<メンバー>
たろー、なべちゃん、ふみふみ、しま、まひろ
<コース:1日目>
桂小場(8:40)~入渓(9:05)~マナイタダラ沢出合(10:10)~将棋頭沢出合(12:50)~Ca1960m・C1(13:55)泊
10月の三連休は剣岳へ。紅葉の剣沢から源次郎尾根での登頂を狙っていましたが、前日に降雪、そして最終日も雨予報・・。雪が着いてしまえば岩稜バリエーションは厳しく、又しても転進です。(これで今年の秋の三連休は全滅だなあ)。
行先は少しでも天気のましそうな中央アルプスの小黒谷本谷(沢登り)。初級向けでエスケープも容易そうなので寒くても大丈夫でしょう。
ゆっくり目の到着だったので桂小場はほぼ満車。少し下った所に車を停めてスタートです。最初は信大コースを辿る事になるので、林道終点まで歩き谷に降ります。まずは平凡なゴーロ歩き
やがて目の前のスリットの着いた大堰堤が現れます。右岸に古い踏み跡やテープがありますがこれは使えません。堰堤の脇をよじ登り、階段を利用して巻きます。
堰堤を巻いた後もゴーロを進んでいくとマナイタダラ沢出合いで谷は右にカーブします。その先には滝が二つ連なっています。
下段の小滝は滝見の左から登り、その上の滝も左から登ります。ホールド、スタンスそこそこありますが、泊装備では少し厳しかったかな。
その上にも更に8mほどの滝。水線は無理そうなので左のバンドを登り、草付きをトラバース。トラバース出だしの1歩が厳しかったので先頭のなべちゃんはルート途中にザックを残置してしまいました。後続がそのザックを下ろして再び荷揚げするなど、突破に手こずり、ずいぶんと時間をかけてしまいました。
遡行再開後も荒れた渓相が続きます。ゴーロで埋まった谷に側壁は崩壊の跡があちこちに・・。記録では滝があったという箇所も埋まってしまっていました。ここ数年、遡行記録が少なかったのも頷けます。
信大ルートが左岸に近づいてくる辺りになるとようやく渓相が落ち着いてきました。Ca1900m辺り、登山道(作業道?)が谷を横切る箇所の少し上にテントが張れそうな台地を見つけました。まだ時間は早いのですが、あまり標高を上げても寒いので、今日はここまで。テントとツエルトを張って薪を集めます。
幸い、辺りに倒木がたくさんあったので薪には困りません。山ほど集めて3時前から着火。のんびりと焚火にあたりながらおつまみを作ったりお酒を飲んだりのくつろぎタイムです。
気温はかなり下がりましたが焚火があると温かい。結局15時頃~21時頃まで焚火を囲んでウダウダしてました。
眠くなった所でテントに潜り込みます。寒さを警戒して冬用シュラフをもってきたせいか、まったく寒くありませんでした。まだまだ沢泊行けるね~なんて話をしながらいつの間にか眠ってしまいました。
2日目へ続く
<コース:2日目>
C1(6:55)~Ca2200m二俣(8:20)~西駒山荘下(10:00)~将棋頭山(10:40)~西駒山荘(10:55)~胸突きの頭(11:20)~大樽小屋(12:55)~桂小場(14:35)
2日目、天気が下り坂なので暗いうちに起きて準備を始めます。そのうち朝日が昇ると谷の中が燃えるような色に染まり始めました。今日はいい日になるかなあ。
朝日が差し込む
寒いので朝食も焚火を囲みながら。まひろ君がナンを焼いてくれましたのが美味しかった。これは使えそうなので今度やってみよう。
テントをたたんだら出発です。いきなり倒木のジャングルジムを越えなければなりません。
ジャングルジムを越えると滝が現れます。ロープを出すような難しい滝は無く、基本巻き気味に登って行けます(水線突破は寒い・・)。花崗岩の岩は明るい雰囲気で、小黒谷本来の渓相に戻ってきたようです。
Ca2200mの二俣は左にとって西駒山荘へまっすぐ登る谷を選択します。ナメ状の滝がサクサク登って行くと楽しくなってきます。ここにきてやっといい谷だなあと思えてきました。
二俣の少し上(ca2230m)には記録に良く出てくるテンバがありました。下のテンバより少し狭い感じ。4人ぐらいなら問題ないでしょうか。
そこから上は水も少なく、源流の雰囲気。振り返ると眼下の山には雲海が広がり、アルプスの沢に来たな~って感じです。
そのうち藪がひどくなってくるので掻き分けながら登って行きます。最後のハイマツ帯は文字通り這いつくばっての突破になりました。
ハイマツのヤブコギは30分ほどで終わり、西駒山荘の目の前に飛び出しました。ここまで3時間ほど。
まだ時間も早く、視界もあるので周辺を散策します。木曽駒が見える展望の良い岩の上で記念撮影。木曽駒方面には雲がかかってきました。
その後、将棋頭山にも立ち寄って再度記念撮影。沢登りと稜線歩きの両方を楽しめてお得な感じです。
稜線散策がすんだら茶臼山方面へ向けて登山道を下って行きます。行者岩周辺は紅葉がとてもいい感じでした。
登山道を下っているとどんどん雲が広がってきます。信大ルートが近道かと思ったけど、下部が崩壊しているので通常ルートを進みます。
野田場辺りで雨が降り始めましたが樹林帯なので問題なし。西駒山荘から3時間半ほどで駐車場到着。それにしても一気に1400m下るのは疲れました。
存在は知っていましたが、中々足が向かなかった小黒川本谷。易しく、良い谷でしたが下部の崩壊がひどく、遡行価値はかなり損なわれたように感じました。
まあでも今回は沢泊、焚火宴会、紅葉と稜線の展望も楽しめ、こんな気象条件の中では良く遊べたと思います。参加の皆さん、ありがとうございました。
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