巻き。3条10mの滝は右岸のチムニー状から超えました。
七つ小屋沢を左に分けて進むと水中突破が必要な10m滝が現れます。先行Pは二組ともバンドを渡って右岸の乾いたところを登っています。我々もそれに習ってGO。
次に現れる岩質が事なる2段の滝は1段目は容易でしたが2段目が難しく、ロープを出して超えました。ここはあっさり巻けるようなので無理しなくてもよかったかな。
そしていよいよクライマックスの2段40m滝。水量はやや多めで大迫力。中段までフリーで登って左の支流から超えます。1ピッチいやらしそうだったのでロープを出しました。踏み跡を辿ってトラバースし、落ち口へ。
そのあとも10mクラスの滝が現れますが巻きも容易で快適に進めます。泊予定の二俣には15時前に一番に到着できました。キチンと整地された場所はざっと見たところ3か所ほど。その中で一番快適そうな場所をゲットします。
しかし、北国の沢は森林限界が近く、シーズン後半ともあって薪が乏しく生木を含めて何とか搔き集めます。焚火が安定するまで3時間近くもかかってしまいましたが、温かい夜を過ごす事ができました。
<コース:2日目>
二俣・Ca1390m(6:40)~朝日岳(9:05~9:30)~笠ヶ岳(10:25)~白毛門(11:25~11:50)~白毛門登山口(14:25)
今日は愛知まで帰らないといけないので早めの出発…と思っていましたが、うだうだしていて出発したのは泊まっていたパーティーの中で最後になってしまいました。朝日岳まで上がるので二俣は右に入ります。
谷は小滝が出てきますが難しい所はありません。あまり良い泊地は余りありませんでした。やはり二俣で泊まるのが正解でしょうか。水辺にはトリカブトが咲いていてもう秋の気配です。
谷がV字状になり、両岸は草付きになってくるといよいよ源頭部になってきます。ここでようやく先行Pに追いつきました。最後は笹薮になりましたが、メジャー渓だけあって対して苦労もせず稜線に飛び出します。稜線では更に秋が深まっていました。
稜線から朝日岳はすぐそこ。ほぼ想定ないのコースタイム。雲一つない青空で谷川連峰の馬蹄形の稜線がすべて見渡せます。頂上でじゃ普段あまり見る事の無い絶景を楽しみます。
装備を下山モードに変えたら笠ヶ岳に向かいます。始まりだした紅葉を楽しみながら稜線漫歩だといいのですが、いかんせん暑くアップダウンが堪えます。
それでも笠ヶ岳まで1時間、更に白毛門まで1時間と標準的なコースタイム。このあたりまで来ると日帰りで登って来る登山者と行き交います。
最後は白毛門からの長~い急降下。暑さにヘロヘロになりながら休み休み下って行くと、沢で追い抜いた後続Pに抜かれてしまいました。普段山歩きをしていない沢屋はこんな時だめだなあ・・。
やっとのことで白毛門登山口に辿り着き、沢でクールダウン。生き返りました。汗を流して服を着替え、愛知まで6時間のロングドライブ。途中、渋滞にもつかまりましたが、何とか良識的な時間に帰宅出来ました。
小倉谷からの転進で行った湯檜曽川はさすが名渓といった感じでサブプランとは思えない程の充実した遡行になりました。メンバーも足のそろった少人数だったのもストレスが無くて良かった。年に何回も来られる距離ではないですが、機会を見つけてまた来たいなと思いました。
お付き合い頂いたなべちゃん、いさおさん、michi君、ありがとうございました。
記)たろー
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