アイゼントレーニング STEP2 鬼ヶ牙 2019.12.14

20191214アイトレ鬼ヶ牙10
歯が立たない?


<メンバー>
たろー、なお、アコ、なべちゃん、おりえ、パロ、いさお、山さん、おすぎ、やはてぃー
さやか、miu、ショーコ

<コース>
鬼ヶ牙下部のゲレンデ 7:30~16:00


○先ずは安全に行動できるかを確認する為:
ハーネスがきちんと付いているか?スリングは足が引っかかったりしないように取り付けられているかを隣の人同士で確認しま  す。

○内容説明を受ける:
ロープワークが必要な事、アイゼンを付けている。足に刃物がついているので注意することの説明を貰います。

○やり方説明を受ける:
トップロープ=ビレイヤーがクライマーの安全を確保した状態で上る
(上の流動分散で作った確保支点を介してロープを折り返し末端が登る人クライマー、反対側を安全確保する人ビレイヤーがコン
トロールする)
ビレイは確保器で行う事。
    
○登り方と注意点の説明を受ける:
前爪2本で登る事。足はなるべく水平に(踵を上げ過ぎない、下げ過ぎない)
アイゼンの横、側面の爪は(使えない、物理的に無理なので)使おうとしない事

○デモンストレーションを見ながら解説を聞く:

 いさおさんがセルフ取ってビレイし、今日の講師たろーさんが登ります。

 前爪2本でまるで階段が有るかのようにゆっくりと安定した動きで、登りながら途中、前爪の使い方、踵の上げ過ぎ下げ過ぎに注意すること。踵が上がり過ぎるとズルズルと滑り落ちる様子を説明とともに見せてくれます。そして支点タッチ後「着きました。降ろして下さい」のコール。ロワーダウンで降りる。

 たろーさんがロワーダウンの姿勢になると「こわー」の声が聞こえました。確かに、これはビレイヤーを信じてなければ出来ないと強く感じます。

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さあ、何から始めようか

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デモンストレーションから

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ビレイはいさおさん

 説明が一通り終わると注目のチーム分けです。どの斜面の誰のビレイに当たるか、誰をビレイするか、
「あっち難しそうなんだけど」と的確に不公平を訴える声が上がります(笑)
「ローテーションするから!」って上級者組に宥められます。(笑)

 筆者は優しい斜面でたろーさん組、早速実践です。

○クライマーはエイトノットでハーネスにロープを付ける:
ビレイロープの末端から矢引幅でエイトノットを作りカラビナを介しハーネスに着ける。
本来ならロープを直接ハーネスに付けるが、今回は簡易な方法カラビナを介してハーネスに付ける。

○ビレイヤーは先ずセルフを取る:
木を支点にスリングを介しカラビナを付ける。
ビレイロープの末端から矢引幅でエイトノットを作りカラビナを介しハーネスに着ける。
ハーネスに着けたロープの適当な位置からクローブヒッチで支点の取ったカラビナに付ける。

※セルフはクライマーが落ちた時に引っ張られても壁に激突しない長さでセルフの構築をする事。

○ビレイヤーはセルフが取れたら確保機をセットする:
確保機はロープを屈折させる為のV字に切れ込みの有る方が下になるようにカラビナに付ける。
カラビナはHMSタイプ(荷重方向、メジャーアクシスの角度が広く設計されたもの)がロープに掛かるストレスが少なく望ましい。

○ビレイヤーは確保機にロープをセットする:
ロープを「U」の形にし、クライマーに繋がった上からのロープを手前(自分の方に)、下に垂れ下がる側のロープが確保器のV字に沿う様にセットする。

○V字に沿わせた側のロープを聞き手で握り下に引きテンションを掛ける。
前方に伸びるロープを反対の手で顔か顎の位置辺りで握る。

※利き手はテンションを保ったままビレイヤーの動きに合わせてロープをタグリ引くので利き手でタグリ引いた分、上方の手が下がる。その時に確保機に触れる位置で握ると、直ぐに確保機の下のロープを握れるので動きが大きくならずスムーズである。

確保機の下のロープを握るときは、確保機との間に握り直す利き手が入る余地を残す事で的確な位置に利き手を握り直すことが出来、又 上方のロープに手を移しやすく一連の動きに流れを作ることが出来る。

ビレイヤーの準備が整ったら、いよいよ登攀開始です。

先ず、いさおさんがグラつきながらも順調に足を動かしていきます。たろーさんが少し大きめの声でアドバイスを出します。壁の中腹を少し超えた辺りで、いさおさんの足が右往左往して次の一歩でピタリと動きが止まりました。

どうやら、そこが難しいスラブ地帯のようです。いさおさんのアイゼンの前爪がズルズルと擦れています。上がれないなら横へ、僅かな溝を手繰り寄せるように移動しルーファイ能力も発揮し支点タッチ、ロワーダウンで降りてきました。

二番手はやはてぃーさんが壁に爪を立てます。…いや、立ちません。あっ上がりました。でも階段2.3段ほどの高さで爪が擦れます。踵が上がり気味で上手く爪がかかった状態を維持できないみたい。踵を意識して歩幅を小さくすることで徐々に高さを稼ぎ、やはり中腹でズルズルと爪を削ります。

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やはてぃー挑戦中

自分の番になり、踵の位置を意識しながら爪を置きます。…置くとこありません。試しに体重かけたらズルズルと正に歯が立たないとはこの事です。山火事が起きそうなくらい火花が飛びます。うわぁーどうにもならないわぁと焦ってきて無理だと諦め視界に入った横の僅かな溝に爪を置いたら安定して爪がかかりました。

でも練習だからチャレンジしてかなければとスラブに凹凸を見つけ爪を置きます。体重をかけるのが怖くどっちつかずの重心移動で登っていると、爪をかけた足に確り重心移動してから上がるようにと、たろーさんのアドバイスが聞こえます。「今は恐恐どっちつかずになっとるで」って…よく分かってくれています。(^O^;)

僅かでも溝さえあれば前爪はかかります。踵を上げ過ぎないことを意識しながら体幹を使いお腹を壁に近づけるように体を持ちあげます。そして次の一歩を掛け、踵を意識しながらお腹に力が入る体勢になり腹筋と大殿筋で体を持ち上げます。足の力で体を上げようとすると体幹がブレ、踵の位置が安定しないので注意です。

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恐々登ってます

違う組だと話す時間もあまり無かったですが、壁を見れば皆さん繰り返し練習し楽しい声がアチラコチラから聞こえ、一日を通し思い思いのルートでチャレンジ出来る程になるアイゼントレーニングでした。

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さやかちゃんのビレイ

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すぎちゃんも頑張る

個人的には、やりたいと思っていたビレイをさせて頂いて繰り返し練習も出来て、確かやはてぃーさんには私のビレイで何度も登って頂いて、本当に感謝です。「トップロープで上りロワーダウンで降りる」ということは誰にビレイしてもらうかは重要だし、そこでチャレンジできるかどうかも変わってくると思います。

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ビレイにも挑戦

懲りずにチャレンジしてズルズルと落ちる私に「持っとるよ!持っとるでな!」っとおりえさんがビレイしながら声を掛けてくれた事は嬉しくて勇気とやる気を頂きました。

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思い思いに登る

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パロチンも登る

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やはてぃーもビレイ

後半は、「確保器を買ってからや」と言われていたパロさんもビレイチャレンジさせてもらっていて、クライマーを買って出るいさおさんや、それをフォローするたろーさんを見て鈴ハイに入れて頂いて良かった。と思う日でした。

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パロチンもビレイにトライ(特別やで~)

いやーそれにしても、お昼のおうどんはやっぱ14玉でしたね。
二杯も頂いて最後のお出汁も頂いて大食いですいません。ごちそうさまでした!

最後に、こんな長文を読んでくださった方有り難うございました。

記)miu

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  1. miu より:

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    ☓ 荷重方向、メジャーアクシス
    ◯ 荷重方向、メジャーアクセス

             アクシスてなんや … … _| ̄|○