メンバー:やっさん、ふみふみ、クロ、えだこ、たろー
コース :鞍掛峠P(7:45)~鈴北岳(9:10)~風池~ボタンブチ(10:05)~丸山(10:25)
~P1241~真の谷テン場・昼食(11:25~12:05)~白船峠(12:30)
~頭陀ヶ平(12:55)~天狗岩(13:40)~藤原山荘(14:05)~大貝戸(15:45)
今回の企画は、秋の例会で計画に上がっておらず、急遽数日前に決まった。山に登れず鬱?(笑)状態になっていたメンバーの為に企画されたものだった・・・
11月後半の三連休最後の日。前述メンバーからそのタクラミを聞いた・・・
次の日、リーダーから全員に計画が発表された。
『御池藤原縦走 中級 or 健脚向き』
11/29(土)に別の計画をしていたが、週間天気予報は雨。リーダーからも『土曜は雨だよ~ん』という連絡が届く。11/28(金)17:00の予報まで粘ってみたがやっぱり雨。土曜の計画を諦め、『御池藤原縦走』に参加することを決めた。
今年の春から山を始めた。
最初は単独で里山を登り始めたが、単独で知らない山に登るには地図読み出来ることが前提となる。近所の図書館に通って登山書を読み漁り、インターネットで情報を集め、登るコースを下調べし、それから山に入る日々が続いた。それが29回目山行となった先週の御在所では、あろうことか地図を忘れる始末。完全に油断していた。
初心に帰り今回の縦走はちゃんと下調べしなければ・・・
地図を携帯のアプリにダウンロードし、会社の昼休みに予習をする。までは良かったが、肝心の紙地図は前日の夜になってもまだ手元に無い状態。しかもその日は飲み会で、酔っ払って帰ってきた自分には、寝ることしか出来なかった。
『明日の朝、早く起きてヤマレコからダウンロードしよう』
完全に慢心である(笑)
当日の朝、予定通りに起床し、地図をSDカードにダウンロードし、時間ギリギリで自宅を出発。目指すはセブンイレブン。いつもセブンで印刷していたが、藤原方面にセブンイレブンは無いとカーナビが教えてくれた。周辺検索で出てくるコンビにはミニストップ、サークルK、ファミマばかり。印刷可能なコンビニはセブンとローソンしかないのに・・・集合時間まで時間も無い。
対向車線側にローソン発見!
急ハンドルを切り、ローソンに駆け込み印刷開始するも、いつものセブンと勝手が違うので失敗する。時間が無く焦ったが、なんとか登山計画書と地図を印刷した。ホッとしたらお腹が空いた。
『そうだ、朝ごはん食べてないや』
好物の『小倉マーガリン』のパンと山には欠かせない『味付きゆで卵』を購入。
※時間が無いって言ってなかった?という突っ込みは容赦無く受けます(笑)
運転しながら好物の『小倉マーガリン』を平らげ、待ち合わせ場所の藤原簡易パーキング(やねの無い学校)へ予定の1分前に到着。何事も無かったように、『おはようございます!』と挨拶。
今日は昨日の雨が嘘のような快晴。鞍掛トンネルの三重県側駐車スペースに車を停め、7:53に出発。単独だと『登山口どこだっけ?』といつも迷うが、今日はたろーリーダが先導なので、安心して着いて行った。着いて行ったが、速い!
すかさず後方のやっさんから『たろーさん、速くないですか?』と声が掛かる。新人のワタシにはそんな声掛けができなかったので、助かった。
登り始めてしばらくすると、滋賀県側の展望が開けてきた。少しガスが掛かっているが、晴天の今日はとてもすばらしい眺めだった。また、先日メンバーが歩いた養老の稜線も一望できた。鈴北岳(1182)に到着。景色はすばらしいが、風が強い。
汗冷えしないようにと、すかさずウィンドブレーカを羽織っていたら、『もう半分くらい来ましたか?』という声が、天然担当のえだちゃんから掛かった。鈴北岳の風に少し閉口気味だったメンバーの顔に笑みが浮かぶ。
えだちゃん、まだ四分の一も来てないよ(笑)
ここでたろーリーダからルートファインディングの練習をしてみないか?と声が掛かる。今まで登山地図に書いてある道しか歩いたことが無いワタシに、いきなりバリエーションルートのトラバース道を先頭で歩けという指示が与えられた。
『このコースで行って!自分が歩きやすいと思うルートでいいから』。
指示されたのは御池の南側斜面をトラバースしてボタンブチまで行き、御池岳山頂(丸山:1247)に登り、奥の平を経て真ノ谷のテン場まで降り、白船峠まで登り返すルート。
日本庭園を抜け1182に向かう途中、苔むした石がごろごろと転がっている場所に出た。アナと雪の女王で、アナとクリストフが石の妖精(トロール)に聞きに行くシーンだ。『おー!』とメンバーから声が上がる。
それもつかの間、地図上では同じ標高をただ進むだけのコースだが、等高線が密になっている急峻な壁をトラバースするのは予想以上に難しかった。『稜線を歩いた方が楽なんだけどなぁ』と思いながらも、『どんな状況にも冷静に判断できる能力を身につけて欲しい』と願うリーダの心遣いを感じながら、ルートを切り開いていく。
何度も木の根っこつまづきながら、ようやくボタンブチに到着。天気が良いので御在所や雨乞岳も一望できた。まもなくガスが掛かり始める。まだまだ先は長いのに・・・。
御池岳は聞いてはいたが、鈴鹿最高峰とは思えない眺望の無さでがっかり。先を急ごう!
ここから県境稜線に進まず、1241のピークを経て真ノ谷へ400m降りる。ピークから左の谷に入って行けばいいとたろーさんに言われたが、尾根を降りたいと進言。『任せます、腕の見せ所ですね』と言われた矢先、後悔の念が立つ。『この尾根、急斜面だっ!』
地図を確認すると、等高線がかなり密集している。尾根なので、ルートは見つけやすいが、ぬかるんだ急斜面はとても下り辛く、何度も滑って転んだ。
なんとかたろーさんに助けられながら真ノ谷まで下ることができたが、足はガクガク。ここから藤原まで登り返せる?
テン場近くでお昼ご飯を食べ、炭焼き職人が炭を担いで歩いたというルートで白船峠を目指した。さすが昔の人は歩きやすいところを分かっているね。さっき降りてきたルートとはまったく違う。それにしてもたろーさんは地図にも載っていないルートをよく知っているなぁと関心。
白船峠で『もうすぐ藤原ですよねぇ』というえだちゃんの声が聞こえてきた。『まだまだ』だよとは言わず、『うーん、もうちょっとかな』と励ますやっさんとたろーさん。鉄塔が建つ頭陀ヶ平(1143)でまたしても同じ会話が・・・
地図を見せ、『今見えてる鉄塔がこれ、この先天狗岩を抜けて藤原山荘、そこから大貝戸まで2時間の下りだよ』と説明。この時点で13時。先を急がねば、ヘッデンの出番が来てしまう。
天狗岩は切り立った断崖絶壁で、ガスが谷底から勢いよく上がり、視界は殆ど無し。本当に天狗が出てきそうだ。
ガスで真っ白な中を進むと、大きな石を運んでいる人達に出会う。その人達は、藤原岳で遭難者が出ないようにケルンを作っていた。ワタシも祈りをこめてひとつ積ませてもらった。
まもなく藤原山荘がガスの中に姿を現した。数ヶ月前から山小屋のトイレを水洗化するためにボランティアで働いている人達が、今日も沢山作業されていた。ご苦労様です。
藤原岳山頂には寄らず、そのまま大貝戸まで一気に下った。当初予定通り16時までに下山完了。ここでおしまい?ときょとんとするえだちゃん。実は下山後に大貝戸まで2時間歩くんだと思っていたようで、上に居るときからそれが頭をよぎり憂鬱だったんだと(笑)。
えだちゃん、ここがオオカイトだよ(笑)
今回の計画を企んだふみふみさんは・・・
あぁ、これで明日からがんばれる!とご満悦なご様子でした。
おしまい
記 クロ
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