<メンバー>
たろー、なお、なべちゃん、いさお、おりえ、りー、ジュリ
<コース>
鈴鹿スカイライン(6:55)~裏道~七の渡(7:10~8:40)~藤内小屋(9:00)~前尾根基部(9:55)~ヤグラのコル(16:30)~裏道~藤内小屋(17:30)~鈴鹿スカイライン(18:15)
今回のマルチピッチトレーニングは高木山再び、のはずでしたが急遽御在所の前尾根になりました。その変更をメールで知った時、いつか前尾根に行ってみたい、と思っていた憧れがいきなり叶うことになりびっくり!胸がドキドキしました。ですが、まだ岩登りの経験値が浅い私... 大丈夫なのか?? 高揚感のドキドキと共に一抹の不安の緊張感のドキドキもやってきました。
先月習ったロープワークの内容を復習したり、記録用におりえちゃんが撮ってくれていた写真を見たりして準備しますが、絶対的に経験・準備が足りてない思い。忘れていることも色々あるし... 不安いっぱいでしたがでもこの時はやはり楽しみなドキドキで胸いっぱいな気持ちでした。
当日は5月にはありえない季節外れの猛暑30℃越えの昨日に引き続き、暑い!早朝からすでにもう暑い。岩の上で日干しになるんじゃないかと思い、水分だけはたっぷり持っていきました。人気の藤内壁、前尾根はとても混んでいそうな雰囲気。駐車場は7時前にはすでに満車で来た道を少し戻って路肩に止めました。
早く行っても待ち時間が長いだろうということで藤内小屋までの道の途中にある小さなゲレンデのような岩壁のところでロープワークの復習時間を設けてくれました。この復習時間はとても貴重でありがたかったです。ロープワークに少しでも不安のある時点で前尾根に来る資格はないのかもしれませんが、もうすでにその道中にいます。なんとかしてついていかなければなりません。前尾根に登ってみたい。
今回の私のペアはなおちゃん。リードをしてくれます。当初、つるべ方式でリードを交代しながら登って行こうと思ってくれていたようですが、私の頼りなさをみて急遽つるべ方式は却下。なおちゃんがずっとリードしてくれることになりました。
その時は、えっ、私に交代でリードなんてまだ全然ムリ!と思っていたのでホッとしましたが、振り返ってみるとこれでは一方的になおちゃんに頼りっぱなしのクライミングになるので、せっかく一緒に岩登りをに行くのにお互いが同じように楽しむことができません。猛反省中です。なおちゃん、リードで引っ張って行ってくれて本当にありがとう!
藤内小屋ではたくさんの人々が行きかいます。しばしトイレ休憩の後、藤内沢出合いを目指します。看板に辿り着きました。クライミング以外の人は立ち入り禁止の看板。私は生まれて初めてここに分け入って行きます。胸が高鳴りました。こんな風に藤内壁が迫ってくるんだ!ゴーロを慎重に登っていきます。他にも岩登りを楽しみに来ている人たちが何人もいます。
P7という所に辿り着くと、先行パーティーが数組います。待ちながらその間にロープのキンクを解いたりおしゃべりしています。私は緊張もあるし、こういう場の雰囲気も初めてなのであまり落ち着かずなんだかなんだかよくわからない時間。先行パーティーが登攀を開始したタイミングをみて、このP7は初心者には難しいので私たちのグループは道を捲きます。
難しいピッチは避けて、私たちのグループが今回登攀を開始するピッチまで来ました。先ほどの先行者パーティーが登っていくのを待ちます。なおちゃんと私のパーティーは、私たちグループの先頭バッター。そのパーティーの方々が行ってしまうタイミングで登攀開始。しかし、私はイマイチ自分たちが登り始めるタイミングを把握してなくて、突如、自分たちの番が来て慌てました。まだクライミングシューズも履いていません!汗 これまでゲレンデで練習した時に使っていた沢靴のままです。今回の岩登りはクライミングシューズでいこうと思い持ってきていたのですが、もう早くスタートする方が大事だと思い、クライミングシューズは履かずにスタートしました。
まずなおちゃんがリードでいきます。私はビレイです。でも、うまくロープのテンションをかけたり流したりすることができず焦ります。たろーさんが隣に来てくれて指示してくれますがさらにてんぱります。「落ち着いて!ジュリちゃん!」と言ってくれますが... と、その時、中間点にクイックドローをかけたように見えたなおちゃんの姿が岩からスッと下に下がります。えっ?!何が起こったか一瞬のことでよく把握できていません。しかも、ビレイをしている私のロープはなおちゃんが少し落ちたのにもかかわらずそれに反応したテンションがすぐにかかりませんでした。ってなんてこと...
なおちゃんは大丈夫なのか?全容は見えませんが、まだそれほど遠くではなかったので彼女の姿が見え隠れしています。大丈夫なのか?!聞きます。幸い打ち身と擦り傷程度みたいで動けそう。このまま続けて登ります。しかし、ショックを受けている感じが伝わってきました。
安全を確保するためにビレイヤーがいて、身を守るためにロープつけているのにそれが機能してなかったのですからもちろん怖くなるでしょう。私もショックで動揺。とにかく、もうミスはしない、しっかり安全を確保する、もうその思いだけでした。ビレイをしっかりできるようになる、これが何よりも大事なことを痛感しました。そこを守らないとグループで岩登りするする資格ないし大事な命が守れません。
前尾根クライミングのはじめにこんなアクシデントがあり、恐怖をずっしり味わいました。命と隣り合わせのスポーツであることを肝に銘じました。
なおちゃんが上に到着してビレイ解除など経て、いよいよ自分が登る番。うわっ めちゃくちゃ難しい!>_<; 泣きたくなる場面もありましたが、そこをクリアしていくと見えてくる世界。感動があります。息もつけない緊張と高揚感の連続。岩場で一人の瞬間は不思議な気持ちになります。でもなにかこう日常にはない感覚。 クライミングって面白いスポーツだと改めて思いました。そして、名前だけ知っていて足を踏み入れたことがなかった素敵な場所を楽しめたのも嬉しかったです。案外たくさんのクライマーの人たちがいたのにも驚きました。
高度感出てきた
今回はそれぞれパーティーを組み、連続して登っていく、クライミングならではの一味違った楽しさも味わいました。コツコツ登っていっていてなかなか他を見る余裕がなかったですが、なべちゃん&りーちゃんパーティー、たろーさん&おりえちゃん&いさおさんパーティー、それぞれ一緒に前尾根にトライしているのが嬉しかったです。
登るのが難しい岩でもみんなそれぞれクリアし、登った先で笑顔でまた顔を合わせる。色んなところでみんなの笑顔があったり、交わしたやり取りがとても癒しになりました。きっとそれぞれのパーティーで色んなドラマがあったんじゃないかな。
とにかく、地道に練習して経験を積み、ちゃんと安定したビレイができる信頼されるクライマーになりたいと思いました。ご一緒頂いた皆さまありがとうございました!またよろしくおねがいします。
記)ジュリ
<リーダー追記>
今回はもう一度高木山で練習するか前尾根まで行くか悩みましたが、ちゃんとフォローすれば大丈夫との意見もあって前尾根にチャレンジしました。しかし、結果的にはヒヤリとする事態もあり、まだ早かったかなと思っています。
しかし、幸いにも怪我も無く、クライミングを継続出来たのは不幸中の幸いでした。反対にこういう経験をしたおかげで、ロープを使う意味、ビレイの重要性、練習の大切さが良く分かったと思います。
今回の経験を活かし、お互いが信頼し合える仲間になれるように頑張って行きましょう。
ずっとリードをしてくれたなおちゃん、なべちゃん、ご苦労様です。ずっとセカンドだった人は次はリード出来るように頑張りましょう。
記)たろー
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