西穂高岳(1日目)
メンバー:やっさん、ふみふみ、なお、えだこ、次郎、たばっち、にょろ、たろー
コース :西穂高口(10:35)~西穂山荘・昼食(11:40~12:30)~独標(13:40)
~ピラミッドピーク(14:30)~独標(14:45)~西穂山荘(15:30)
企画が決まったときから、狙いをつけていた西穂高岳山行。募集要項にはレベル『雪山上級』とある。でも行きたい!
せめて独標、いや、西穂山荘まででも。
1ヶ月前からリーダーのたろーさんに、やる気満々アピールをして山荘まで連れて行ってもらう約束を取り付けた。
あとは体力、技術の向上。山行には毎週参加し、藤内沢のピッケル修行にも熱心に取り組んだ。
そしていよいよ山行当日。いつもピックアップしてもらってばかりなので、車を出しますと申し出てカーオーディオに気分の上がる曲を取り込む。まずは1枚目今旬のバンド「セカイノオワリ」炎と森のカーニバルでテンション上昇。2枚目は伝説の歌姫「中森明菜・スーパーベスト」今年の紅白の復活シーンは感動した。思えば初めて買ったCDも明菜ちゃんだった。歌姫といえば忘れてはいけないのが、3枚目「安室奈美恵20thアニバーサリーライブ」withスーパーモンキーズ時代の楽曲も入ったライブ音源で盛り上がること間違いなし!
万全の備えで集合場所に向かうと、たろーさんが言った。
「たばっち、今日はやっさんが大きい車出してくれるから」
あら、お兄さんいつもすみません。
えだこちゃん、ニョロ君とやっさんの車に乗り込み、一路新穂高ロープウェイへ。
ニョロ君とは鳥山行以来の2回目で無口なスナフキンなイメージだったが、車中ではうまい棒食べ放題温泉の話で大いに盛り上がり特に気を使わなくても良い人物という事がわかった。
さて、新穂高の登山者専用駐車場(3月いっぱい無料)に停め、たろーリーダーが作成してくれた登山届を提出してロープウェイに乗りこむ。発券窓口の横に荷物計量のはかりがあったので皆がザックの重さを計測してみると、私とふみふみさんは11.5キロなのに、やっさんは15キロくらいだった。たろーさんのはスコップや確保用のロープも入っているのでもっと重いのだろう。みんなの為の道具を持ってくれているのに感謝。第1、第2ロープウェイを乗継ぎ一気に標高2156mまで登る。
さあ、ここからが本当の登山の始まり。普段より重いザックを背負い、気合いを入れて歩き出す。途中までは雪の壁でできた道。観光客の間を通り抜ける。やがて登山者だけの世界に入ると、いつものことながらひとり遅れはじめる。ハーハーと息が続かず、たろーさんについてもらいながら何とか山荘に到着。
どうも心肺機能が弱いらしい。みんなより遅れること15分くらいか?しんどかったけど距離が短かったので助かった。
山荘で30分の昼食タイム(やっさんとじろーさんは西穂山荘名物ラーメンを高速で食べた)後、アイゼン・簡易ハーネス・スリング装着&ピッケルを出して独標に向かう準備を始めた。
小屋の前で広がっていると、ちゅうたちゃんと北陸ダンディーズが現れた。一緒には登らないが、ちゅうちゃんも西穂に行くので現地で会えたらいいね〜という話だったのだが、バッチリのタイミングだ。挨拶もそこそこに準備を進める。
重いので不要な荷物は小屋の棚にデポさせてもらう。私もお泊まりセットと飲み会セットを置いて行くことに。おやつセットは独標で休憩しながら食べるかもしれないので持って行く。
歩き始めると、山荘までとは違い稜線の道は風が強い。高山方面(西)からゴーゴーと吹きつけてくる。しかし景色は素晴らしい。左に笠ヶ岳、右にちょこっと見えるのが奥穂?振りかえると山荘奥に焼岳も見える。
私の憧れの槍様は西穂の向こうなのでここからは見えないな〜とキョロキョロしていたが、やはりここでも一行から遅れて丸山(たろーさんにここまでは留守番中ひとりできても良いとされている小ピーク)から先の登りでは足元のみを見る無言の歩みだった。何度かたろーさんがタバッチガンバレと声をかけてくれた。はいと答える声が段々小さくなり、最後は心の声で返事した。
進む先…上を見ると距離がわかり、心が折れそうになるので目の前の道を両足交互に出す事だけに集中。いつものあのセリフがのど元まで出かかっていたが、こんなアルプスまで来て「ここで待ってる」訳にはいかない!
どんなに遅く、みんなに迷惑かけても、絶対に独標まで行くのだ!!
やがて最後の岩場に取りかかる。ここは滑落すると死んでしまう場所なので慎重に進む。慎重だから遅いのだ。一歩ずつ足場を確認し、片手にピッケル、片手に鎖や岩を持ち、3点確保をしながらゆっくり上がって行く。
下山中のパーティーとすれ違うのに待機して降りてくるのを待ってると、アッと言う声と共にガサガサとお兄さんが尻もちをついて滑り落ちて来た。
うん?落ちて…??ゲゲッ!私の方に来るやん!
アイゼン刺さるし一緒に落ちてくやん!((((;゚Д゚)))))))
狭い岩場で避け切る自信はない。どうしようと思ったが、直前の岩で何とか止まり、2人の命は助かった。冬のアルプスではちょっとした油断が大事故につながる。
改めて気を引き締めてゆっくり確実に岩を登り、ついに独標へ到着。
仲間はかなり前に着いていたので、待ち時間寒そうだった。毎度のことながらすみません。独標の上は他のパーティーも多く混み合っていたので写真撮影は後にして、その先を偵察に行くことにする。
私は独標で待機。
ここで待ってます♡
ちょうどちゅうたちゃん達も来たのでしばらく休憩がてら一緒にいてもらう。ちゅうちゃんは北陸のおじ様からロープワークを教えてもらっていた。何やら暗闇でもできる縛り方??(何だか怪しい言い回し)やがてロープを使いスルスルと降りていった。また小屋で会いましょう。
しかし、うちの達人メンバーは早い。ちょっと目を離した隙に谷を降りて岩場を登りかえし、いつの間にかずっと向こうのピークに取りかかっている。あの調子では山頂まで行っちゃうのでは?
しかしたばっちもただボーッと待っていたものではない。
独標と言う観光地にひとりでいる訳だから、写真撮影に引っ張りだこだ。仲良し3人組、アベック、お一人様など、あらゆる人々にアルプス登山の思い出を残すべく、手ブレの無いよう慎重に撮影に臨んだ。ただ、日差しがキツイせいかサングラスをはめているせいが、液晶がよくみえず、ちゃんと撮れていたのかどうか…?
そうこうしているうちに先頭のなおさんが帰ってきた。
はっや〜い!あっと言う間にみんな揃う。そんなに疲れてなさそうだ。毎週組はともかく、じろーさんもニョロくんも、ブランクを感じさせない。エキスパート集団!
独標で記念撮影後、山荘まで下山にかかる。いつも登るのは苦手でも下山はスイスイ行けるので、ここからはついていけると思っていたが、一度緩んでから固まった雪は踏み抜きやすく歩きにくい。標高が高いせいか下りなのに疲れるわ〜とえっちらおっちら歩いていると、右足がハマってしまった。
うーんと外そうとするが、抜けない。手を着くと手も埋まってしまい、引っこ抜けない。たろーさんに引っ張ってもらうが、抜けない。やばい!プチ遭難?
たろーさんにスコップで足を掘り出してもらい、たばっち無事救出。命の恩人だ。でも、冗談なしで、一人の時だったら危なかったと思う。ひとりでここを通るのは止めようと思った。
穴ぼこ地獄を抜けると「ここまでは来てよい丸山」を経て山荘に到着。アイゼンを外して宿泊受付し部屋に入る。ここで靴のはき間違いを防ぐための名前札を付けるのに、みんなの名前を「にょろ」「えだこ」とハンドルネームで書いていると、たろーさんはもう書いたと言う。良く見ると「TARO」国際的だ。
部屋に荷物を置いた後はビールタイム♪(ニョロ君はコーラ)おつまみを持ち寄りアレヤコレヤと話題はつきない。じろーさんの持ってきたビーフジャーキーは絶品でみんな貪るように食べた。私はおつまみを食べ過ぎてその後の夕飯に支障が出た。
更に夕飯後に二次会。売店コーナーに移動し梅酒を嗜むも、早くもたばっちダウン。
眠くてたまらない。
部屋に戻りビニール袋を握りしめて布団にくるまった。たろーさんが高山病ではないかと心配してくれたが、多分朝早かったのになれないコンタクトレンズを1日付けた上調子にのって高地で酒を飲んだからだと思います。とにかく寝ます。と1日目の夜は更けていった。
最後まで面倒をおかけしてすみません〜^_^;
《今回の反省》
︎化粧品はいらなかった
︎心肺機能を鍛える修行が必要
︎3000m級の稜線ではおやつを食べる余裕はない
以上です。
たばっち
2日目『西穂高岳登頂編』にょろ君に続く…
西穂高岳 2日目
メンバー:やっさん、ふみふみ、なお、えだこ、次郎、にょろ、たろー、
たばっち(留守番)
コース :西穂山荘(5:30)~独標(6:40)~ピラミッドピーク(7:15)~西穂高岳(8:20)~ピラミッドピーク(8:55)~独標(9:15)~西穂山荘(10:10~11:00)~西穂高口(11:40)
朝5時に起き朝ご飯をちょろっと食べて昨日登ったピラミッドピークのその先に西穂高山頂目指して出発です!天気もよく風も落ち着いてくると聞いたのでテンションもその分あがります。
一気に独標まで登り更に一気にピラミッドピーク、少し風が出てきました。
寒いです。なおさんもかなり寒そうです。
ルートがトラバースばかりになっていたんですがよりによって風が吹いてくる方でちょっとゾッとします。
風が強そう
それでも何とかコツコツ足を踏み出し着きました!西穂高山頂!風も弱まり青空広がり最高です!みんなで写真をとったりして山荘まで戻ります。
ひざが痛くなったり、集中して降りている分結構疲れも溜まって歩いているなか、独標の先の丸山で見覚えのある服の色、こんな場所でやるのか?という不釣り合いなヒップソリをもっている人がいるじゃないですか。
そうです。たばっちでした。
山頂についた頃を予測して丸山で手を振ってくれていたみたいです…。僕はなぜかドラマのワンシーンを思い出していました。
その後無事山荘につき、(たろーさんの予想していた時間より2時間くらい?早くついたみたいです)お昼ご飯を山荘で食べて無事ロープウェイまで降りました。遠いのにずっと運転してくれてありがとうございました。
PS.朝ご飯を山荘で食べられない人用の山荘お弁当がどんなのかすごい気になっていたのと、たろーさんが不意にポッケから出した携帯がスマホになっていて衝撃的でした。
記 にょろ
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