メンバー:ふみふみ、にょろ、たろー
コース(1日目)
木曽駒高原スキー場跡(10:25)~4合目・昼食(11:55~12:15)~4合目半(13:40)
~5合目(14:30)~7合目避難小屋(17:15)
積雪期の高山、テント泊装備でどれくらい動けるのかを試したくて、中央アルプスの麦草岳に挑戦しました。
中央アルプスの主稜線から少し外れている為メジャーな山ではありませんが、標高は2700m以上、登山口との標高差は1400mありますので、相手にとって不足無しです。
でも、いきなりのテント泊は厳しそうなので、今回は7合目にある避難小屋を利用する事にしました。ただし緊急用にテントも持参しあので装備はテント泊と一緒です。
こんな厳しい山行に参加してくれたのは、ふみふみさん、にょろ君という精鋭メンバー。私の寝坊というアクシデントもあり、木曽駒高原のスキー場跡から出発したのは10時半になってしまいました。
ゲレンデの横を登り、幸ノ川を渡渉すると尾根に取り付く急登になります。ここまでは古いトレースが使えまずまず順調。この調子だと15時過ぎには小屋に着けるかも、なんて甘い事を考えていました。
しかし、ここからが大変。雪はまだ1m以上も積もっているのに加え、表面がクラストし、中がスカスカの最中状態。踏みぬいてしまうと一気に太股まで沈みこんでしまい、脱出するのにとても消耗します。にょろ君と二人でラッセルしますが、4合目から4合目半まで1時間半かかった時には心が折れそうになりました。
その後も厳しい行程が続きます。高度計の数字は全然増えないのに時間だけが過ぎて行きます。P2386の辺りで平均台のようなナイフリッジを緊張しながら通過するとようやく避難小屋が見えてきました。
小屋の回りは雪が2m以上積もっているので2階の窓から梯子を使って小屋に入ります。小屋の中の薪ストーブに火がつくとようやく落ち着けます。
ストーブの上で鍋を作り、オイルサーディンをつまみにお酒を飲みながら今日の苦労話をしていると本当に辿り着けて良かったなと思いました。小屋は標高2400m以上あるので外は思い切り寒かったのですが、中の気温は20℃でポカポカ。とても疲れたので9時過ぎにはグーグー寝てしまいました。
コース(2日目、登頂編)
7合目避難小屋(7:00)~麦草岳(8:40)
久しぶりの寝袋でしたが疲れていた事もあってゆっくり寝る事が出来ました。翌朝はふみふみさんが朝食の準備をしてくれている音で目が覚めるという贅沢な起床。薪ストーブで部屋を暖めながらゆっくりと朝食を摂っているいると、いつの間にか外が明るくなってきました。今日は快晴のようです。
重たい装備は小屋にデポし、身の回りの装備だけで頂上を目指します。雪はしっかりと締まっていて昨日のような沈みこみもありません。順調に高度を上げ、森林限界を越えると一気に展望が良くなります。
目の前には真っ白な木曽駒ヶ岳、木曽前岳が聳え、後ろには御嶽、乗鞍、北アルプスの山々もくっきりと青空の下に見えます。昨日の苦労が一気に報われます。
森林限界から上は滑落が許されないのでキックステップ、ピッケルを駆使して慎重に登って行きます。西穂独標、赤岳の経験が活かされました。
小屋から2時間足らずで麦草岳の頂上です。快晴で風も弱く、たっぷりと雪景色を楽しめます。目の前の中央アルプスの山々はもちろん、御嶽、乗鞍、北アルプス、八ヶ岳、遠くには浅間山まで見えました。
山頂でたっぷりと写真を撮ったあとは名残惜しいけど下山です。慎重にステップを刻みながら小屋まで戻ります。
2日目登頂編 写真
コース(2日目、下山編)
7合目避難小屋(9:50~10:40)~5合目(11:45)~4合目・昼食(12:20~12:50)
~木曽駒高原スキー場跡(13:30)
小屋に到着したら荷物の整理、小屋の整理、清掃します。麦草岳7合目の避難小屋は管理状態がとても良く、施設も整っているので、とても快適な小屋でした。小屋を管理、維持されている地元の方には本当に感謝いたします。
下山は時々は沈みこむ事もありましたが登りじゃないのでラクラク、登りの半分の時間でスキー場に到着しました。
今回の山行、1日目の踏みぬきには苦労しましたが、重荷を背負っての高所での行動も何とかなったし、ピッケル、アイゼンの使い方も今までの経験を生かす事ができました。また、積雪期の稜線がどういう状態になっているのかというのも経験出来ましたし、次のステップに繋げるとても有意義な山行きになりました。今年の冬山のいい締め括りになったと思います。
にょろ君、ふみふみさん、本当にお疲れ様でした。
たろー
2日目下山編 写真
終わり
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