<2日目>
コース:テン場(6:30)~伊藤新道取り付き(7:15)~伊藤新道~三俣山荘(12:00)
~鷲羽岳(14:30)~祖父岳(16:40)~雲の平テン場(18:10)
2日目の朝、みんなが起きてテキパキと準備し始めるなか、のそーっと起き上がった。やっぱりアルプスは寒いわー。朝ごはんを食べて、足湯で温まってから沢に突入。
昨日焚き火で乾かした靴下は穴が開いていたので変えたかったけど、後で沢靴から登山靴に履き替えるときのために乾いた靴下を残しておかなければならない。考えてみれば登山を始めた3年前からずっと履き続けているのだから、そりゃ破れるわ。
そして2日目も沢の水はやっぱり冷たかった。前に群馬で行った温泉の沢は暖かかったけど、こちらは温泉1に対して川99の割合なので、全然暖かくない!。みんな平気そうだったけど、私はぎゃーぎゃー言いながら渡渉。この冷たさ、耐えられないよ!でも、昨日はじろーさんとやっさんにしがみつきながら渡ったところが、慣れてきたのかフリーで渡れるようになっていた。石の上流に足を置くと流されないのね~。
赤沢分岐からは、伊藤新道の崩れ残りを探しながら上へと登る。ガレ場からのやぶこぎ。笹を掴んでよじ登るも何度もこけては重いザックに潰されてジタバタもがく。後ろのやっさんが救出してくれた。落ちたらタダではすまない。必死に笹にしがみつきながら突き進む。
これが達人の世界か!とんでもないところに参加してしまった(>_<)
双六方面へ向かうパーティー
たろーさんが、頑張って歩いたらレギュラーメンバーしか知らん秘密を教えたると言ってきた。え?本当ですか、 ん?ウソですか…。
やがて、登山道っぽい普通の道にたどり着いた。助かった~
けれどもそこから三俣までが、また長い道程。広かったり狭まったりするバリルートを延々と歩き続けるが、たろーさん&ふみふみさんのスピードには全然ついて行けない。前を歩くじろーさんは私を振り返りながらボチボチなスピードで進んでくれるが、やっさんは完全に私のお守り状態。お兄さん方、すみません。遅い!遅すぎる。
このままでは雲ノ平のテント競争に間に合わない。張るスペースが無くなってしまうかもしれない…(>_<) 先に行ったたろーさんに相談する為やっさんが追いかけることになったが、少し目を離した隙に遥か彼方に消えていった。何というスピード。これが四天王の底力か!
稜線が見えた
じろーさんに付き添われてようやく一般登山道の分岐に到着。あれ?みんながいない。先に行っちゃったのかな?
分岐を左へ行くと三俣山荘だが、小屋には寄らないと言っていたのできっと右かな。鷲羽岳方面へ少し進んだところで沢靴から登山靴に履き替えることにした。ところが、私は靴をたろーさんに持ってもらっていたのだ。履き替えられない!
仕方ない、このまま登ろうか。と進み始めると、おーいという声が聞こえてきた。見ると三俣山荘の方からたろーさんが叫んでいた。
あら、そちらでしたか。(後から聞いたら人混みのなか叫ぶのは恥ずかしかったらしい)
小屋に立ち寄ってお昼御飯。でも大混雑の三俣山荘は飲み物全て売り切れ!水しかありませんでした。
暑くて喉が渇いて、持ってきたソイジョイやカロリーメイトは喉を通りません。フリーズドライのお粥では足りません。全然足りません。たろーさんに食料はもっとよく考えて選びなさいと注意を受けつつ、ふみふみさんから差し入れを頂く。
お昼御飯を終えると鷲羽岳に向けて出発ですが、やっさんにはテン場競争に参戦してもらうため単独で直接雲ノ平を目指してもらいます。お兄さん、スミマセン。
たろーさん曰く、この鷲羽岳が今回の山行の核心で後は雲ノ平まで大きな登りはないとのこと。うん。真ん前に見えているし、頑張ろう!
鷲羽岳への登りはジクザグで単調で、またしてもたろーさんとふみふみさんはあっという間に遥か彼方に消えて行きました。私も遅いけど止まらないように歩き続け、下山者とのすれ違いを待つフリをしながら少し休憩。じぐざぐじぐざぐ…。遅いけど…登り続けて………ようやく山頂に到着。
やった…。
若干バテながらも鷲のポーズで記念撮影。私は獲物の役です。山頂で仲良くなったテンションの高いカップルにもポーズの演技指導して下山にかかります。
ん?下山?
違いました。今回は縦走です。ここから下ったり登ったりの繰り返しです。辛く長い道程でして、マイナスオーラを振りまきながらたばっち心の声「みんなより軽いはずだし、みんなより若いのに体力のない私。大分予定より遅れてしまっているし、軽はずみに行きたいと行って結局迷惑かけちゃってるし、来るべきじゃなかったのかなー」が少し外に漏れていたようで、たろーさんにいらん事言っとらんと早よ歩き!と叱咤激励?されました。
ワリモ岳、祖父岳を過ぎるころには空は雲に覆われてどんより。祖父岳のケルンがお墓のようで、また何てところに来てしまったのか…と、テンションが下がり歩みも遅くなる。でも、歩かないと着かないから、必死に足を動かす。何とか日が暮れる前にテン場が見渡せる木道に着いた。
ところが、見えているところに行く道が大きく遠回りで、そこからが長かった。ふみふみさんとじろーさんに先に行ってもらい、たろーさんに見守られながらようやく雲ノ平キャンプ場についたの18時前。
山荘で雲のTシャツも買いたかったけど、息も絶え絶えなので、テントに着いたら最低限の動き(水汲み・トイレ)しか出来ません。もう動けない。
その後、ふみふみシェフのトック鍋(韓国の餅)を頂くのですが、中々食が進みません。入って行かないわー。いちど寝てから食べても良いですか?と聞くと、お師匠様が頑張って食べやな明日歩けやんでと急かしてきた。いやー。美味しいし、食べたいけど入らないんだよね。
やっさんも、固形物を摂取するのは登山のエネルギーを維持するのに大切な要素だから…と、緻密な説明で食べるようにと促してくれた。頑張って食べていると(食べるのを頑張るなんてどうなんだ?)小学校の給食で残されて5時間目まで食べ続けていた辛い記憶が蘇る。
そして、たばっち限界は訪れた。
この後の惨事については自主規制します。とにかくみんなに迷惑をかけた1日だったけど、翌日目を覚ますとスッキリしていて元気になっていた。
歩いているその瞬間は辛かったけど、後から考えるとガチンコ修行道場みたいで、楽しかったです。スピードについて行けないから迷惑かけるからと行かないより、多少のハプニングがあっても達人の山行を体験できる方が悔いが残らない。行って良かったと思います。
なので、これからもよろしくお願いしまーす(^O^)/
記)たばっち
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