◆メンバー:なべちゃん、いさお
◆コース:村井フィッシングセンターの林道7:30〜入渓地点8:15〜第一ゴルジュ8:30〜第二ゴルジュ9:00〜第三ゴルジュ10:00〜第三ゴルジュラストの7M滝10:45〜突破12:10(なべちゃん完敗)〜下山道合流13:30〜スタート地点14:45
《プロローグ》
”ゴルジュ”
それは、登山用語で谷の両岸崖が、狭まった地形を言う。
いわゆる峡谷、V字谷である。また、喉(のど)や廊下と呼んだりもする。
沢登りにおいては、ゴルジュ突破は山行のハイライトのひとつであろう。
険悪な崖が両側に聳え立ち、暮暗い谷底は精神的にも圧迫感を加えてくる。
そこに現れる厳しい登攀を強いられる滝!
逃げ場はない、直登するしかない!
筆者所属クラブの”沢の若大将”
彼は「ゴルジュ」、「酒」、「キャベツ」があれば、生活の全てを賄えるという生粋の”ゴルジュ・マスター”である。
今回、そのゴルジュ・マスターの誘いを受けて乗り込んだ”比良山地・猪谷”…
遡行図を見れば、その行程の8割がゴルジュ!
魂ふるふるで挑んだ比良の沢で筆者が見たものは!?
深い谷底からの筆者の祈りは君(誰?)に届くのか?
《第1ゴルジュ》
入渓すぐの倒木エリアを右から巻いて第一ゴルジュに突入する。7M、6M、6Mと直登可能な滝をご機嫌に登攀して越えていく。いい感じでウォーミング・アップが出来た。
《第2ゴルジュ》
第2ゴルジュ入り口の8M滝は、念のためロープを出して登る。その後は、泳ぎも交えながら幾つもの滝を越えていく。適度に登りごたえのある滝を楽しんでズンズン進んでいく。
《第3ゴルジュ》
ワリ谷との二俣を左へ進むと第三ゴルジュである。すぐに8M滝が現れる!左サイドの桂の巨木も見事である。滝の登攀は、滝の中断で右から左へ水線を横切るラインで攻略する。
怒濤のシャワー・クライミング!わきゃーーん!
締め忘れた合羽の袖から毎秒5リットルくらい水が入ってくるううう!
シャワー・クライミングにおいては、気持も合羽の袖口もしっかり締めるべきなのだ。(お前がな!)頭から盛大にシャワーを浴びて何とかクリア。
さらにゴルジュを進み、ヒジキ谷との二俣手前が核心部の7M滝!右サイドから登るが、シブい!
さらに滑る岩肌がシブさに拍車をかけている!なべちゃんは、右サイドをあきらめて、Going my way !
左の水線ルートに突っ込む!最後の乗越しが手強く、ハーケンを打って支点を取ろうとするが…
「ちゃりーん…」ジーザァーース!
無情にもシャワーで凍えた手からハーケンは滑り落ち釜の中へ落ちていった…
これ以上シャワーに打たれ続けては低体温症の恐れもでてくる。なべちゃんには一端休んでもらい、筆者が右サイドからトライ。これシブいわー!魂ふるふるである!
クラックに噛ませたカムを思いっきり掴んでなんとか登り切った。あ~助かった…滝の上は、日が差し込む明るい場所。ここで昼食休憩とする。緊張していた気持がほぐれていく。
その後もいくつもの滝を越えていき、ゴルジュ終了。谷の右岸につけられた作業道まで上がって下山した。
《エピローグ》
比良・猪谷は、薄暗いゴルジュに浸りながら、殆どの滝が直登できるプリティな沢でした!筆者は、とても気に入りました♪シャワー三昧となるので夏の暑い時期も良いかもしれません。
おしまい
記:いさお
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