熊野古道 小辺路 2015.9.20-23

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メンバー:サブロー

☆1日目
高野山千手院橋バス停12:00 … ろくろ峠12:20 … すすき峠12:50~13:00 … 大滝集落13:40 … 水が峰14:30 … あずまや15:15 … 大股バス停16:20 … かわらび荘16:50(宿泊)
※歩行4時間半のうちアスファルト約2時間。


高野山から熊野へつづく小辺路(こへぢ)。大阪と熊野をつなぐ山道の中辺路、大阪から海沿いに大回りの大辺路、これらよりも距離は「小」だけどアップダウンの多い熊野古道。いつか歩こうと思っていたところ高野山開創1200年と知り、いざ企画。けど連休の秋のアルプスとも重なるこの時期、結局単独行となりました。

通りぬけコースなので公共交通利用。四日市から近鉄、JR、南海高野線、ケーブルと乗り継ぎ約4時間、「高野山駅」到着。途中の南海高野線から激混み具合に開創1200年と連休を実感です。

観光もしたいので時間節約でバス利用で千手院橋。小1時間ほど根本中堂などをウロウロ。仏像好きにはたまらない空間です。

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ケーブルで高野山駅に到着

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高野山観光で根本中堂

散策していると走るかんじの人がチラホラ。噂にきいていた小辺路のトレラン大会の日のようです。おじゃまにならないようにさっさと歩こうといざスタート。

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トレラン体験?

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いよいよスタート

はりきって歩きだしつつも歩きはじめの登りはしんどい!と思いだしたころにろくろ峠。峠を越えると高野山とお別れ気分。峠からもさらに登り基調の山道で「すすき峠」、柿の葉寿司で旅人なランチタイムです。

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杉林を通り抜けて

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ろくろ峠でさよなら高野山

すすき峠から下ると「御殿川(おどがわ)」、さすが仏教ぽいいかめしい名前。川を渡ると当然のように登り坂、しかも舗装路。個人的な印象ですが関西のハイキングコースの舗装の坂道は急坂が多い!関西人のせっかちさが最短距離を歩かせる?

坂道を登りきると大滝の集落、人の生活空間に古道を感じます。集落をぬけると本日の難所?龍神スカイライン、車道の横を歩く区間で、けっこうなスピードで車が通ります。怖さからついつい速足になるものの車にくらべて徒歩の遅さがもどかしい。

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集落でひといき

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車がビュンビュン!

水が峰を過ぎると宿泊の集落までは下るだけ。土道と舗装路を30分交代でてくてくと歩いて「大股」の集落。トレランのスタッフの人たちが1日目のゴール片付けをしていました。そういえばトレラン参加者に会ってない、コースがちがう??

さて、そこから宿泊場所へ歩くわけですが、道は登る、登る。今日の登りは終わったつもりでいたので精神的にこたえる。約30分登り本日の宿、民宿「かわらび荘」。宿の前で一輪車の練習してた元気いっぱいの小学生くらいの女の子の案内で部屋へ。のんびりな雰囲気に登り坂のつかれも癒されました。

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舗装路は長くかんじる

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1日目終了?

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民宿でしし鍋
2日目へ続く



☆2日目
かわらび荘4:55 … 大股バス停5:15 … 萱小屋(無人小屋)5:45 … 桧峠6:25 … 伯母子小屋(無人小屋)7:00 … 水ヶ元茶屋跡7:55 … 伯母子岳登山口(三田谷橋)8:45 … 船渡橋9:00~9:15 … 三十丁の水10:15 … 三浦峠10:50 … 矢倉観音堂12:00 … 神社前トイレ13:00 … 大津越バス停14:00 … 昴の郷14:20~14:50 … 果無集落15:25 … 山口茶屋跡16:20 … 観音堂16:55(テント泊)
※歩行11時間15分のうちアスファルト3時間。



2日目

 小辺路には大きな峠が3つあり、本日はそのうちの2つ伯母子峠と三浦峠を越えていきます。峠を越えるごとの集落に往時の古道を思わされます

 前夜のうちに朝弁、昼弁を受け取りスタート。ぜいぜい登ってきた道をヘッドランプで下ると人だかり。どうやらちょうどトレランのスタート時間。

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トレラン大会に勝手に参加?

なんとなくトレランの後をついていく感じハイペース歩行、それを後悔することを知らないままに(笑)急坂も桧峠をこえると適度な坂道になり小辺路最高点の伯母子岳1246m。ピークの5分下に伯母子小屋です。ふもとの集落への下りは歩きやすく、また途中には茶屋跡もあり古道の雰囲気です。

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今回の最高点、伯母子岳

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歩きやすくてペースがあがる

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歴史をかんじる旧跡

 下り終えた五百瀬の集落の自販機で炭酸休憩。ハイペースがたたり思いのほかに疲れています。それでも次の三浦峠をめざして歩きだす。峠までたんたんと続く登り坂、イマイチペースが上がらないなりにふもとの小学生お手製看板に励まされてマップタイムを維持して三浦峠!

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2つ目の峠へ!

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小学生のコメントにはげまされて三浦峠

下りはじめるとヒザに違和感。これまでの下りでスピードをだしすぎのツケがでてきました。徐々にマップタイムより余分にかかる。下り終えると十津川村まで延々と舗装路。ランしたら時間短縮できるのに走るとヒザに衝撃があるのでトコトコ歩きます。

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やっぱり長い舗装路

宿泊施設の昴の郷の広場で炭酸休憩。余裕があればここで日帰り入浴したかったけど時間的に断念、さらば十津川温泉。ちなみに十津川温泉郷へは30分ほど往復。

 舗装路を終えて30分ほど登ると「果無(はてなし)集落」。いい雰囲気です。「世界遺産石碑前」バス停のネーミングには笑ってしまいましたが。

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いざ果無へ

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果てに到着です

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観光的なネーミングなバス停

 果無集落からは西国三十三観音の石仏が見守ってくれます。

(西国三十三観音 …熊野那智の青岸渡寺を一番、途中大阪、奈良、京都、兵庫、福井、滋賀を通り岐阜の華厳寺を三十三番とする観音霊場、熊野詣でとともによく流行しました。)

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西国三十三の石仏

 番号がだんだん小さくなり、21番の石仏にある観音堂が本日の宿営地。水もジャバジャバでていていい感じ。暗くなる前にツェルト張り。お堂を風よけに張らせてもらいました。夕食はフリーズドライですませるとあとは寝るだけ。寝具は軽量化のために上半身分の銀マット、脚はザックの中、防寒着とシュラフカバー。夜何回か目をさましたのでちょっと寒かったのかも。

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本日の宿営地



☆3日目
観音堂5:45 … 果無峠6:10 … 七色分岐7:20 … 八木尾橋8:10 … 道の駅ほんぐう8:30~9:15 … 熊野本宮大社 10:15
※歩行4時間のうちアスファルト約1時間半。


☆3日目

明るくなるちょっと前からモゾモゾとツェルトの中で朝食をすませて出発準備。朝の片付けもツェルトだとあっというまです。ザックに全部しまうと人はこれだけの荷物で生きていけるものなのだと毎度不思議な気持ちになります。

道程も峠を越えればあとは平坦な道なので気楽なものです。朝イチのまだ体の重い登りも石仏に見守られながらポツポツ歩き17番の石仏が現れたところで小辺路最後の峠、「果無峠」に到着。果てがちゃんとあってよかった。

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小辺路最後の峠、果無峠

 何度もアップダウンしてきたけど最後の下りになんだか名残惜しい。途中に七色分岐、ただの集落の分岐ですが素敵な名前です。石仏の番号も一ケタになるとカウントダウン気分で足取りも早まります。

3番、2番、ときて道路にでました、あれ。1番は道路をちょっともどったところ。道路にでても舗装路を本宮まであと1時間半、なんだか面倒になりそのまま進んじゃいました。

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なやましい仏。

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さいごの舗装路

道の駅ほんぐう。ついつい立寄って炭酸補給。なければないですむけどあればほしくなるのが炭酸飲料です。道の駅をあとにして坂道を登ると三軒茶屋跡。ここから中辺路と合流するため山ガール的な人、家族連れなどいろいろな人たちに歩いています。

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熊野古道らしい道

道も石畳がでてきたりといかにもな熊野古道な雰囲気にみちびかれて熊野本宮大社に到着。長かったようで短い小辺路の旅も到着です。

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本宮大社はにぎわい

 本宮大社は連休中とあってたくさんの参詣客でお賽銭は列で順番待ち。しかも熊野三山(本宮、新宮、那智)さらには天照大神もおまつりされているので計4回の順番待ち。気分はただの観光客です。観光気分ついでに大斎原(おおゆのはら)へ。本宮大社が洪水で流される前にあった場所。現在は大きな鳥居が目印。静かに広々とした空間にようやく神域の趣。熊野参詣が栄えていたころお参りされていた場所にきたことで旅の終わりを実感しました。

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大斎原の鳥居

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おわったー

(記)サブロー

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