大杉谷森林鉄道探索 2021.06.20

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レールの残る軌道跡


≪メンバー≫
たばっち、パロ、あゆ、みか

≪コース≫
千尋峠(9:53)-千尋ノ高(10:17)-水越峠(11:12)-索道基地跡(13:30)-千尋峠(14:55)


大杉谷森林鉄道?何やらマニアックな香りがします。

まず、このコースの核心は駐車地までの林道の運転だと思いました。

たばっちさんの運転で、すれ違い不可能な幅の悪路を約1時間走ります。
退避場所もあまりありません。
パンクが心配なのでMAX時速15キロくらいでした。

林道を走り始めて最初のうちは、抉れた道路が昨日の雨で水たまりだらけになっています。
避けることもできないので、低速で水たまりにつっこみながら進みます。
たまに「ガコン!」と鳴ったりするので皆んな緊張…でもワクワクする!
だんだんテンションが上がってきて「ジャングルクルーズや〜!」と大盛り上がりに。

しばらく走ると、フッと舗装路になり、「もう安心かな?」と思うと今度はまた舗装がなくなり、さらに悪路になります。
尖ってる系の石がゴロゴロしてて、車の底が「ガコンガコン」と鳴ります。
その後も舗装路と悪路が交互に出てくるアメとムチな道路です。

さらに進むと、今度は前からトラックが!!
かわせる場所もないので、退避できる所までひたすらバックします。
道路の脇は深い谷で、切れ落ちている箇所もあるのでかなりの緊張感です。
それでもたばっちさんは冷静に車を運転して、トラックをかわしていました。すごいです。
わたしだったらトラックの運転手さんに運転を代わってもらってたと思います。

そしてようやく駐車地に到着し、自然と拍手が沸き起こりました。
もうすでにイベント終わりのような盛り上がりですが、これからがメインイベントです。

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悪路の果てに千尋峠に到着

千尋隧道の手前に駐車し、身支度を整えます。他に車はありません。
下界はうだるような暑さでしたが、トンネルからはひんやりとした風が流れてきます。
トンネルの佇まいは「千と千尋…」のようで、たばっちさんの歌声をBGMに、ゴォーと吹き付けてくる冷たい風をうけながら、トンネルの中を進みます。
何か「物語が始まる」感じがします。

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始まりのトンネル

トンネルを抜けると林道を外れて植林の斜面に取りつきます。
急登をグイグイっと登って尾根に乗り、まずは「千尋の高」へ寄り道。

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まずは稜線に登って

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とりあえずピークゲット

そしてまた尾根道に復帰して水越峠へ。
いよいよここから軌道跡が始まります。

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水越峠で部品を発見

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いろんなものが落ちてます

水越峠には飯場跡(?)があり、朽ちた竈門やお風呂が残っています。
そばには今でも使えそうな食器や、鍋、一升瓶、見たことない昭和の洗剤などが転がっていて、生活感がすごい。
妄想と、写真を撮る手が止まりません。特にパロさんの撮影熱がすごいです。
その後もごっこ遊びなどして、はしゃいでしまいました。

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薪で風呂を沸かすごっこ

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切通しの峠

やっと気が済んだところで先へ進みます。
斜めに立てかけられた、苔むしたコンクリの柱の上を歩いて川を渡ります。
見た目ヤバい柱ですが、しっかりしててフリクションもばっちりでした。

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斜めの橋を渡ります

軌道跡はこれまた「映える」スポット満載です。
錆びた鉄道の部品がいい感じに転がっていたり、
朽ちた橋梁の、コンクリや石垣が苔むした感じはもうラピュタの世界です。

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ちょっと怖い橋

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木橋が落ちてレールだけがぶら下がっているところも

また、谷を渡るのに何度もコンクリの柱を渡るのですが、手すりもなく、下をのぞくと高度感があって、苦手な人にはちょっと…な感じです(私も)。
でもそれもいいスパイスになって楽しめます。
たばっちさんはパロさん、あゆさんと手を繋いで渡って行かれました。
しずしずと、まるでバージンロードを歩く花嫁のようでした。

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NHKで出てきたレールの残る橋梁

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かなり怖かったので手を引いてもらいました

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他の皆さんはすたすた

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レールが真ん中にあると足を置く幅が狭くて怖い

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コンクリ橋が落ちているところも

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基本は水平移動です

軌道が終点となり、林道に降りると歩きやすくてホッとします。
少し歩くと大きく開けた広場に出ました。
見晴らしの良いところで、ここから谷の向こう側へ索道がかけられていたようです。
ここでランチ休憩&おしゃべり。
山の話題は尽きません。

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昔はここに索道が通っていたのね

休憩後、すぐそばに索道の遺構があることに気づいてまた撮影タイム。
ここも色んな錆びた部品や看板、ワイヤーなどが転がっていました。

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基地跡へ登ってみる

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建物や鉄塔?などの痕跡がありました

そこから長い林道歩き(飽きて走って行った人もいましたが)で駐車地へ戻りました。

が!ここからの車の運転がまたまた試練です。

下りはどうしてもスピードが出るので行きより派手に「ガコンガコン!」と鳴ります。
たばっちさんも運転にかなり神経を使われているようです。

そしてまたまた向こうからトラックが!!
しかも運転してるのは朝と同じ人!!
あまりにもタイミングが悪く、今度は数百メートルの距離をバックします。

やっとこさトラックをかわし、ふもとの道路に出た時には舗装路のありがたみを強く感じました。 

でも、林道がこんな状態だからこそ、森林鉄道はあのクオリティで残ってるんですよね…

たばっちさん、マニアックでノスタルジックでスリリングな企画をありがとうございました。運転、本当に本当にお疲れ様でした。

パロさん、あゆさん、楽しかったです!またご一緒できますように。

記:みか

◆パロチンによるダイジェスト動画◆


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