<メンバー>
たろー、ふみふみ、つよっさん、michi君(一般)
<7月14日>
林道通行止め地点(7:50)~日向山登山口(8:50)~林道終点(10:35)~尾白川入渓(11:05)~噴水滝(13:45)~黄蓮谷出合(14:55)~千丈の滝下(15:55)~泊地(16:20)
2018夏本番、赤石沢に向けた沢泊トレーニングとして選んだのは尾白川の黄蓮谷。甲斐駒ヶ岳に直接詰め上がるダイナミックな谷です。個人的に2回目の遡行になるのでオプションとして甲斐駒登頂後に鋸岳の縦走を加えてみました。
梅雨が早くに開けたので天候としては絶好の沢日和。下山予定地の釜無川に車をデポし、尾白川渓谷から矢立石登山口まで向かいます。
ところが林道が尾白川渓谷からすぐに通行止め。仕方ないので通行止め地点の少し手前に車を停めて歩き始めます。本来のスタート地点まで1時間かかりました。ふう。
ここから入渓点の林道終点までも過酷な歩きでした。猛暑を通りこした酷暑の中、汗をポタポタ流しながら歩きます。日頃のハードワークが堪えたのか、いつも元気なふみふみさんもグロッキー気味です。林道終点までさらに2時間弱。ふう。
林道終点からは残置ロープを伝って沢に下降します。スタートから3時間でようやく沢に入れました。すぐに水に浸かってクールダウン。
尾白川本流はスラブ滝が連続するスケールの大きな谷です。黄緑色も水が「黄蓮谷」も由来でしょうか。ここまでの暑さでみんなへばり気味なので今日はのんびり遡行に方針変更です。
そうと決まれば遊びながらゆっくりと登って行きます。登れない滝にも巻き道はしっかりついていて技術的に困難なところはあまりありません。真夏の太陽に白い花崗岩と水がキラキラと反射しています。
次々と出て来る滝をみんなで攻略方法を考えながらワイワイと登って行きます。私とmichi君は答えを知っているはずですがどうも記憶があやふやです。
尾白川本流との分岐を過ぎ、しばらく進むと千丈の滝が現れます。今回は水量も多く中々の迫力。滝下に黄蓮谷大龍神の碑が転がっていたました。大雨で流されたのでしょうか。
今日は千丈滝を巻き上がり左岸に移った所にある快適な場所で泊まる事にします。ここなら明日甲斐駒ヶ岳に登頂するのはギリギリ可能です。
早速、薪を集めタープを張って泊まりの準備。夕食はふみふみさんの豪華メニューでお腹いっぱい。今シーズン初めての沢泊だけどやっぱり楽しいなあ。
記 たろー
<7月15日>
泊地(6:10)~坊主滝(6:25)~黄蓮谷右股(7:30)~奥千丈の滝~泊地・Ca2400(13:40)
黄蓮谷の2日目は朝からいい天気でした。
青空と滝のコラボの中、上へ上へと上がっていくとファースト残雪がお目見えです。おっきな雪渓が出てくると下から冷気が出ていました。天然のクーラーでした。
さて、時間は13時半。行動終了には早すぎるとは思いましたが甲斐駒まで5時間かかる上にテン場までは更に1時間かかるとのこと。本日はここで終了となりました。(次の日、甲斐駒までは3時間でした。)
記 つよっさん
<リーダー補足>
初日が予定よりも進まなかったので2日目は早めに出発しました。坊主滝を超えて黄連谷右股へ。右股出合の滝は思ったよりも簡単に直登出来ます。
奥千丈滝は傾斜の強いナメ滝が200m以上続きます。基本、フリーで行けますが1か所ロープを出したでしょうか。
技術的核心の逆くの字滝を左のスラブからロープを出して超えると、その上は右岸の凹状スラブを登って行きます。この辺はちょっとややこしくて苦戦しました。
標高2400m地点で雪渓が現れました。雪渓を超える準備(軽アイゼン、バイル)はしてきましたが、michi君の疲労が激しく、このまま頂上を目指すのは得策では無いと判断し、ここで泊まる事に。(この時点で鋸岳縦走は諦めます)
焚火をしておいしいごはんを食べて楽しい沢での2泊目。やっぱり焚火は楽しいです。
<7月16日>
泊地(5:20)~甲斐駒ヶ岳(8:25~9:00)~七丈小屋(10:30~11:00)~5合目(11:40)~甲斐駒ヶ岳神社(15:30)~尾白川渓谷P(15:50)
連続滝登りの2日目の緊張疲れは快適な雪渓脇でのタープ泊ですっかり取れています!う〜〜んと大きな背伸びをして目覚める解放ある朝。下界の猛暑から逃れて久しぶりの涼しい(過ぎる?)気持ちの良い朝でした。
目覚めと共に聞こえる鳥達の歌声と、沢の音、綺麗な空気を思いっきり吸い込んで、身体中が浄化されるのは沢泊の醍醐味といつも思っています。
さあ、今日もみんなであっちだこっちだと声かけあってルーファイしながら頂上を目指します。獣道のような踏み跡も探してとにかく進みます。自分もワイルドになっているなあ思います。
貸し切りの大自然からひょっこり甲斐駒ケ岳頂上に出ると、私には観光地のように思える賑わい。沢装備で到着すると、登山者達の好奇な視線を感じますが、、、これがちょっといい気分。
甲斐駒ケ岳頂上からは綺麗な富士山、目の前に仙丈ケ岳、、、走り回るウキウキつよっさん。行けなかった鋸岳を見ると、私には上がってきた谷の方が冒険心をそそられるなーと思ってしまいました。
黒戸尾根七丈小屋からの下山は車回収のためたろーさんとつよっさん、michi君と私で分かれて下山します。今回、michi君にも多くのご指導を頂きました。
鈴ハイメンバーのみのチーム編成では、どうしてもロープワークやルーファイが得意な頼れるメンバーにお任せする事になるのですが、michi君からの指示は私も1人の沢屋扱いの時もあって、戸惑いながらも、私も沢屋の一員?という嬉しさを感じていました。
これからもっと勉強して経験積んで、一人前の沢屋(沢子)になりたいです。
黄蓮谷。
ビックスケールの黄色に輝くきれいな谷でした。
また来たい沢です。
みんなで集中し、声掛け合って、注意し合って、、、そして焚き火を囲んで1日を振り返る沢泊は本当に素晴らしい時間だと思います。沢屋勇者みなさま、ありがとうございました!!
記)ふみふみ
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