メンバー:ita、えだこ、たばっち、体験ayaさん
コース:スカイラインゲート7:00~8:10藤内小屋8:30~9:00藤内沢~9:30一ルンゼ中又の滝11:20~11:40マイナスの滝~12:20奥又の滝~15:00三ルンゼ~16:20藤内小屋~17:40ゲート前
<ルート図>
昨年暮れから予定するも、暖冬の為伸び伸びになっていた、藤内沢での雪訓。
年明けたら今度は大雪!でなかなか近づけない日が続いてモヤモヤ。
2月に入りようやく実現する事が出来ました。
先週程ではないですが、かなりの積雪の中、藤内小屋へ。快晴で青空がキレイ。
しかし陽が射すのはウサギの耳までで、藤内沢に入ると、寒風と深雪、氷の障壁に囲まれたアイスワールドが広がります。
最初に右岸、1ルンゼの雪壁を駆け上がる。中又まで雪が繋がってるとの情報はガセで、1壁側にルートを取る。一壁基部を回りこみ、中又に出ると、ドドーン!と中又120mの氷瀑が現れる。中間部に知り合いのパーティ4人が奮闘中。
応援のエールしつつ、アイスギア落し物3品、目ざといえだちゃんが全て回収する。
(探し物あったらこれからお願いします!)
我々も隣の15m程の氷と岩のmixルートにロープ張る。セットしてる間、たばっちとえだちゃんはツエルト内で井戸端会議?
時々、大滝、遙か上部からガーンバラバラと落氷にさらされる為、油断ならない。
エキサイティングな環境の中、要点をレクチャーし順番に登攀。リーシュの長さ、手首の返し、体の引付、アイゼン前爪4本の蹴り込み等、雪では誤魔化せた事も、氷ではしくじると直ぐに落ちる事を体感してもらいました。
3人登り終えた頃には体も冷え切り、トレースの無い雪原をラッセルしながら藤内滝上部に進路を取る。
40度近い斜面は新雪といえど、落ちると止まらない。ロープでコンティニアンス(アンザイレンして)して後方より確保しながら降りる。
他にアシスト者が居ないのでえだちゃんに先頭頼み、落ちた時の事を考慮したルート取り、(立木の上部を巻いて通過)を指示。的確なルートを取るも時々スリップ。
ロープの有難味を感じてもらえたかな?
山カンルートなれど、ドンピシャに藤内滝上部に降り立ち、次のマイナス滝を目指す。
踏み跡を再び右岸に逸れ、一段上がった所がマイナス滝20m。見栄えはしないが、途中ネジレていて、クライマー泣かせの滝だ。
この滝の左岸雪壁を這い上がり、ぶち当たった岩壁を左にトラバースすると忽然と奥又大滝50mのが出現する。ここもクライマーが何人か、ツララの間に挟まっています。
苦しんでるクライマーをバックに各自にこやかに記念撮影。ここまで登ると下界の街並みも遥か眼下となり、自分たちもアルパインクライミングしてる気分になれる。
そのまま、大滝上のバンドを横断して、100m以上続く氷のナメ滝をカモシカルンゼに抜けたかったのですが、先客ガイドバーティもおり、今回は断念。
久しぶりに隣上の沢、シークレットβルンゼに入る事にする。
雪に埋まる事も無く、垂直からナメ滝まで小粒ながら色々選べる初心者向きのエリア。
今回も貸切なので、ここは一発、全員で20mナメ滝を上り詰める事とする。
私がリードした後は、残った3人で確実なロープ処理をしてもらい、登るしかないので綿密に打合せ。
アイススクリューというボルトで支点を取りながらitaリード。2番手は器用なえだちゃんにボルト回収してもらいながら。バイル渡すの忘れて、アッパレ自分のピッケル1本で登ってくる。
3番手は疲れ気味ながらも上手にバイルを振るうたばっち。途中落ちながらも辛抱強く登ってくれた。
ラストは体験ayaさん。クライミング経験者ということで、ビレイとしんがりを頼み、私が落とした大福まで口に咥えて登ってくれました。スミマセン・・・。
全員揃ったところでルート会議。普通は尾根を左に逃げてカモシカルンゼの雪壁150mを駆け上がり中道に抜けるのだが、ノントレースでかなり厳しそう。
えだちゃんが反対の右方向にルートらしき跡が有るとの事で行きたがってる。
今日のえだちゃんは(私との山行はいつもだけど)猟犬のごとく勘が冴えわたってるので、あわよくば3ルンゼに抜けれるかも・・・と斜面をトラバース始める。
方角だけを頼りにトラバースし続けると、下部より藤内沢がせり上がってきて、人の歓声が聞こえたと同時に3ルンゼに到着。えだちゃんありがとう!
折角なので、今日の復習とばかり、ロープ張って再度講習。コツ掴めたかな?
ロープウェイの終電が近づいて他のパーティは次々撤収してる。
裏道だと更に2時間以上かかりそうなので、訓練兼ねて藤内沢の雪壁を下る事に。
元気なえだちゃんは付いてくる(時々スリップするが・・)が、残りの2人はへっぴり腰。
おいおい、日が暮れちゃうよと、足の使い方レクチャー。
一旦コツを覚えると早い早い!ワザと新雪を選び、各自思い思いのルートで走るように降りてくる。
藤内滝で緩んだ手綱を引き締め、ロープ伝って難所終了。
小屋まであっという間。遅い昼食を各自取りながら、本日初の休憩タイム。何だかんだで長い行動時間となりましたが、皆さん集中力切らさず行動してもらえ感謝です。小屋に泊まる人達を恨めしく眺めながら、黄昏の裏道、帰途に付きました。
記:ita
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