南アルプス 黄蓮谷右俣から甲斐駒ヶ岳 沢登り 2024.08.10~12

スラブを登る

<メンバー>
たろー、ふみふみ、けい、たまちゃん

<コース:1日目>
尾白川渓谷駐車場(8:15)~駒ヶ岳神社~尾白川渓谷道~不動滝吊り橋(10:15)~林道(11:00)~林道終点(11:30)~入渓・昼食(11:45~12:10)~倉掛沢出合(12:40)~黄蓮谷出合(15:00)~千丈ノ滝下(15:30)~Ca1745m・C1(15:45)


 お盆前半戦、南アルプスを代表するメジャー沢 黄蓮谷右俣を遡行してきました。僕はアルプスの沢が初めてだったので、どうなることやら?と不安な気持ちもありましたが、せっかくだから全力で楽しんでやろう!と前向きに参加を決めました。

 当初は日向山登山口からスタートするはずが、さすが連休で駐車場は満車。予定変更して黒戸尾根の登山口から歩くことになりました。駒ケ岳神社で安全を祈願して、尾白川渓谷沿いの遊歩道を歩きます。癒しの遊歩道かと思いきや、なかなかに荒れ放題で大変でした。しかも滅茶苦茶暑い!

 昼頃に林道終点に到着。残置の虎ロープを使って急斜面を下り、ようやく入渓です。暑過ぎてバテバテだったので思わずドボン。気持ちいい!!!

 尾白川は花崗岩スラブとエメラルドグリーンの釜が特徴的でとても綺麗。グリーンが濃過ぎて緑茶みたいな色でした。これ飲んでも大丈夫なのかな??ちょっと不安になりました。

遡行開始

 夫婦滝は右岸スラブに残置ハーケンがありますが、足を信じてフリーで直登。信じる者は救われる?いや、足元を掬われる?

スラブをペタペタ登る感じが多い
バスクリンのような色
ワイヤーが邪魔だな
右から超える

 遠見滝はけいくんが泳いで取り付こうとするも、実は右から簡単に巻けることが判明。ルーファイって難しいね!

 しばらく進むと噴水滝。滝の最下段の岩に水がぶつかって噴水のように跳ね上がっています。とても面白い光景でした。

噴水滝

 癒しのナメが続いてようやく黄蓮谷。千丈の滝で記念撮影してから右岸を巻き、本日のビバーク予定地へ。先行の大阪パーティの方々がいらっしゃいましたが、空いているスペースを譲って頂きました。ありがとうございます。

癒しのナメ
右岸巻き
千丈ノ滝
右岸から簡単に巻けた

 タープを張り、薪を集めて焚き火の準備。ふみふみさんが美味しいパスタを作ってくれました。さらに誕生日のお祝いでスイーツも!?ありがとうございます。初日は寝不足でとても疲れていたので、みんな早めに就寝となりました。

記)たまちゃん


<コース:2日目>
C1(7:30)~坊主ノ滝下(7:45)~黄蓮谷右俣(9:00)~奥千丈ノ滝~Ca2400m・C2(13:35)


 出発準備に掛かっていると、3名パーティの方から6:00に救助ヘリを呼びましたと伝えられました。お一人が初めて不整脈を感じ大事を取ってとの事でした。

 間近で見るヘリ救助は砂嵐が凄かったです。無事に救助され、残った2名は遡行中止しエスケープルートで戻るとの事。回復されたらまたどこかの沢でお会いできると良いなと思いました。

ヘリでの救助シーン

 気を取り直し、私達も気をつけて出発です。
 
 お天気良く、絶景のスケールの大きいアルプスの沢です!素晴らしいです!。でも、、、標高高く、太陽に反射する花崗岩の白さやエメラルドグリーンの沢が輝き過ぎて目が痛い、、、雪目の症状発症です。

気を取り直して出発

 私は特に目が弱いようで、残雪登山だけでなく、最近は谷の沢登りでも目がチクチクするのです。アルプスの光は容赦なしに私の目を攻撃していました。

坊主の滝
右のルンゼから巻く
いやらしい草付きを登る

 メンバーが取り付くコースルートを見ていたいのに、目が痛い、、危険危険。今回は何度も目薬対処して乗り越えましたが、今後ゴーグル様のサングラスを手に入れないとと思っています。

奥に右俣分岐が見える
右俣入り口の滝はけい君リードで突破

 本題、、どんどん標高を上げながら大滝小滝を進みます。核心?の奥千丈滝のクラックをトラバースする時は決して下を見ない!と決めてみんなの後を着いて行きました。

奥千丈ノ滝へ突入
シャワー
空に向かって登っていくよう
水線を攻める

 本当に沢登りはメンバーがいないと達成できない行程です。

 スラブも滑ればたろーさんの足に乗っかって止まり、よじ登ろうと頑張る先にはけい君&たまちゃんのフォローあり。マグロ状態の私、、、いつもすみません、ありがとうございます。

広大なスラブ
左のスラブを巻き上がる

 猛暑で雪渓は残ってませんでした。快適なテン場到着。

 先行されていた川崎市のご夫婦には4名いるならここどうぞと良い場所を譲って頂きました。ありがとうございます!焚き火での会話はとっても楽しく、素敵なご夫婦だな〜また他の場所でもお会いしたいなぁ〜というお二人でした。「只者では無い」尊敬する経験者だと感じました。

 夜はツエルトから出て焚き火の横でシュラフから顔を出して満天の星空の下眠りました。これがあるので「沢子」をやめられません。

 落ちていく体力を頑張って食い止めながら、これからも夏のアルプス沢へ行きたいです!

 下山後、翌週の沢企画まで筋肉痛は維持されてしまっていましたが、、、これからも宜しくお願い致します!

記)ふみふみ


<コース:3日目>
C2:(6:00)~甲斐駒ヶ岳(9:15~9:30)~黒戸尾根~七丈小屋(10:50~11:15)~5合目(12:05)~尾白川渓谷駐車場(16:25)


 絶好のロケーションだった泊地に後ろ髪をひかれつつ早朝出発。地図で今日の行程の距離を確認してしまったので、少しブルー(笑)。泊地の上はちょろちょろと水が滴っている程度なので、長い一日に備えて水を補給します。

 黄蓮谷は沢からでも眺望抜群で山梨側の街が眼下に見えるので、標高が上がってることが実感できます。

谷の中から町が見える(珍しい)

 順調に上っていきますが途中で踏みあとが分かりづらく、深いハイマツの藪に入ってしまいました。何かの花粉に反応したのか藪こぎ中にくしゃみが止まりませんでした🤧

 奮闘の末藪を脱出!あとは急登を無心で登ると、山頂のすぐ近くの稜線に出ることができました。雷鳥も出迎えてくれました。

やったぜ

 さて、、、ここから黒戸尾根の下りです。

 分かってはいましたが長いです。トレランの人が多いのでドンドン抜かされていきます。その身軽な格好が羨ましいぃぃ

 黒戸尾根ははじめてでしたが、修験の道だけあってアスレチックで面白いです。

鉄剣の向こうに鳳凰三山

 五合目を過ぎてからは特筆することもなく、とにかく歩いて歩いて尾白川渓谷にたどり着きました!一目散に川に飛び込むと、汗だくだった分めちゃくちゃ気持ちよかったです

 栗代川からの転進でしたが、前々から行きたかった黄蓮谷を遡行できて、充実のお盆休みになりました。

記)けい

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