<秘湯探訪3日目>
コ-ス:雲の平テン場(6:00)~祖父岳(7:50)~水晶小屋(9:35)~水晶岳(10:20)
~水晶小屋(10:45~11:15)~竹村新道分岐(13:10)~南真砂岳(14:20)
~湯俣岳(15:50)~湯俣温泉(18:30)
昨日の伊藤新道の登りはちょっとがんばり過ぎたようだ。たばっちは完全にオーバーヒートでダウン。昨夜夕食が食べられず蜂蜜入りの紅茶で何とか栄養分を摂っている姿を見て心が痛んだ。今日はたばっちを無事、湯俣温泉まで下ろす事を最優先の目標にしよう。
今日は行程が長いので暗いうちから準備を始める。昨夜はよく眠れなかったと言っていたたばっちだが鼾をかいていたので大丈夫だろう。朝食も何とか摂れているようだ。日本最後の秘境「雲の平」をゆっくり楽しみたいが先は長いので早々に出発。少しだけ雲の平山荘方面に足を伸ばし、記念撮影をしたら祖父岳への登り返しに掛かる。
祖父岳に向かう
雲の平には朝日がさしてとても気持ちがいい。今日はたばっちがばてないように極力持続可能なペースで歩く事を心がける。昨日、ガスガスでいやな雰囲気だった祖父岳山頂も今日は雲ひとつ無い北アルプスの展望台に変わっている。360°見える範囲は全て山。本当にいいところだ。写真をたくさん撮ったがファインダーには収まりきらず、後で見たらイマイチなものばかりだった。
水晶岳
ワリモ分岐を越え、水晶小屋へ向かう。ゆるい登りの尾根が延々と続く感じは昨日の鷲羽岳への登りを思い出し、いやな予感がしたがここまで順調にきているので安心する。想定した時間よりも少し早めに水晶小屋に到着した。
ここで水晶岳をパスし、たばっちと2人で先に下山に掛かろうと思ったが、せっかくなのでという声に推されて水晶岳まで足を伸ばす事に。たばっちはここで待っているとの事なので少し安心する。
制限時間を往復1時間と決め空荷で水晶岳に向かう。重荷から開放され足取りが軽いなと思ったのもつかの間、直ぐに息が切れるが何とか30分で水晶岳に到着。狭い頂上で記念撮影を行う。うーん、ここも北アルプスのど真ん中、すばらしい景色だ。たばっちにもいつかこの景色を見せてやりたい。
景色を堪能したら急いで引き返す。水晶小屋で水分を補給しようと思ったら、ジュースは全て売り切れ、ミネラルウォーターが500cc/300円で何とか購入できた。小屋の張り紙によれば教は定員の4~5倍の人数が宿泊予定との事。この狭い小屋に100人近い人が寝るなんて想像も付かない。恐るべし5連休中の北アルプス・・。
昼食が済んだら気を取り直して長~い下山にかかる。コースタイムはここから7時間以上。何とか日が暮れるまでに着きたいものだ。
水晶小屋から一旦大きく下り、裏銀座を歩く。遥か遠くに湯俣岳へ伸びる尾根が見えているが深く考えないようにする。とりあえず一歩一歩足を前に出していけばそのうち着くだろう。
アップダウンに嫌気が差しながらも何とか竹村新道への分岐に到着。景色がいいのが救いだ。天気がいいので風が無く、日差しがきつい。やたらと喉が渇くが水に限りがあるので節約しなければいけない。そのせいでカロリーメイトなどの乾燥系行動食が喉を通らなくなりばててきた。昨日のたばっちの事を攻められないなあ・・。たばっちはここまでいいペースで歩いている。やっぱりペース配分は大切だなあ。
バテバテになりながらも、ふみふみさんにアルファ米を貰い、やっさんに飴玉を貰い何とかエネルギーを補給しながら歩き続ける。湯俣岳に到着した時にはもう後少しと思ったがここからが更にきつかった。ついにはヘッデンを点灯しながらの崖のような道を急降下。遥か足下にテントの灯りが見えた時には溜息がでた。
もうほぼ真っ暗になった頃に晴嵐荘に到着。まずコーラを買って飲み干す。やれやれ生き返った。その後、受付をしテントを張る。ここはそれ程混まないようで温泉が流れる池のような場所の横に広々とテントを張る事が出来た。(なんと地面が暖かく床暖房付き)
硫黄の匂いがぷんぷんするお風呂(何と内湯がある山小屋)で3日間の汗を流し、もう一度生き返る。その後、小屋の前のテーブルに陣取ってビーフシチューの夕食。なんとも贅沢だ。明日は平地を歩いて帰るだけと思うと気分も軽い。たっぷり食べた後、もう一度お風呂に入って就寝。床が暑くてシュラフをはだけて寝てしまった。
記)たろー
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