<メンバー>
たろー、なお、ふみふみ
<コース:1日目>
上高地(7:15)~明神(8:00)~徳澤(8:55)~横尾(9:45~10:20)~本谷橋(11:20)~横尾本谷~涸沢出合(12:10~12:25)~黄金平(14:50)
10月の三連休は静かな北アルプスの紅葉を楽しもうと横尾本谷を目指す事に。最初は欲張って大キレットを絡めて2泊のコースを考えていましたが、初日の天気が悪そうなので横尾本谷から槍沢周回の1泊2日としました。
初日の天気が悪かったせいかアカンダナの駐車場もすんなり車を停める事が出来ました。平湯に着いた時にはまだ霧雨が降っていましたが回復傾向は判っているので予定どおりスタートします。
上高地から横尾までは退屈な林道を登山者の行列に交じってぞろぞろ歩きます。明神、徳澤と順調にペースを稼ぎ横尾で大休止。横尾大橋の前の広場は「ここはどこかの駅前か?」って位の混雑でした(自分たちもその中に含まれているのですが)。
休憩しているとファイントラックのスタッフがアンケートを取っています。要望は?と聞かれて「色のセンスがね~」と言ったらスタッフの方々も「我々も言っているんですけどねえ」との事。なるほど、課題だとは思っているんですね。アンケートに答えたら粗品に小銭入れをもらいました。(だれかが年齢をごまかしていたのは内緒です)
その時のアンケート→ドライレイヤーストーリー
横尾大橋を渡って本格的な登山道に入っても何だか雑踏の中みたい、いろんな恰好をしたいろんな人が歩いている。ふう。
本谷橋で小休止。ここから登山道を離れて横尾本谷を歩いて行きます。たくさんの人が休憩しているので登山道を離れて歩いて行くと「道間違っていますよ」とか言われるかなと思ったが心配無用でした。
登山道を離れると今までの喧騒が嘘のような静かな山歩きになります。涸沢出合を過ぎ、横尾本谷の高度を上げて行くと前穂北尾根のギザギザが紅葉の中に浮かび上がっています。沢沿いには残置ロープなど道の痕跡はありますが決して歩きやすいとは言えません。
※因みにこのルートはウエストンが槍ヶ岳に登頂した際に歩いたクラッシックルートだそうです。
右俣に入ると傾斜は増し、ちょっとした沢登りのようになってきます(楽しくなってきた)。正直もっと単調な道だと思っていましたが嬉しい誤算です。ついついペースが上がってしまい、なおちゃんから指導を受けました。
傾斜が緩くなると静かなカールが目の前に広がります。時間的には残念ながらここでビバークです。水が切れる直前で素敵な場所を見つけたのでテント設営。
結局、この広大なカールの中に我々を含めて8人のみ(涸沢の100分の1以下)風の音と途切れ途切れに聞こえる他のテントからの談笑の他は何も聞こえません。横尾本谷遡行の適度な難しさがこの静寂を保っていてくれているのでしょう。
小屋が立つ前の涸沢もこんな感じだったんだろうなあ、なんて考えながら鍋をつつき、お酒を飲みながら贅沢な時間を過ごしました。
記)たろー
つづく
<コース:2日目>
黄金平(6:50)~乗越(8:10~8:45)~天狗池(9:10~9:30)~槍沢ロッジ(11:10~11:35)~横尾(12:40)~徳澤(13:35)~明神(14:20)~上高地(15:15)
2日目、朝から快晴。テントの廻りの草には霜がついていたので気温は氷点下まで下がったようです。山はもうすぐ冬だなあ。
寒い寒いといいながら朝食を食べテントを撤収。日向を目指してカールを登って行きます。
段丘の上に出るといわゆる黄金平と呼ばれるカールが一望出来ます。雲一つない青空と北アルプスのスカラインがとても美しい。薄い踏み跡を辿って一番低い鞍部を目指して登って行くと稜線の向こうに要塞のような北穂高岳、ゴジラの背のような前穂北尾根が見えてきました。
そして鞍部を乗り越すと槍沢の向こうに槍ヶ岳がバーン。やっぱり槍はかっこいい。のんびり休憩しながら写真撮影を楽しみます。
ここからは一般登山道。天狗池で逆さ槍を楽しんだ後は槍沢をどんどん下って行く。槍沢の下部は紅葉のピークで金色に輝いていました。
槍沢ロッジから上高地までは修行のような林道歩き。今回は足のそろったメンバーだったので余裕のある時間に上高地に到着できました。バスの行列にびっくりしましたが思ったよりも待ち時間が少なくて一安心。平湯で温泉に入り旅の疲れを癒しました。
今回、北アルプスのちょいバリルートでは紅葉見物はピークを外したものの、人が少なく静かな山歩きが楽しめました。まるで街の中のような涸沢の喧騒よりこっちの方が自分の好みでしょうか。
メジャーな山域でも登山道からちょっと外れれば静かな山旅が楽しめる事が判った今回の山行。沢以外にもバリエーションルートにも手を広げてみようかなと思いました。同行していただいたお二人さん、ありがとうございました。
記)たろー
終わり
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