<メンバー> たろー、たばっち、なべちゃん、さやか、けい、すみ、はる、みか、おけい、のろっち、よこやん、まひろ
<場所>菰野町 三重県民の森
5月21日(土)にロープワーク講習会を菰野町の三重県民の森で急遽タローさんが企画し実施してくれました。本来は21・22日となべちゃんの沢泊企画でしたが、土曜日が天候が悪いためと前回の蛇谷でのロープワークの手際の悪さを見兼ねての有難い実施でした。
沢には入らず公園の欄干や東屋の柱を使い、4班に分かれ、各班に先生を配置しての練習です。
今回は長くなるので、沢使用で習った事を復習のつもりで箇条書きします。内容としては主に以下のものです。
(1)ロープの扱い方(束ね方)
(2)必要なギアの紹介
(3)ギアの携行方法
(4)ビレイの手順(リード・フォロー)
(5)笛による合図の解説
<ロープの扱い方(束ね方)>
ザックからロープを出した際は、出来るだけ平坦な所にまっすぐな状態で置く。ロープの絡まりや扱いやすくする
ため。ロープの末端(片方で良い)が上になるようにする。
(束ね方)
①振り分けて肩にかけて巻く方法
ロープを両側の手に交互に振り分ける、コツは親指と人差し指の間にロープを持って滑らせるようにし、肩幅ぐらいまでロープが張ったら肩(首)にかけていく。この巻き方はロープのキンク(よじれ)が生じにくい。
②片手に持って巻く方法
片手を中心にしてロープを同じ長さずつ振り分けていく。
どちらも巻き終えたらロープの中心のところでロープの末端(片方)をクルクルとロープに巻き付けロープが
バラバラにならないようにまとめる。
<必要なギアの紹介 ※沢用です>
①ロープ 8mm 30m
②ハーネス
③PAS(パーソナル・アンカー・システム)安環付きカラビナを付けるd.とは別
④フリーの安全環付きカラビナ HMS形 ×2個(平らなものより丸みがあるものの方が使いやすい)
⑤捨て縄(6mm 50cm)×2本 輪にしておく、処理はダブルフィッシャーマンズノット、カラビナにつけてておく
⑥確保器(dのとは別で安環付きカラビナにつけておく)
⑦60cmのスリング(カラビナにつけておく)
⑧120cmのスリング×2本(カラビナにつけておく)
⑨タワシ(笑)←自由です。
<ギアの携行方法>
主にハーネスに付けるが、使用頻度の低いものは輪になったものをタスキ掛けしカラビナで引っ掛けておく方法もある。
スリングは両端を引っ張り、片方をクルクルとひねりまとめておく。直ぐに使えるように。
ギアラックに携行している安環付きカラビナは直ぐに外せれるようにロックはしない。
<ビレイの手順(a.リードb.フォロー) ※沢用です>
a.リード
ロープの端でエイトノットを作り、リードの人のハーネスのビレイループに安環付きカラビナでセットする。
登る前にロープがキンクしていないか絡まってないか確認する。
b.フォロー
ロープの絡まりがないか確認したら、ロープの端をエイトノットを作り同じく安環付きカラビナにセットする。
※必要に応じて同じロープでクローブヒッチでセルフビレイを取る。
リードから近いロープを確保器にセットする。
【重要】
登る前にリードもフォローもお互いにロープやハーネスが正しくセットされているか?
安環付きカラビナのロックが閉まっているか?
お互いにしっかり確認し合う!!
登り始めたらフォローはロープが極度にたるむようにしない、また引っ張らない。ロープが引っ掛からないようにスムーズにロープを送り出す。沢ならロープをなるべく水流にのせない。
リードが支点を取るポイントに到着したら。
なるべく太い木で(自分の腕より太い木)根元に近い所で取る。スリングを1本木に巻き、スリングの両端の輪にフリーの安環付きカラビナをセットする。カラビナの向きは利き手が右ならロック部が右側でカラビナのリングが広い方を下側(ロープを付ける所)にする。
自分のハーネスから約1m程のところでロープを取り、先程のスリングに付けた安環付きカラビナにクローブヒッチでセルフビレイを取り、安環をロックする。ロープが動かないか必ず確認する。
もう1本スリングをセットし(同じ木でもよい)フリーの安環付きカラビナをセットする。(セルフビレイを取っている同じスリングを利用してもよい) まだこの時点ではロープをムンターヒッチはしない。
カラビナの向きは先程のクローブヒッチと同じ。
ロープをセルフビレイ上に左右均等に振り分けながら、フォローから「ロープいっぱい」または笛の合図があるまでロープを手繰り寄せ振り分ける。沢なら水流に流されないように注意する。
この時セルフビレイに体重を預けるような体勢をつくると安定してビレイが出来る。
「ロープいっぱい」または笛の合図があったら、ロープを安環付きカラビナに通しムンターヒッチをする。
安環をロックする。この時のムンターヒッチでカラビナにぐるりとロープが回っている方がフォロー側(荷重側)
半周カラビナにかかっているロープの方がリード側である。こちらは制動側となる。
登り始めたら、片手をフォロー側のロープに添えるか握ること。フォロー側の動きがロープを伝って分かるため。
フォローが登っている途中に落ちた場合は、少しロープを緩めてあげた方が動きやすい。
<笛による合図の解説 ※沢用です>
基本は喋る方が鳴らす。
鈴ハイの笛の合図は
1回は了解・はい・OK。
2回は次に進みます、次の行動に移ります。
3回は中止、ストップ、何かアクシデント発生。
リード :ビレイ解除/ピッピッー(2回)
フォロー:ビレイ解除したら/ピー(1回)
リード :ロープ引き上げます/合図無し←注意
フォロー:ロープいっぱい/ピッピッー(2回)
リード :ムンターヒッチセット、登ってください/ピッピッー(2回)
フォロー:登ります/ピー(1回)
以上が募集時の企画内容ですが、これ以外にも沢で必要なロープワークを教えてくれました。
捨て縄を使ってフリクションノットのやり方2種類、ブルージックとクレイムハイスト、用途は同じような感じです。懸垂下降時のバックアップや何らかの理由により登り返し等が生じた時などですが、それぞれに利点動かしやすいなどがあります。
ダブルフィッシャーマンズノットは主にロープを連結するのに使用しますが、沢では懸垂下降で連結する場合普通のコマ結びをします。それは、木などに引っかかりにくく、下からロープを引っ張っても回収しやすいためです。
この日はほぼ1日をかけて一生懸命に指導してくれたさやか先生、企画してくれたタローさん、各先生達、参加者の皆さん、とても勉強になりました。ロープが出来るようになると登山の幅が広がるので嬉しいです。
もう少し出来るようになって色々なルートに挑戦してみたいです。
本当にありがとうございました。
<記>おけい
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