甲斐駒ヶ岳 厳冬期黒戸尾根敗退 2020.02.08-09

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いつかリベンジするぞ!


<メンバー>
たろー、こうじ、もっちゃん、おりえ、いさお、おすぎ

<コース:1日目>
1日目:尾白川渓谷P(8:00)~5合目(14:05)~七丈小屋(15:30)~テン場(16:00)


 私自身冬の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根は2度目でしたが、前回は小屋泊、今回はテント泊での挑戦となりました。久しぶりのテント泊装備、しかもワカンやハーネス、ヘルメットなどフル装備で20kg越え。黒戸尾根は登山口から山頂までの標高差が2200mあり、1日目はテント場まで1600m登らなくてはいけません。

 甲斐駒ヶ岳神社を通り、吊り橋を渡ったら登りスタート。途中から雪がでてきましたが、2月の厳冬期だというのに今年は雪がほんとに少ない。前回12月に登ったときと雪の量はたいして変わらない感じでした。

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尾白川渓谷は秋みたい

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甲斐駒ヶ岳神社

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吊り橋を渡って

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登山道もこんな感じ

 途中でチェーンスパイクをつけたら歩きやすさが向上。でも荷物の重さは一緒なのでしんどさは変わらず。おりえちゃんの「しんどいしんどい」をBGMにもくもくと登ります。刃渡りからはオベリスクと富士山が見え、しんどさも少しは解消…したかな?

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雪が増えて来た

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究極の行動食はQP

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刃渡り

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あれは!

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鳳凰三山とオベリスク その向こうには富士山

 標高2200mを越え、七丈小屋まであと200mほど登るだけ、というところで100mの急降下。マジですか…。さすが日本三大急登といわれる黒戸尾根、やすやすと登らせてくれません。

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ハシゴが出て来た

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手強い黒戸尾根

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刀利天狗

 屏風小屋跡からは梯子や鎖場が続き、疲れがピークに達したころようやく七丈小屋に到着しました。七丈小屋は通年営業しており、テント泊でも1人2Lの水がもらえるという神対応な小屋。冬に水作りをしなくてよいのは大幅な時間短縮にもなり、本当に助かります。

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きついなあ

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この橋大丈夫?

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もう限界?

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やっと七丈小屋

 夜ごはんは3種類ものお肉の入った具沢山なたろーさん鍋(たろーさんの奥さんのゆうさん特製鍋ともいう笑)で温まり、21時ころ就寝。夜中からずっと風の音がすごくて眠れずうつらうつらしていました。

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テン場は少し離れている

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鍋を囲んで

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乾杯~


<コース 2日目>
テン場(6:30)~Ca2610m(7:05)~テン場(7:25~8:40)~七丈小屋(8:50)~5合目(10:10)~尾白川渓谷P(14:30)


 翌朝になっても予報どおり風は強いまま。行けるところまで行こうということになり、完全防備で出発。少し登ったところで下山してくる人に遭遇しました。どうやら風が強くて敗退したもよう。

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出発準備、むちゃくちゃ寒い

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とりあえずスタート

 ピンク色に染まる中、時折耐風姿勢をとりながら進みましたが、30分くらい登ったところでリーダーから撤退指示が。私的にはもう!?もう少し行けるんじゃない?と思ってしまいましたが、どのみち登頂は無理なので早いか遅いかの違いですね。

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オレンジに染まる

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森林限界を超えた所で

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撤退、心が折れました

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今日はここまで

 テント場に戻る途中振り返ると青空が広がってきていました。風が弱ければ最高の登山日和だったのになぁ。テントを撤収し、七丈小屋前から甲斐駒ヶ岳のほうを見ると、空はド快晴。だけど稜線は雪煙が舞っていて、風が強いのがよくわかりました。

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眉毛の氷が寒さを物語る

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雪煙が舞っている

 梯子と鎖場は下りのほうがこわく、一歩一歩慎重に。五合目小屋跡から見る甲斐駒ヶ岳はとってもかっこよく、もうちょっとで頂上だったのになぁと悔やまれます。この日は風速20mを超えていて、小屋泊だった人もほとんどが撤退していて、一握りの人しか登頂できなかったみたいです。標高が下がるにつれ風も穏やかになり、平和な世界が待っていました。

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帰りの方が怖い

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頂上見えてるのに・・・

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手前のピークの途中まで行ったかな?

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この辺りは平和な世界

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再び刃渡り

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お疲れ様でした

 ピークを踏めなかったのは残念でしたが、強風体験や撤退判断、強風の中の防寒装備の確認などいろんなことが経験できました。マイナスをたくさん知れば倍返しで経験値が上がります。たまにはこんな経験もしないとね。

 黒戸尾根の象徴ともいえる二本の宝剣と富士山とオベリスクのコラボ風景、ほんとに素敵なので、ぜひリベンジして見てもらいたいな。

記)もっちゃん

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