核心の１P目 順番待ち中
＜メンバー＞
なお、たろー
＜コース＞
○1日目
美濃戸(12:40)～行者小屋(15:30)
○2日目
行者小屋(7:15)～文三郎尾根～分岐(8：20)～登攀開始(10:30)～上部岩場取り付き(11:40～12:45)～赤岳(14:10)～文三郎尾根～行者小屋(15:05～16:05)～美濃戸(17:40)
昨シーズンから挑戦し始めた冬季バリエーション。最初のターゲットは赤岳西壁主稜です。去年行った阿弥陀北陵、サギタル尾根よりもピッチ数が多く登攀要素もあるため、秋に御在所前尾根でマルチピッチの実践、鬼ヶ牙、比良αルンゼでのアイゼン登攀トレーニング、12月には実際に取りつきまで偵察に行き、万全の態勢で本番に臨みました。
1日目はベースの行者小屋までの移動なので昼過ぎに美濃戸をスタートし、のんびりと南沢を歩きます。ただ、テント泊装備と登攀具を詰めたザックはずっしりと肩に食い込み、重荷に慣れていないなおちゃんは青息吐息。それでも何とかコースタイム＋αで行者小屋に到着しました。テン場は結構埋まっていましたが何とかスペースを確保出来ました。早く寝て翌日の登攀に備えたかったのですが、隣の団体さんがいつまでもしゃべってうるさかったのが参りました。
行者小屋のテン場
夜は鍋
翌日、いよいよ本番。バリエーション初心者の我々は後ろから煽られるのがいやだったので明るくなってからスタートしようと決めましたが、準備に時間がかかり少し出遅れてしまいました。
阿弥陀岳（もうすっかり明るい）
文三郎尾根をたくさんの登山者に交じって登って行くと主稜の取り付きには既に行列が。じっと止まって待っていると寒いので牛歩戦術で登っていきますが、分岐に着いても行列の人数は減っていません・・・。どうも我々以上に慣れていないパーティーが2ピッチ目でロープを絡ましているようです。前に並んでいた7人が登りきるまでに2時間近く待ちました。
文三郎を登る
待っている人が・・・
まだかなあ
ルートがクリアになっていよいよ我々の番。核心の１P目はなおちゃんがトライ。多少苦戦しながらですが無事クリア。次はいよいよ自分の番と思っていましたがいくら待ってもコールがありません。ここでも30分以上待ってしまいました。
やっとコールがありいよいよ登攀。思ったよりも（なおちゃんよりも）スムーズにCSを越えて終了点まで登って事情を確認すると後ろから来た6人パーティーが１Pをショートカットして２P目に割り込んで来たとの事。このマナー違反のパーティーにはこの後ずっと待たされる事に・・。
２Pは私のリード。ピンのある場所の左からの登る、ホールドも豊富で楽しいクライミング。3Pは緩い岩稜をなおちゃんがリード。4Pは中間の岩場を越えて上部岩場の取り付きまで行こうと思ったら、なぜか先行Pが渋滞していたので手前の灌木でピッチを切り、またしても順番待ち。ただ、この時間は風も穏やかで日差しもあるので待っていても苦痛ではなかったです。
ふう
３P目は緩い岩稜
上部岩場の取り付き（何で渋滞してるの！）
順番待ち中・・・
やっと順番が回ってきたので、上部岩場に私のリードで取り付きます。垂直に近いルンゼから登って行きますがが、ここも楽しいクライミング。ピナクルやハーケンで中間支点を取り、岩をアイゼンで捉えていきます。これまでのトレーニングの成果を十分に感じる事が出来ました。
次のピッチはなおちゃんリード。簡単な岩稜をなぜか難しいルートで登って行きます。最後のピッチはルンゼを登り傾斜が緩くなると稜線がすぐそこに見えます。ここで登攀終了。ロープを外して赤岳山頂に到着したのは14時になっていました。
最終ピッチの登り。前は横入りパーティー
登攀終了です
誰もいない山頂で握手と記念撮影をして急いで下山。テントを撤収し再び重荷に辟易しながら美濃戸まで下ります。何とかヘッデンのお世話にならずに車に着く事が出来ました。
赤岳山頂で
誰もいないので一人づつ
急いで下山
すっかり遅くなってしまったので、お風呂にも入らずごはんも食べずに帰宅。疲れたけど充実した一日でした。
今回、満を持して臨んだ赤岳主稜。天気も良く風も穏やかで、（待ち時間を覗けば）楽しいクライミングでした。アイゼンワークもロープワークもスムーズで、これも練習の成果かなあと思いました。
沢登り以外になんか挑戦したいな、と思って始めた冬季バリエーション。やりたいと思った時に一緒に挑戦してくれる仲間がいる事は本当にありがたい事です。なおちゃん、ありがとう。
もう少し上達したら一緒に登れる仲間を増やしたいと思っています。来たれ、挑戦者たち！
記）たろー
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