≪メンバー≫
ふみふみ、たばっち、とりや
≪コース≫
鹿島山荘(5:50)-P1331-P1476分岐-ジャンクションピーク(8:53)-P3(9:49)-P2(11:09)-ナイフリッジ-P2-P3(12:49)-ジャンクションピーク(14:08)-P1476分岐-鹿島山荘(15:50)
楽しみにしていた八ヶ岳の本沢温泉が諸々の事情で中止になってしまった。このまま冬を越すわけには行かないので、同じくたろーさんの谷川合宿に行けなくなってしまったふみふみ先輩とタッグを組み、土曜日の日帰りで山行を計画することにした。
山を選ぶ基準は
①日帰りで行ける山
②硫黄岳もしくは谷川連峰相当の絶景が見られる山
③ロープウェイやバスを使わなくてもアクセスできる登山口
ということで、様々な情報を分析して二人でも行けそうな積雪期限定ルートの爺ヶ岳東尾根をチョイス。前の週のレコを見ると、例年に比べて雪質が歩きやすく入山者も多い模様で、雪庇の稜線が美しい山だ。
それに、ジャンクションピークにさえ上がってしまえば間近に鹿島槍ヶ岳が見られる満足度の高い尾根コース!
直前でふみさんから荒島岳でもいいよ~、八ヶ岳でもいいよ~、鈴鹿でもいいよ~と提案があったが、もはやこの山を上回る計画は存在しない!そして天気もバッチリ!
今回はバリエーションでもあるので入念な調査を書き込んだ登山計画書を作成した。過去のレコから危険箇所をピックアップして特に危険度が高かった昨年4月の融雪時期のレコから抽出した情報をありったけ書き込んだ。我ながら完璧な計画書だ〜と自画自賛していたが、危険情報が多すぎて逆にみんなに心配させてしまい申し訳ないことに。
急遽とりやさんも参加してくれることになり、1時半にメンバー合流、地震があったとのことで焦ったけど大したことないようなので一路大町へ。今回私の寝不足防止の為ふみふみさんがずっと運転してくれた。お仕事忙しいのに申し訳ない!
登山口の鹿島山荘は駐車場が10台くらい停められるが、私たちが到着した5時半ですでに最後の一台分だった。ギリギリセーフ。
先週のレコで登頂者が多かったせいか大人気のようで、今日も多くの入山者が続々と出発していく。申し訳ないがラッセル泥棒させてもらうことになりそうだ。
準備をしてヘッデンで出発。薄暗かったのがだんだんと日が昇ってきて、尾根の取り付きに差し掛かる頃には明るくなってきた。
先行の皆さんのトレースは途中で右に曲がっているが、まっすぐ行くルートもある。本当は下山に使用しようと思っていたが、かなりの急登で帰りには危険と判断し行きに使う事にする。今日は私たちが初めてのようで、トレースの後に薄雪が被った跡を探りながらザックザックとキックステップで登る。ほとんど階段のように踏み固められていたので登りやすい。
先週の皆さんのお陰か、はたまた平日にも入山者があったのか。
急登をゆっくり登り、途中で後ろからきた人に道を譲り、とにかく自分のペースでゆっくりと登ったが、気温が高くて暑い暑い!私のザックはサイドにドリンクホルダーが付いていないので飲み物休憩のたびにザックを下ろして雨蓋の中から出さないと行けなかったが、今度からウエストのハーネスにドリンクホルダーを後付けするかハイドレーションの購入も検討しようと思う。
何度も飲み物休憩を取ってもらいながらコース分岐を過ぎ、えっちらおっちらジャンクションピークへ。
そこはレコの通り絶景ポイントだった。もう凄い!八方尾根クラスの景色がタダで見れるのだ!
私が満足してもうここでいいやと言う前にふみふみさんより、ここで満足してちゃダメだよ。もうちょっと上に行こうと気合いがはいる。
さすが、私のことをよくわかってらっしゃる。多分このペースだと登頂は厳しいと思われるのでどこで引き返すか…というところだが、稜線に出るところまで行けるかな?
その後はずーっと絶景ロード。ここからは落ちたらタダでは済まない痩せ尾根なので、ピッケルとアイゼンに切り替えて進む。ふみふみ隊長が先頭で、壁のような急登もゆっくり確実に登っていくが、トレースがバッチリなのでとても有り難い。
急登は続くけど気持ち良い道!だんだんと標高が上がるにつれペースダウンしてしまったけど、雪庇が有名なP2を過ぎたナイフリッジ手前まで来ることができた。
正面に爺ヶ岳がバーン!右に鹿島槍ヶ岳、左の尾根の向こう側には槍ヶ岳が顔をのぞかせている。
ほんとに美しい場所だ。危険だけど。
ここに来てよかった、一緒にチャレンジしてくれたふみふみさん、とりやさん、ありがとう。
ペースが上がらず申し訳ない。
後ろから追い抜いていった人達は稜線に立っているようで、小さな人影が爺ヶ岳山頂に続く登山道に点々と見えている。引き返そうとしていると凄い速さで後ろから登ってきた人が更に前に進んでいった。えー、時間的に大丈夫なの?と心配になったが、腕には遭難対策とか山岳指導とか書かれた腕章が!
あとでレコで知ったが三重県の山岳連盟の方だったようだ。強いー。速いー。
引き返す尾根も急なところはバックステップで確実に三点支持を保ちながらゆっくりと下りる。
絶対落ちてはいけない。死んではいけない!
危険箇所を乗り越えてP3まで戻ってくるとちょうどお昼だったのでご飯にする。絶景のとても気持ち良いランチ場だ。贅沢〜。
少し下がったコルがテント適地だと思う。張っている人もいた。
楽しいお兄さん達に写真を撮ってもらい、ジャンクションピークを過ぎて分岐点へ戻ってきた。お兄さんたちは稜線までは上がったもののもう少しのところで敗退となったそうだ。
分岐からは登ってきた来た時とは違う北東尾根ルートで下りるので左のトレースを辿る。こちらの方が勾配がマシということだが、途中からゆるゆるの残雪と落ち葉のミックスルートになり大変滑りやすかった。
やはり午後は雪の状態が悪いので直登ルートで下りなくてよかった。樹林帯なので木を持ちながら滑らないように、根っこで踏みとどまる。
最後まで緊張するコースだったが無事下山。ランチ場でまったりしたといってもまあまあの時間になったので、あそこで引き返したのは正解だった。最後の下山ルートがヘッデンになるのは危険すぎる。お疲れ様でした。
その後はすぐ近くの大町温泉コミュニティセンターにて汗を流し、安曇野の美味しいお蕎麦屋さん(さっこちゃん情報)でお腹も満足させて帰ることができた。
大変満足な山行になったが来年はテント泊してみたいと思う。
素晴らしい景色を求めて…
記:たばっち
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