<メンバー>
てつや、ふみふみ、たろー、なべちゃん
<コース>
林道ゲート(8:00)~Ca550m付近・入渓(9:05)~西ノ谷下降~蛇の目滝上(10:50)~蛇の目滝下(12:00~12:30)~45m滝上(13:20)~45m滝下(14:10)~脱渓・林道ゲート(16:35)
昨年から始めたキャニオニング。「沢の下降なんてこれまでもやっているからなあ」と簡単に考えていたら、専門の技術があり専用の道具がある事を知った。
真剣に取り組むからにはちゃんとした装備が必要と考え、お小遣いを貯め、奥さんの機嫌を取りながらコツコツと買い揃える。この日の為に準備した装備は、70mセミスタティックロープ、専用ナイフ、専用エイト環、ロープバック、キャニオニング用ザック×2と総額○万円を超えた。
昨年、台高カクレ滝での大滝下降体験を皮切りに、蛇谷での2回のロープワーク練習、矢原川でのセミ実践編を経て、今回、ようやく本格的なキャニオニングに挑戦出来る事になった。
場所は台高、大又川の西ノ谷。遡行を含めて未見の沢なので非常に楽しみだ。リーダーのてつやさんは昨年ガイドツアーで下降済みとの事。ガイドがツアーに選ぶコースなのでさぞかし楽しいに違いない。
熊野経由で下北山村まで亀山から2時間程度。高速のおかげでずいぶんと楽になったものだ。西ノ谷林道のゲート前に車を停め、出発の準備。今回は林道歩きからスタートするが、70mのロープがずっしりと肩に食い込む。
汗をかき、アブを追い払いながら登っていくと1時間余りで入渓点へ到着した。ガレた斜面を落石に気を付けながら谷に下り、沢の水で火照った体を冷やす・・・生き返る。
ハーネスを装着し、荷物をパッキングしてさあ出発という段でふみふみさんが妙に口数が少ない事に気が付いた。どうやら初の大滝下降に緊張している様子。みんなで励まし(からかい)ながら出発。出てくる釜は積極的に泳ぎながら進んでいく。
少し下ると8mくらいの滝。私とふみふみさん、なべちゃんとてつやさんの二手に分かれて懸垂下降する。私は普通に降りてしまったが、なべちゃん&てつやさんはローワダウンの手順を確認していた。
さらに下って蛇の目滝の落ち口。最上段は20mほどの高さで下には釜がある。右岸側の残置支点でまずはてつやさんが1ピッチ目の下降。ローワダウンでリードを降ろすのは毎回緊張する。
てつやさんは水面ぎりぎりまで降りた後、釜に飛び込んで対岸の岩まで泳いでいる。私は4番目で降りるが、ロープを繋ぎながら釜の中を泳ぐのでロープが絡まないか少し緊張した。
2ピッチ目は残置支点から滝の左岸側を40mほどの下降。ほぼ垂直に近い壁はヌルヌルで足が滑るとバランスを崩し振られてしまう。濡れずに降りられるかなと思っていたら最後はしっかりシャワーになってしまった。
3ピッチ目は広目のテラスから3mほど壁際をトラバースしたところに支点が打ってある。操作のしやすさよりもロープ回収の確実性に重点を置いた支点配置だそうだ。トラバースは足場が悪くて緊張したが、下降の方はスムーズに下る事が出来た。エイト環の操作にも慣れてきたかな。
蛇の目滝の下で昼食休憩。てつやさんが準備したおやつでふみふみさんのバースデーを祝う。(デキル男は違います)
次のイベントは45m滝の下降。100mロープもあるので一気に降りるのかなと思ったら2ピッチに分けるようだ。まず1ピッチ目は右岸から20m程下のテラスに下降。少し前方に(際どい)トラバースをして2ピッチ目の支点にたどり着く。そこでロープ工作をして後続はガイデットラペルで降りていく。ロープの設置に滝の上と下で細かいやり取りが必要になったが、トランシーバーが大活躍だった。
2ピッチ目はほぼ垂直の壁を滝壺めがけて一気に降りていく。高度感はあるが、何の障害も無い下降は爽快だった。ロープの回収もスムーズ。
長距離の懸垂下降はロープ回収の可否がとても重要なのでロープ長が足りても回収し易さを考慮してピッチを切るそうだ。勉強になる。
これで大物は終わり、あとは小滝をなべちゃんと私でロープセットして下降したり、ヒューマンアンカーでふみふみさんが懸垂したり、釜に飛び込んで泳いだり、キャニオニング三昧で下っていく。谷がすっかり伏流し河原状になったと思ったら駐車地の真下だった。斜面を這い上がりゴール。お疲れ様でした。
初の本格的なキャニオニングは想像以上の楽しさだった。登る事はは到底できない大滝を水線通しで下降する体験は沢登りでは味わえない感動だ。これで池郷川や不動七重の滝も行けるかな?
新しい世界を開いてくれたてつやさん、同行のみなさん、ありがとうございました。
記)たろー
コメント入力