
【メンバー】たろー、りょう、あーちゃん、みん、りー、ゆう、すがちゃん、ナカちゃん、はやて、ゆっきー、かなやん(記)
【コース】御在所裏道 七ノ渡の岩場(6:50~15:50)
最近、鈴ハイでは沢がやりたい!岩登りがしたい!というメンバーが増えてきました。
事故がないのが一番ですが、不測の事態に備えてレスキューロープワークの勉強会を企画していただきました。
いつ雨が降ってくるか?というお天気でしたが、手慣れて他のやり方とかも知っている頼もしい若者たち、“ベテラン沢や”なのに「速さが第一の沢ではATCなんか使わんもん。やり方わからん」と言うゆうさん、そして支点構築すら自分でしたことがないシロウト代表の私など、色々なメンバーが11人集まりました。
事前に参考ブログは予習しておくようにとお達しがあり、私は老輩、あまちゃん、ぼ~っと生きてる人間なので、「もう~、かなやんはイカン!物覚え悪すぎっ!」と絶対言われると思ってYoutube動画とかも一生懸命見たのですが、見れば見るほど色んなやり方があって、わけ分からんわで、頭の中はパンパン、当日は朝から脳内でロープが絡まっておりました。さてどうなることやら?
《メニュー》
①ビレイヤーの自己脱出
~リードが滑落、ビレイヤーが身動きできない時の対処~
・まずはATCをミュール、オーバーハンドノットで仮固定。ロープの屈折点はしっかり手元で押さえておくこと。片手で出来るようにする。
・アッセンダーまたはプルージックコード+スリングを支点に繋ぐ。
・仮固定をはずし、徐々にコードが効くか確認しながら荷重を移す。
・ATCをはずしてビレイヤーはフリーに。エイトノットでバックアップをとり支点にかける。
・救助を呼びに行くか、自分で助けに行くか判断。



私は早速失敗!スリングが支点に届かない~~。岩ゲレンデや沢ではセルフを取ることはあまりないけど、周りに支点が取れるとこがあるか気にかけておくことは大事と。
スリングをマリナーノットにすると長さの調節が出来て良い。
②セカンドビレイ時のデバイスの解除
~セカンドが途中で上がれなくなった時に安全に下ろす方法~
・セカンド側ロープにマッシャーを巻き、スリング、カラビナで支点に掛ける。
・ATCのロープを緩めます。リリース穴にカラビナを差し込み、ジャッキのようにギコギコと漕ぐとロープが緩む。荷重をマッシャーの方に移す。
・ATCを外して、エイトノットでバックアップを取り支点に掛ける。


カラビナここに掛けちゃダメ🙅
ブラックダイヤモンドATCはいいけど、私のルベルソはリリース穴がとっても小さい。スリングも入らない。かろうじて手袋に付けてたエーデルリッドのカラビナだけが入ったので事なきを得たけど、細引きを用意した方がいいかも。
③ムンターヒッチからの仮固定
~ATCを使わずにビレイする場合の止め方~
MMO(ムンター・ミュール・オーバーハンドノット)

④懸垂下降(ダブルロープ)からの登り返し(バックアップありで)
~下りてみたらロープが届かなかった場合どうするか~
・バックアップで停止し、エイトノットで流れ止めを作りハーネスに掛ける。
・ATCの上にマッシャー+スリングをセットしてハーネスにつける。手の届く長さにすること。(クレイムハイストだと締まりすぎる?)
・マッシャーの下の安環に足用スリング(あぶみ)を掛ける。
・ATCを一旦はずして、ハーネスの安環にATCの大きい穴を通す。(ダイレクトビレイに)
・不要な下のバックアップは外す。
・マッシャーを上げ、足で乗り込んで、ロープを引き上げるを繰り返す。


初めてやってみて中々大変でした。まずスリングに立ち込むのが難しい。酔っぱらいのようにヨロヨロと振られまくって苦笑。上のマッシャーを上げたいのに上がらない。足を上げるタイミングと合ってない。マッシャーは手で引っ張ってみて「大丈夫、滑らない」と思ったけど、体重が掛かるとじわじわと滑ってしまって、結局ちゃんと練習出来ずに消化不良で終了。ゆっきーは反対にマッシャーを沢山巻いたので締まり過ぎて降りられなくなりました。

⑤シングルロープからの登り返し
~リードで登っていて宙づりになってしまい、下りることも出来ない場合~
・ロープ一本なのでアッセンダーが使える。手持ちのギアでアレンジ可能。
・ハーネスの上側にセルフジャミングプーリーをセット。
・上にマッシャー+スリングをセット。
・スリングに足を入れ、マッシャーを上に引き上げ、乗り込んだときにロープを引き上げる。

するっと手から落ちそうで怖い。



最初は出来なかったけど、エイッ!と乗り込み、ジャンプするような感覚で??、膝裏伸ばすと同時にロープを引き上げるとリズムが分かってきて左程しんどくもなく上がれました。
しかしまた懸垂で下降するのが手間取りました。ハーネスにルベルソをセットし、ジャミプリをアンロックしたいのだけど、上のマッシャーに荷重を移さないと外せなくてまたすったもんだしました。
あーちゃんとりーちゃんペアは、上にもう一枚カラビナを足してロープをかけるとすごく楽だと言ってました。(1/2システム?)
⑥分散懸垂の介助
~要救助者と一緒に懸垂下降で下りる~
・救助される人はロープ末端をエイトノットでハーネスに。
・支点にカラビナ、ロープを通し、救助する人はATCとバックアップをセット。
バックアップがATCに近すぎるとロープ角度が甘くなる。フリクションが効かないのでダメ。
・PASでビレイループ同士を繋ぐ。出来るだけ短くすること。
・要救助者を斜め前に抱える感じで懸垂下降する。(背負うのは大変)



⑦倍力システムの構築1/3引き上げシステム(説明のみでしたが)
~セカンドが登れないとき引き上げる方法~
・実際は1/5システムでも1人で人を上げるのは厳しい。

1/3システム


心配した雨も夕方まで保ってくれて盛り沢山の勉強会となりました。
今回実際やってみて、自分のプルージックコードの太さ、巻き方、巻く回数がロープに合っているか、長さは良いか等がとても大事なことがよく分かりました。人命に関わることなので、うろ覚えではかえって危険、緊急時でも確実に手順がこなせるように何度も練習したいと思います。
また後で写真を見ると、何の練習をしているのかさっぱりわからない。(笑)これから講習に参加しようと思う皆さん、説明時はメモを取るか、動画を撮るのをお勧めしますよ~。今回の講習は大変有意義な時間となりました。教えてくださったたろーさん、メンバーの皆さん、有難うございました!
かなやん(記)


