御嶽 鈴ヶ沢東俣~田ノ原 沢登り 2025.09.23

スライダーしたら楽しそう

<メンバー>
たろー、ふみふみ、さっこ、ぱろちん、ゆう、たまちゃん

<コース>
鈴ヶ沢林道ゲート(7:55)~林道歩き~二つ目の橋・入渓(9:05)~15m滝下(10:20)~30mハング滝下(14:20)~Ca2030・尾根に逃げる(16:20)~田ノ原駐車場(17:40)


 秋分の日は飛び石連休になるので有給をとって沢泊遠征に備えていたが、思うようにメンバーが集まらず、日帰り沢へ行くことにした。行先はたまちゃんのリクエストで御嶽の鈴ヶ沢。2008年にべーやんと下見に来て以来、17年ぶりの再訪だ。

 記録では小三笠山を回り込んで中俣を下降するコースがよく採られているが、「激藪に倒木地獄で沢のすばらしさが辛さで上書きされる」という評判だ。せっかくならいい記憶を残しておきたいので、田ノ原へデポ車を配し、通り抜けてしまうことにする。

 近くの道の駅で前泊し、6時過ぎに鈴ヶ沢林道ゲートに移動した。身支度してから車3台で田ノ原へ向かう。クネクネの山道を往復1時間半のドライブは、ある意味今回の核心だったが、何とか8時前にスタートできた。

途中で見つけた民宿、今度ここで合宿する?

 林道を一時間あまり歩き、東股にかかる二つ目の橋の袂から入渓。すぐにナメと深い釜が交互に現れる、溶岩の沢特有の渓相になってくる。夏ならスライダーをして水遊びを楽しむところだが、今日は日差しもなく、標高も高いので泳ぐ気にはならない。滑らないように慎重に、滝のすぐそばを巻きながら登っていく。それでも沢が久しぶりのさっこちゃんは、時々スリップして一人スライダーを楽しんでいた。

林道ゲートからスタート
橋の袂から入渓
ナメが始まる
ナメと深い釜
うーん、快適だ
ちょっとテクニカルな部分も

 最初の核心、15m滝の巻きは、前回何も考えずに巻けたので深く考えず、手前の枝沢に取り付いたら行き詰まってしまった。もう一度谷に戻り、滝の近くまで行ってみると、多少滑りやすくはあったものの、すんなりと巻道が見つかった。17年前の記憶はあてにならないのと、巻きのルートはセオリー通り最短距離を探すのが大切だと改めて思った。

30m滝
近くまで行くとあっさり巻き道が見つかった
道というには厳しいかな?

 15m滝の上もナメ滝の競演に酔いしれながら遡行していく。これは夏にウェットスーツを着て下降したら絶対楽しいやつだ。たまちゃんはサンショウウオを見つけて喜んでいる。(深い釜も巻きルートはちゃんとあるので、今回泳ぐことはなかった)

ここは補助的にロープを出した
そんなに難しくないけど
滝の規模に比べて釜が大きい
落ちたら上がれなさそう
ヒダサンショウウオ たまちゃんご満悦
一見無理そうでも巻きルートがどこかにある
たまには水線を行く
スライダーしたら楽しそう
出口のない滝(奥)
溶岩の橋の下を流れている
これも登れないが
巻けます
ハングした洞窟状が特徴的な地形
たまちゃん、チャレンジ(誰も続かなかった)

 標高1700m辺りの三俣は、小三笠山を巻く場合は左に入っていくが、今回は田ノ原を目指すので直進する。少し雰囲気が変わって巨岩のゴーロを登っていくと、ハングした絶壁から滴り落ちる30m滝の下に出た。ちょっと殺風景な雰囲気で、ここでも火山の沢だなあと思ってしまう。

ゴーロになった
ハング30m滝
記念撮影

 当然登れないので、滝の右側(左岸)の斜面の弱点を探りながら巻き上がり、尾根に乗越した。向かって右側にも沢が見えるが、左側が本流なので左側へ降りて遡行を再開。

左岸側の斜面の弱点を登る
尾根に乗りあがる

流れはすっかり細くなってしまったが、溶岩が固まる過程で見られるヒダ状模様の岩が独特の雰囲気を醸し出している。

もうだいぶ上流のはずなのに小難しい滝が出てくる
溶岩流が固まった感じ

ただ、この本流は田ノ原駐車場の方へは向かわないので遠回りになるのと、小難しい滝がいくつか出てきて遡行スピードが上がらない。標高2030m辺りで巻くのが厄介そうな滝が出てきたので右の斜面に取り付き、笹薮を1時間20分ほど漕いで、何とか暗くなる前に道路に出ることができた。

巻くのが厄介そうなので斜面に逃げる
笹の海に突っ込む
頭まで埋まる

あまりの疲労にブラックパロチン発動寸前だった…。

何とかゴール(寸前までブーブー言ってた)
お疲れ様

すっかり人気のなくなった田ノ原で「寒い、寒い」と言いながら着替えをし、再び鈴ヶ沢林道ゲートで車を回収。道の駅で解散する頃にはすっかり夜になっていた。

17年ぶりに訪れた鈴ヶ沢は、なぜ今まで眠らせていたんだろうと思う美しい沢だった。次回は盛夏にキャニオニングで下降するのが楽しいのではと思った。参加の皆さん、ありがとう。

※田ノ原へのルートは30m滝を巻いた後に右股へ入ると難所も無く、最短コースで駐車場へ抜けられるみたい。下降の入渓ルートにも使えそう。

記)たろー

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