白峰南嶺~笹山から農鳥岳 2020.08.29-30

20200829-30笹山から農鳥岳19
素晴らしき絶景


<コース>
1日目:奈良田(6:45)~笹山(13:05)~白河内岳~大籠岳(15:50)
2日目:大籠岳(4:50)~広河内岳~大門沢下降点(7:05)~農鳥岳~西農鳥岳(8:30)
~農鳥岳~大門沢下降点(9:50)~大門沢小屋~奈良田(16:30)

<メンバー>
もっちゃん、ふみふみ、りー


当初予定の北アルプス黒部五郎岳方面は雨予報だったので、転進して南アルプスの笹山から農鳥岳に行ってきた。

1日目
ふっと目が覚めるとちょうど集合時間・・・えっっっえ゛―――― やってもうた…
コースタイムの長い行程、しかも破線ルートなので、早くから歩き始める予定が… 中止かコース変更かまたまた転進か… とにかく考える余裕もなく集合場所に急ぐ。
今から転進先を探す時間もないので、コースを短くし農鳥岳は寄らないことにして、初日は行けるところまで行こうということに。
このルートは2日目の大門沢小屋まで水場がないため(登りルートにあることはあるのだが、水場まで往復30分ほどかかるので却下)2日分の水を担がないといけない。しかも登山口から笹山まで標高約2000mを一気に登るのである。そんな厳しい条件なのに出だしからやってしまい、ひたすら謝るしかない。

予定より1時間45分遅れで出発。南アルプスの山小屋は今年度休業しているのに、駐車場は予想外にいっぱいでびっくり。登りの笹山ダイレクト尾根は急登で、とにかくひたすらもくもくと登る。笹山まではずっと樹林帯で展望もほとんどなく、風があまり通らず、2日分の水が重くのしかかり、尋常じゃないくらい汗だくになってしまった。途中でテント泊装備の団体2組を追い抜く。かなりゆっくりのペースなので、同じ場所でのテント泊はなさそうで一安心。

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駐車場の前にある吊り橋を渡り出発

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急登の連続

笹山には予定時間よりも早く到着できた。このペースなら元々の予定の大籠岳周辺でテントを張れるかも、と頭をよぎる。「もうここでいい、ここでテント張ろう」と言うりーちゃんを、ふみふみさんと私で半ば強引に引っ張っていく。「あそこまで行けば明日農鳥岳に行けるよ!」笹山からは気持ちのよい稜線歩きで、破線ルートではあるが大籠岳まで迷うことなく到着。登山道から離れ、笹ヤブをかきわけ、テント適地を発見。周りにはだーれもいなくて、とっても静かで、女子トーク全開でプチ宴会を楽しめた。

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対照的な2人(笑)

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笹山からはこんなところも

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雲もかっこいい

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外で食べるごはんはうまさ倍増

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夕焼けの富士山

2日目
この日は文句なしの快晴!富士山と日の出のコントラストが美しく、ため息がでるほど。素晴らしすぎてなかなか足が前に進まない。

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夜明け前の富士山

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すそ野までばっちり

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間もなく夜明け

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美しすぎる日の出

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塩見岳がモルゲンに

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素晴らしい稜線歩き

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ハート形のペンキマーク

広河内岳の手前で、稜線に出てから初めての登山者と遭遇。大門沢下降点でテント泊し、彼らも貸切だったらしい。広河内岳からの眺望も最高で、昨日頑張って登ってきた甲斐があったというもの。ここで30分以上滞在してしまった。ほんとはもっといたかったけど… 南アルプスからの富士山は雄大で、この日はすそ野までばっちり。ここ最近で1番の景色を堪能することができた。

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言葉はいりません

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塩見岳から荒川三山、赤石岳の頭もちょこっとね

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左奥に笊ヶ岳と青薙山。いつかつなげたい

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農鳥岳方面

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絶景を3人占め

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後ろ髪を引かれながら広河内岳を後にする

大門沢下降点にザックをデポし、身軽になって農鳥岳方面に出発。雲は多少多くなってきたけど、まだまだ青空。農鳥岳からは北岳と間ノ岳も見えて、富士山と合わせて標高1.2.3位が勢ぞろい。農鳥岳から西農鳥岳まで岩場歩きがメインとなり、南アルプスの雰囲気とは一変する。だいぶ雲が多くなりガスも上がってきた。朝はあんなにきれいに見えていた富士山も、もこもこ雲に覆われてきてしまった。大門沢下降点に戻る途中、日帰りトレランの数組とすれ違う。山小屋が休業していることもあり、ほとんどの人が日帰りだ。ここは白峰三山縦走の人気ルートだが、今年はほんとに人が少ない。

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ここにザックをデポ

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奥から北岳と間ノ岳

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北アルプスのような雰囲気の岩場

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間ノ岳も雲に覆われてきた

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ホイップクリームまみれの富士山

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南の方角にも厚い雲が

大門沢下降点からは再び重荷を背負って下山開始。大門沢小屋までも長く感じたが、大門沢小屋からは緩やかな下りでなかなか標高が下がらず、精神的に疲れる。ようやく登山口まで来たと思ったら、ここから駐車場まで車道歩きが1時間。この2日間で心身ともに1番しんどかった1時間だった。

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大門沢下降点から延々と下る

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遠く感じた大門沢小屋。ここからさらに試練が続く

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渡渉箇所は難なく

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最後の車道歩きが1番の核心

初日のしょっぱなからどうなることかと肝を冷やしたが、メンバーの頑張りのおかげですべてがうまく回り、素敵な2日間を過ごすことができた。こんな貸切のテント泊は今年限りかもしれないが、眺望も人の少なさも最高っ!

記)もっちゃん

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