御池岳テント泊 2019.02.02-03

20190202御池岳10
かまくらつくりは楽し


<メンバー>
たろー、zenkou、てる、なお、がび、たばっち、めぐち、さっこ、なべちゃん、パロ、おりえ

<コース>
1日目:
R306ゲート(8:30)~犬返し谷右岸尾根取り付き(9:45)~カタクリ峠(11:50)~テン場(14:10)

2日目:
テン場(8:25)~御池岳(9:05)~ボタンブチ(9:20)~奥の平~御池岳(10:20)~テン場(10:40~11:25)~カタクリ峠(12:20)~犬返し谷左岸尾根取り付き(13:30)~R306ゲート(14:30)


 鈴ハイ伝統行事となりつつある、雪の御池岳テント泊。そして恒例となりつつあるテン場でのかまくら作り。私にとっては初めて参加したのが2005年だったので、なんと14年ぶりとなる参加となりました。

 今回は11人の大所帯。みんなでワイワイ歩き、かまくらで楽しく過ごし、久々の真っ白な御池岳と青い空、楽しみだらけの想いを胸に、藤原簡易パーキングに集合しました。

 続々と集合場所に現れるメンバーたちはそれぞれ最終のパッキングをすべく、ザックの蓋をあけてあーでもない、こーでもないと話し合っています。

 そんな中、リーダーが綿密に考えてくださった装備表を見ていないという強者も現れ、さぞリーダーはどうなることやら。。。と思ったことでしょう。

 最後に?今晩の?食材が届き、会の共同装備、食材の歩荷を分担し、スタート地点の国道306冬期ゲートを向かいました。

 国道306冬期ゲートでは、最終パッキングや靴の締め直し、ストックの調整などを行っている最中に、まさかのリーダーによるザック重量検査が入りました。

 雪山歩き、テント泊、かまくら作り、山行中の防寒などなど、たくさんの荷物が必要なことはありますが、そんな時こそ無駄なものは持っていかない。それが重要です。何人かが、重量チェックでアウトとなり、再度荷物チェック、再パッキングとなりました。

 やっとの思いで?出発にこぎつけたメンバー達は冬季ゲートの前で最初の集合写真をすませてゲート内の国道へ。

20190202御池岳01
やっとスタート

 登山口までは多少凍っている部分はありましたが、ほぼ雪はなし。最後の犬返し谷にかかる橋を渡り、順調に犬返し谷左岸尾根より本格登山となりました。

20190202御池岳02
犬返し橋

 一時間も登ったでしょうか(6合目あたり?)ちらほらと足元に雪が残り始めたと思ったら、いつの間にかあたりは真っ白。ツボ足で登りつつ、立ち休憩を何回か繰り返して登っていくと、たどってきたトレースがいつの間にか、スノーシューのトレースに。

20190202御池岳03
左岸尾根を登る

 そろそろまずいなぁと自分で思っていたのですが、柔らかい雪でもなだらかな部分はなんとか踏み抜かずに耐えたのですが、斜面になると、踏み抜き地獄が始まりました。それも私だけ。。。14年たっても成長していないなぁと悔しい思いでしたが、私だけワカンを装着させていただいて、カタクリ峠までたどり着きました。

 カタクリ峠で昼食をとったら、全員ワカンを装着。風も少し出てきていたため、テーブルランドまでの登頂は断念して、いいテン場がないか探しつつ歩くこととなりました。

20190202御池岳04
カタクリ峠を越えて

 頂上を目指す正規ルートと、それを避けて日本庭園へ向かうルートの分岐点で日本庭園側のルートを選択し、さらにテン場を探して歩きます。

20190202御池岳05
真の谷を遡る

 一部、よさそうな部分もありましたが、あまりに角度のきつい山に囲まれた谷であったため、リーダー判断でもう少し奥へ。無事、よきところが見つかり、今日のゴールとなりました。

 歩くのはゴールですが、ここからかまくら作り、テント設営とまだまだやることは盛りだくさん。一度、ザックを置いてリーダーのもとに集合。かまくら作り組とテント設営組に分かれて作業を開始しました。

 私は人生初かまくら。手順は。。。

1、ちょうどよさそうな小高い雪の小山のてっぺんに全員のザックを並べ、ブルーシートをかけて覆う。

20190202御池岳06
ザックを並べて

2、ブルーシートが見えなくなるまで、できるだけきれいな山ができるようスコップで雪を積んでいく。

20190202御池岳08
雪をかける

3、きれいな山でブルーシートが覆えたら、いよいよ横穴を掘っていく。

20190202御池岳09
山が出来たら

20190202御池岳07
横穴を掘り始める

4、ザックを埋めた山の下のもともとある小山の部分をまっすぐ奥へ掘り進めつつ、横にも少し広げつつで穴を広げていく。

20190202御池岳10
横穴をどんどん掘る

5、ゾンデ棒をザックが埋まっているであろう部分の上から刺して、穴を掘り進める目印とする。

6、奥へ穴を掘りつつ、ゾンデ棒に当たったら、天井部分を掘り、埋めたザックを下から掘り出す。

7、ザックと、ブルーシートが下から掘り出せたら、あとは横を広げていく。

8、横も広げ終わったら、一度メンバー全員入ってみて、全員入って座れるか確認する。

20190202御池岳11
頑張り過ぎて疲れ果てたガビちゃん

9、かまくらの中が掘りごたつ風になるように、丸く溝を掘っていき、掘った雪を真ん中に集めることでテーブルを作り、真ん中にテーブル、足を突っ込む溝、溝を掘ったことで自然とできた椅子と、見事な空間が出来上がりました。

10、そして、天井や側面を出来るだけ滑らかになめしていきます。少しでも凸凹があると、そこから水滴が垂れるようになってしまうからです。

11、最後に内部にランタンなどで装飾して完成!

20190202御池岳12
こんな感じ

 去年、かまくら作りを経験しためぐちを中心に去年の作業を踏まえ引継ぎ、見事に完成しました。11人収容の巨大なかまくらです。圧巻でした。

 大人が寄ってたかって一つのものを作るのは非常に楽しく、ここまで歩いてヘトヘトになったメンバーも目の色を変えて楽しく作業ができました。

 一方で外には御池テント名物の雪のトイレも完成していました。とても完成度の高いものが、二つ!有難や有難や?。壁もあったので寒さも防げました。

 みんなでたくさん作業をしたので、お腹もペコペコ。仕切りをたばっちとおりえちゃん、さっこちゃんに交代し、暖かいお鍋の作成を開始。それぞれも夕食アンド晩酌の準備をしてかまくらに集結です。

20190202御池岳13
さあ、飲むで!

20190202御池岳14
食べるで!!

 暖かい鍋と、たくさんのお酒でトークは止まりませんでしたが、時間を見てボチボチと散会。かまくら、3テン、5テンとそれぞれの寝床に帰っていきました。

20190202御池岳15
すっかり平らげました

 今までで一番?大きなかまくらで宿泊したメンバーはその後、色々なトラブルがあったようですが、そのお話はパロちゃんのレポートでお楽しみを。

 それぞれの寝床でそれぞれの戦いがあったようですが、私が寝た3テンは平和そのもの。気持ちよく起床し、綺麗な朝日を眺めて、2日目の準備をします。

 テントに余分な荷物を置き、最低限の荷物で、頂上、テーブルランド、青のドリーネ、ボタンブチを巡ります。テン場がほぼ頂上の真下だったので、ほぼ直登で歩きます。こんなことができるのも雪が積もってるこその醍醐味ですね。

20190202御池岳18
尾根を直登

20190202御池岳19
ピカピカやねえ

20190202御池岳20
最高!

 頂上で記念撮影をして、周りを散策。残念ながら先客がいたようで、ありこちにトレースがありましたが、最高の天気でとてもよし景色が見られました。特にボタンブチから眺める鈴鹿の山々は私にとっては圧巻で非常に心が落ち着く風景でした。

20190202御池岳23
頂上で

 そんな最高の天気でしたが、午後から崩れるという予報通り、灰色の雲が迫ってきているのも見えたので、早々に下山。

20190202御池岳24
散策へ

20190202御池岳25
ボタンブチより

20190202御池岳26
東池

20190202御池岳27
踏み荒らされたドリーネ

 テン場まで来たら、テントと下山準備をテキパキと行って、下山となりました。

 カタクリ峠まではワカンで。そこからは凍ってるかも?ということでアイゼンやチェーンスパイクに履き替えて進みます。残念ながら尻セードはできませんでしたが、無事に国道までたどり着きました。

 意外と足腰に響くアスファルトを歩ききり、ゴール!天候の考慮もあって早めに下山したので、アタントで反省会。会の装備を回収、次の山行へ分配し解散となりました。

 雪山テントはとても寒い!そして、荷物が重い!そんなイメージを持たれる方が多いとは思いますが、しっかりした装備をして、みんなで一緒に歩けば乗り越えられます。そして、とてつもなくいい体験ができますので、参加したことがない方は是非!参加を検討ください。来年も誰かがやってくれるはずですから…

 一緒に歩いてくれた皆様、ありがとうございました!

記):zenkou


<パロちゃん編>

 山泊デビューが雪山&雪洞泊とまたまた斬新なデビューをさせていただきました!(汗)
パロです。(゚∀゚!)

 初尽くしでしたので先輩zenkouさんの記事と併せて山行記を書かせていただきます。

 最初に先輩の皆さまの大!協力があり今回参加させていただくことができました。雪山デビュー自体が今年の1月3日の初詣&入道ヶ岳山行だというのに、雪山にどっぷりはまり、個人山行で雪山へ毎週末行っていました。そんな中、あがっていた御池岳雪洞泊!企画

 なんとも楽しそうな企画やなーと、知識も乏しい状態で、鈴ハイ会員用掲示板でトンチンカンな質問をぶつけてしまったのが事のはじまりまりでした。

 前々日にもっちゃんからザックやシュラフなどをお借りして、レクチャーなどを受け、参加メンバーの先輩からも挑戦を応援するからと心強い後押しを貰いました。

 70Lのザック!?大丈夫なのかな?
 夜の寒さは耐えられるの??

 もう始まるまでは恐怖しかなく、、、
 前日は修学旅行の前みたく、興奮でほとんど眠れませんでした。苦笑(子供か!)

 いざ山行が始まると、、、
 楽しくて楽しくて!

 皆さん私より(私、荷物分担免除)はるかに重いザックを担いで急登でつらいはずなのに、元気で楽しい笑い声が絶えず聞こえてきます。特にいつも元気で明るいてるさん!ガビさん!笑いと元気を与えてくれます。出だしの長いロードではさっこさんとインコース攻めしながらワイワイおしゃべりして歩きました。

 そんな皆さんと歩いていたら終始しんどいの忘れられて楽しかったです。

20190202御池岳28
しんどいの忘れる?

 しかし、ラッセルして急登をガンガン攻めるなおさんやなべちゃんの作ったステップを崩す始末。汗。まだワカンでの歩きは、藤原岳でお試し程度に歩いた事があっただけだったので下手くそだった。(2日目には、たばっちさんからなるほどなアドバイスを聞いて少しは改善されたかな?)

20190202御池岳29
ラッセル、ラッセル

 本題の雪洞づくり!

 リーダーたろーさんの指揮のもとみんなでえっさほっさ!(影の現場監督もいたり。。。?)
 並行してテント設営もしていたので、先ずはテント張り班で作業!

 まずは綺麗な更地作りをする。
 低い方に雪を積みワカンでペタペタ踏み固め。
 雪山は竹ペグを使うんやーとかテント張もぜーんぶ初尽くし。

20190202御池岳30
テント設営中

 先輩方々がだいぶ掘り進めてできた雪洞内の雪堀も沢山できました!
 低い姿勢でなかなかの重労働。。。
 でも楽しい労働です。
 (それ以上にブルーシートの上に掘った雪を溜めて重くなったら引っ張り出すのが大変そうでした。)

 中ではめぐちさんが屋根を綺麗なアーチ状にしていくさまは、まさに職人でした。

 タローさんをはじめ皆さんで掘りごたつ風のテーブルを作り完成!
 なんとまぁ〜広いこと!快適だこと!
 そして全然寒くない!

 そして食担リーダーのたばっちさんはじめ、さっこさん、おりえさんに鍋パーティーの準備をサクサクと進めていただき、美味しい美味しい野菜たっぷり鍋に舌鼓み。

 まさかまさか!かまくらでの11人の大宴会に参加できるとはおもいませんでした!zenkouさんとてるさんの仲良し夫婦にホクホク癒されたり、タローさんが女性陣にきつめのダメ出しされていたり?

20190202御池岳31
仲良し夫婦

 そして皆さんの山あるあるなどを聞いて、私は3%のジュースみたいなチューハイでホロ酔いして。。。(なおねえさんを引かせ酔いを醒まさす始末。苦笑)

 いやー何はともあれ、楽しい楽しい夜でした!

 そしてこれまた初めてシェラフで寝るのがまさかのかまくらだとは。。。

 もっちゃんの最高級シュラフやおりえさんに借りたダウンパンツ&ソックスが最高の温もりを与えてくれ、興奮ですぐには寝付けませんでしたが、快適に睡眠できました。(私とは対照的に、寝る準備をはじめてすぐ、気づいたら気持ち良さそうに寝ているなべちゃん。どこでも寝られるタイプが羨ましい)

 かまくら内は0度を保つから濡れたものは凍りつかないようにゴミ袋にいれてシュラフのそばに置いて寝るなどちょっとしたコツがあると聞き対策バッチリ望みました。

 朝、目が覚めると、めぐちさんやおりえさんが慌ただしく片付けをしていました。おりえさんのちょうど真上あたりにボタボタと解けた雪の雫が滴り落ちてきており、屋根全体が昨晩より明らかに低くなっているではありませんか!!

 空洞が大きすぎたのと”背中でナメス!”(←前回のもっちゃん師匠談)のが足りなかったせいか崩落寸前???

 とりあえず雪道泊チームはせっせと片付けに入りました。私もあわあわ。。。外に出たら朝焼けが雪面を赤く染めていた。

20190202御池岳32
朝日が・・・

 朝食は昨日のお鍋の出汁を使ったおうどん、最高に幸せでした♪
(外で出来上がりを待つみんなが配給待ちしている感じが可愛かったり。zenkouさんのうどんをすする時の幸福に満ちた表情がたまりませんでした)

20190202御池岳33
配給待ち

20190202御池岳34
温かいおうどん

20190202御池岳35
配膳係の二人

20190202御池岳36
寒い日はこれに限るねえ

 次の日は身軽になった身体で御池のテーブルランドトレッキングを堪能。最高の天気!!

 いやー本当に皆さんのおかげでなんとか無事に下山することができました。そして挑戦の先に、、、新しい景色に出逢う事が出来ました!!

 皆様には本当に感謝です。改めて鈴ハイに入会して良かったです。(*⁰▿⁰*)

 ちょっと今回は一気にいきすぎちゃいましたが、これからは徐々に色んな山行経験を積んでいけたらとおもいます。

 そして、いつかは先輩たちのように新しいチャレンジをフォローしたりできる登山者になれたらいいなと思います。

記)パロ

コメント入力